国産の記録式光学メディアが日に日に減っていくなか、国産BD-Rの販売を貫いているPanasonicは、過去にLM-BRS25LT50やLM-BRS25LT30という高品質メディアを販売していたこともあり、品質重視でBD-Rを買うならPanasonicの国産が私の中では定番となっていました。
しかし、久しぶりにBD-Rを購入しようと思ったらLM-BRS25LT50やLM-BRS25LT30はプレミア価格になっていたため、現行で入手性の良いLM-BRS25M50Sを購入することに・・・。果たして、Panasonicの国産BD-R品質は維持されているのか?購入後真っ先に品質を確認してみました。
■Panasonic LM-BRS25M50Sの品質チェック
Panasonic LM-BRS25M50Sは1-6倍速対応の録画向けの25BG BD-Rです。もちろん、録画向けと言っても中身は同じなので、PC向けのデータを焼き付けることもできます。
パッケージはLM-BRS25LT50に少し似たようなデザインで、包装やラベル紙は所々簡素化されている部分がありました。デザインの雰囲気は大きく変わっていないため、パッと見ただけでPanasonicの国産BD-Rということだけは分かります。
計測に関しては従来と同様にOpti Drive Controlを使い、品質計測用のディスクをPioneer BDR-206 (V1.56)で1倍速焼込み。品質チェックはLITE-ON DH-4O1Sを使用してOpti Drive Controlで計測しています。
グラフにはエラー訂正に使わるLDCとBISの状態が視覚的に表示されています。色が赤に近いほど品質に難があることを示しているのですが、見たところ正常な範囲である緑色表示のみです。
数値も表示されていますが、LDCとBISは数値が低いほどエラー訂正回数が少ないことになるため、数値が低いほど記録品質が良い証になります。
グラフの色だけ見れば良好な結果と言えなくはないのですが、過去のモデルであるLM-BRS25LTと比べると明らかに品質が落ちているのが分かります。
倍以上のエラースコア差が出ているため、国産のPanasonic BD-Rとしては大きく品質が落ちたことになります。
グラフで比較すると11GBあたりからLM-BRS25M50Sのエラーレートが上昇していき、外周部に向かうほどエラーが大きくなっています。
グラフで比較すると11GBあたりからLM-BRS25M50Sのエラーレートが上昇していき、外周部に向かうほどエラーが大きくなっています。
LM-BRS25LT50レベルの品質を維持しているのは11GBまでで、それ以降を使用すると経年劣化によるエラー増加でその領域が先に読み込めなくなります。困ったことに、一部の領域が読み込めなくなるだけでディスク全体が読み込めなくなることもあるので、たかが一部と思ってはいけません。
エラーの数値で比較した場合、倍以上のエラーレートが出ており、11GB以上からのエラー訂正レートが大きく影響しているのが伺えます。
結果を見るに、Panasonic LM-BRS25M50Sで長期間の保存に耐えるディスクを作成するのであれば、10GB程度の利用に留めておいた方が良いでしょう。
LM-BRS25LT50レベルの品質を期待していたのですが、この結果は残念でなりません。LM-BRS25LT50やLM-BRS25LT30がプレミア価格になっているわけも納得しました。
しかしながら、国産BD-Rの意地は見せており、LM-BRS25M50Sとはいえ、安価な台湾産BD-R(上のグラフはSONY台湾製BNR1DCPP6)とは比較にならないほど高品質なことは強調しておきたいところです。
焼きミスを減らしたい、中期間の保存で十分、国産BD-Rが必要なのであればLM-BRS25M50Sは十分な品質と言えます。
個人的には、ハードケースが邪魔ですが、まだ在庫が潤沢にあるLM-BR25LP20しとけば良かったかな・・・とか思っていますが、既にデータを焼き込んだため、経年劣化の追跡調査をしてみようと思います。
コメント
国産メディアが どんどん無くなっていく現状が寂しいですね。(>_<)
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