SSDも500GBクラスが随分と安価になって選ぶのに迷いましたが、過去の実績からCrucialのMX300 SSD シリーズ525GBモデルCT525MX300SSD1をチョイスしてみることにしました。
■内容物一覧
内容物一覧
・CT525MX300SSD1本体
・9.5mm用スペーサー
・インストールガイド
・データ移行ソフトアクティベーションキー
SSD本体はCrucial定番のデザインで、過去に購入したことのあるCrucial MX100シリーズと比べてみるとラベルの色が濃いことで見分けがつきます。
厚みは7mm。付属のスペーサーを取付ける事で9.5mm厚に変更できます。なお、SSDへの取り付けは両面テープで取り付けとなります。
全体的にシンプルなデザインを踏襲しており、無難な形にまとめている感じとなっています。
■データ移行ソフトは定番のAcronis True Image
データ移行ソフトは、もはやこの手のソフトとしては定番とも言えるAcronis社のTrue Image HD 2015がバンドルされています。
ソフトはアクティベーションキー記載の紙にダウンロード用のURL(http://www.crucial.com/acronis/)が記載されているので、指定のアドレスからDLページへ飛びダウンロードした後インストールします。
インストール後に立ち上げるとアクティベーションを促されるので、紙に記載してあるアクティベーションキーを入力してアクティベーションを完了させると使えるようになります。
バンドル版と言うことでフル版と違い機能が限定されていますが、使用しているドライブから新しいドライブへデータを移行する機能については自由に使えます。
※ドライブはSSD・HDD問わず使用可
新しく移行先にするSSDをSATAやUSBの外付けドライブキット(外付けHDDレビュー記事)などでPCに取付け、True Image HD 2015で元となるドライブ(ソースディスク)を指定し・・・
移行先のドライブ(ターゲットディスク)を指定したら・・・
※本来MX300シリーズにデータを移行する場合、移行先のドライブのモデルがMX300になる必要があるの。説明のため逆にMX300シリーズから移行する設定になっているので注意。
※本来MX300シリーズにデータを移行する場合、移行先のドライブのモデルがMX300になる必要があるの。説明のため逆にMX300シリーズから移行する設定になっているので注意。
クローニングにより、元となったドライブと全く同じ内容のデータが書き込まれたSSDができあがります。
※OSがインストールされているドライブをソースディスクに指定している場合は再起動が必要
※OSがインストールされているドライブをソースディスクに指定している場合は再起動が必要
後は、PCに取付けられているHDDやSSDを交換してPCを起動すれば、まったく同じ環境で起動して使えるようになります。
OSのクリーンインストールとなると、環境によっては数日間環境を整えるのに時間を費やすこともあり、データ移行ソフトによるクローニングは何度やっても便利な機能だと感じます。
さらに、Acronis True Imageが便利だと思うところは、大きな容量のドライブを小さい容量のドライブにクローニングできることです。
もちろん、使用している領域が移行先のドライブの容量を超えている場合は無理ですが、例えば1TBのHDDで280GBの領域を利用している場合、525GBのSSDに自動的にパーティションを調整してクローニングをしてくれます。
HDDと比較すると容量が小さいSSDへのデータ移行は、この機能無いと使い物になりません。
※Windows 10のディスク100%問題の原因の1つにAcronis True Imageが挙げられているため、ディスクの交換後にディスク100%問題が出るようならアンインストールしておく。
■ランダムアクセスが向上
Windows 7環境にてSSDにOSを入れていない状態
Windows 7環境にてSSDにOSをインストールした状態
計測環境
MB: ASUS P8Z68-V
CPU:Intel Core i7 2600K
RAM:A-DATA AX3U1600GC4G9-2G 2セット(16GB)
VGA:玄人志向GF-GTX570-E1280HD
PSU:ENERMAX EMG900EWT
OD:Pioneer BDR206JBK
SSD:crucial MX100シリーズ CT512MX100SSD1
SSD:Intel SSD 330 Series SSDSC2CT240A3K5
CASE:Lina-Li PC-V2100 PLUS II(BK)
FAN:12cmケースファン×6
CPUクーラー:Corsair Hydro H60
FC:Scythe 風Q
SU:M-Audio DELTA1010
OS:Windows7 Profesional 64bit
ベンチマークの結果を見るに、シーケンシャルはSATA3.0規格の実測限界まで達しようかと感じるほどの結果となりました。
OSがインストールされた状態だと、4KQ32T1のライトが若干低下しているのが目立ちますが、OS側がアクセスしている分が差し引かれているだけで、実用レベルでは差を感じることはありません。
Windows 10環境にてSSDにOSをインストールした状態
なお、Windows7と10ではOSのドライブに対するアクセス頻度に違いがあり、OSがバックグラウンドのアプリやサービスで頻繁にディスクにアクセスするWindows10では、ランダムアクセスの数値がOSの処理分ほど落ち込んでいると考えられます。
OSにより結構な差が出ているので、SSDのベンチマークはOSが入っていない状態で比較するべきでしょう。
MX100シリーズの512GBモデル(CT512MX100SSD1)
Windows 10環境 OSはインストールしていない
Windows 10環境 OSはインストールしていない
手元に2代前のMX100シリーズ(2014年発売)の512GBモデル(CT512MX100SSD1)があるので、比較のためにベンチマークを掲載してみました。
OSが入っていない状態なので「Windows 7環境にてSSDにOSを入れていない状態」との比較になりますが、シーケンシャルリードに関してはMX100が僅かにリードしているように感じます。しかし、CT525MX300SSD1はCT512MX100SSD1よりもランダムリードとライトが高速化しています。
OSの処理でいえば、圧倒的にランダムアクセスが多いので、ランダムリードとライトが高速になるほど実用時の処理速度も向上するため、実用的な性能ではCT525MX300SSD1に軍配が上がります。
ちなみに、PCVR関係で最近OSをWindows10に移行したのですが、10秒で起動するようになりました。
高速起動についてはWindows10の機能によるところが大きいためCT525MX300SSD1が飛び抜けて凄いというわけではありません(ベンチマーク結果からも見て取れる)。
とはいえ、SSDにすればPCやアプリの起動、PCゲームのローディングが短くなり快適になるのは間違ありません。
これよりも更に高速化を見込む場合、NVMe SSDの出番となりますが、通常の利用では特に不満を感じることもなく、一番不満に感じていた起動がWindows10により高速化したため、次のPC組み替えまではCT525MX300SSD1で繋ぐ予定です。
■書き換え限界は気にしなくとも良いレベルに
SSDと言えばNANDフラッシュメモリの書き換え限界が寿命と良く言われます。
書き換え限界はSSDが採用しているNANDフラッシュメモリの種類によって変わってきますが、技術の向上により、一般的なユーザーどころか時間があればPCを使っているヘビーユーザーすら気にする必要もないと感じるレベルに到達しています。
書き換え寿命は数値で○TBWと言う表現となっていますが、NANDフラッシュメモリへ○TB書き込みをすると寿命が来るという意味です。
MX300シリーズの書き換え限界は220TBWとなっており、220TB書き込むとNANDフラッシュメモリが正常に機能しなくなるということですが、実際は指標なので大きな差は無いと予想されますが、これ以下でも寿命が来てしまう可能性はあります。
とはいえ、書き換え量については最も頻繁に使用しているPCのSSDで過去3年利用して22TBという結果が出ており、この環境によるMX300シリーズの寿命は30年という計算になります。
私は時間があればPCの前にいるヘビーユーザーで、動画編集なども行なっていることもあり、SSDへの書き込み量は一般的なユーザーよりも大きいはずですが、それでも30年という寿命です。
もはやSSDの書き換え限界は考えなくても良い時期に来ています。
ただ、SSDの基盤やメモリコントローラーが故障して使えなくなる可能性もあるので(実際に1回経験)、書き換え限界だけで製品の寿命を図ろうとするべきできではありません。
この場合、メーカーの実績や信頼性が頼りとなるのですが、Crucialは2011年に最初の1個目を購入し、これまで合計で3個購入して全て現役で稼働しています。今のところ故障したことはないので、その実績を信じて私はCrucialを選択しています。
■まとめ
CrucialのSSDは6年前から使用していたこともあり、信頼と実績による選択となりましたが、個人的にCrucialを選んでおけば間違いはないと言う結果となりました。
ぶっちゃけた話、SSDがコモディティ化してHDDの様に性能に大差が無くなってきている現状、一般ユーザーはどれを選んでもまず失敗しない状況になっているのは嬉しい反面、好事家としては、かつて尖った性能で注目を集めたSSDや、途中でこっそりと性能を落としたSSD、高価なのにプリフリが当たり前だった頃のSSD達が懐かしく思えます。
後は書き換え寿命が来る前にコントローラーや基盤といった重要な部分が故障しなければ良いのですが、今のところ過去に購入した物を含め、所有しているCrucialのSSDは故障したものは無いため、その点は信頼しています。
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