中でも、使用頻度少なく、ACアダプターを利用するものは机の上に置いておくことが多いのですが、使用に応じて電源のON/OFFを切り替えることができる機能と、配線やACアダプターを隠すことができる収納機能を持ったBOXTAPで綺麗に収納してみることにしました。
■実は重要なOAタップ
電気を供給するOAタップは意外にも重要なところで、おろそかにしてはいけないことは前の記事でも書いています。
大容量の電流が流れるものを接続する場合、また、安定した電圧を求める場合は品質の良いOAタップを選ばないとトラブルの原因になります。しかし、安定した電源供給が必要にならない物は別です。
スマートフォンやタブレットPCの充電器など、ACアダプターを使うようなものは、消費電力が小さく、少々電圧が低下しても安定して作動します。
加えて、ACアダプターの多くは、小さいとはいえコンセント口に挿しているだけで待機電力が発生してしまうため、OAタップに挿しっぱなしという訳にもいきません。
ACアダプターを利用する機器には電源スイッチが無いものも少なくなく、使うたびに抜き差しする必要があるため面倒に感じ、前からスイッチ付きのタップを利用しているのですが、見た目が今ひとつですし、何よりACアダプターを挿し込むとスイッチの切り替えの邪魔になっていました。
そこで、BOXTAPを導入して、見た目と機能性の問題を解決してみることにしました。
■BOXTAPレビュー
BOXTAPはスイッチ付OAタップとケーブルボックスが一緒になった構造をしていますが、外観だけで判断しようとすると、何らかのハードウェアと間違えられそうです。
サイズについてはW30cm×H9cm×D17cmと、イメージ写真から受ける印象より大きめで、奥行きは短いものの、A4のコピー用紙500枚束のパッケージを1.5倍程度高くした程度のサイズがあります。
収納する箇所の空間が限られている場合は、事前にサイズを確認しておいた方が良いでしょう。
天板部分にはタブレットPCやスマートフォンを固定できるスリットが入っています。10インチクラスのタブレットPCだと、横にして置くにはサイズが足りませんが、7~8インチのタブレットPCなら余裕で横置きができるでしょう。
また、天板はフラットなため、この上に物を置くこともできます。商品の紹介ではモニターを上に置いていますが、それぐらいのことができるほどの剛性は確保してあります。
ただし、ボディは軽いプラスチック製で、剛性は実用十分ですがチープ感を醸している要因の一つになっています。
パッケージから出した際に受けた第一印象が、「全体的にチープ」だったので、デザインや質感を重視するユーザーにはお勧めできません。
BOXTAPの商品写真ではMacのモニターを乗せてオシャレな雰囲気をアピールしていますが、雰囲気を大切にするMacユーザーなら耐えられないレベルだと思います。
スイッチ部分は何も貼られていませんが、専用のラベルが用意されており、必要に応じて貼り付けて使用します。
このラベルは厚めの樹脂製で質感としては十分なのですが、貼り付けるラベルのカッティングが悪く、バリが残っているものもあり、綺麗に処理しても若干ラベルが大きくスイッチの凹んだ部分に入りきらないというものでした。
また、ラベルの種類が少ないため、必要なラベルが無い場合や、あっても数が足りないため、もう少しバリエーションを増やして欲しいところです。
スイッチは機械式で、リモコンのスイッチのように軽いストロークで反応するものかと思っていたのですが、奥までカチッと音がするまで押しこむタイプで、古くさい印象を感じるところでした。
しかも、困ったことに、スイッチを押し込む際にそのまま押し込むと、本体が軽すぎて動いてしまいます。
また、スイッチを押すとイルミネーションが灯りますが、ラベルを貼ると光る部分が少なため、もう少し光量が欲しかったと感じることもあり、この時点で細部の作りの甘さに嫌気が差してきました。
※全てiPad2充電時の実測値
環境により供給するAは変わってきますが、両1A表記ソケットの実測値を見るあたり、設計のいい加減さを感じます。
しかし、電圧は1.81A供給時にも5Vに非常に近い数値を出ており、電源の安定供給能力は十分にあるといえます。急速充電は別として、通常の充電であれば困ることは無いでしょう。
背面にはケーブルやACアダプターを収納する空間が設けられています。
内部を見てみるとリセットスイッチとおぼしきボタンがありますが、これは説明書には記載が無く、消費電力が過大となった際のものか、それとも過熱対策としての物か分からないのですが、過度の負荷がかかった際の安全装置の1種で有ることには間違いないと思います。
ここから、BOXTAPへ電源を供給するコードが伸びています。このケーブルは、とても柔らかく、長さはコードの根本から計測して実測1.9mとなっています。
なお、コンセントの形状はアースの設定がないため2ピンです。
内部のコンセント口は2ピンタイプ5口となっています。ここで察しの良い人は気づいたかもしれませんが、スイッチは6個ありますが、コンセント口は5個と1つコンセント口が足りません。
実は、6個有るスイッチの内1個は全スイッチの元スイッチとなっており、USBの電源供給を含めて、右端のスイッチで全部スイッチのON/OFFを切り替えられます。
これも説明書に記載がなかったため、理解していなかった私は、コンセントを差し込んでスイッチを押しても通電しない症状に不良品をつかまされたのだろうかと勘違いしてしまいました。
内部の空間は約W29cm×H8cm×D9cmですが、一見平面にしか見えないようで凸凹しているため、場所により深さが変わり、深い箇所ではD10cmという箇所もあります。
コンセント間は3cmのスペースが設けられています。
ACアダプターは入るものもありますが、物によっては写真のように入りきらないものもあるので、その場合は、ショートタイプの延長コードを使うと収納しやすくなります。
ただし、構造的に冷却効率が落ちてしまうため、ACアダプターをぎゅうぎゅうに詰め込むような使い方はトラブルの原因になるので避けるべきです。
一通り確認したので、私の環境で設置してみました。電動ガンのNi-MHバッテリー充電器2個、PC高負荷時対策の送風用スポットクーラー、Ni-MH充電電池の充電器とLi-poバッテリーの充電器を接続しています。
小型のACアダプターが2個収納されていますが、若干の余裕を残して収納できているので、排熱はそれほど悪化していないと思います。
スイッチを押すと本体が移動する件に関しては、ちょうど背面にラックがあるため滑り止めの役目を果たしてくれていますが、何もない場合はあえて後ろに重りとなる物を置くと良いかもしれません。
私の環境では、デジカメのバッテリー充電器や滅多に使わない機器を接続するためにOAタップを別途上に用意しています。サイズはイメージしていたよりも大きかったのですが、こういったスペースができるのはメリットです。
■まとめ
機能は良いのですが、チープな質感を見るに6千円台という価格ほどのクオリティは見いだすことはできません。せいぜい、3千円台のクオリティといったところで、デザイン性を重視するユーザーにはお勧めはできません。
しかし、設計の甘さを感じる箇所が所々あるとはいえ、機能性については及第点というところです。
デザイン性を重視するならおすすめしませんが、機能性を求めて選択するのであれば、やや割高ではありますが、まぁ有りじゃないかという代物でした。
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