激熱採掘PC

Radeon HD7970を贅沢にも3台取り付けた消費電力1000Wクラスの化け物級採掘PCを導入しました。

果たしてその性能は?そして採算性はあるのか?3台目の採掘PCを導入した経緯を話しつつ、その可能性に迫ります。
何故3台目を導入したのか?

電熱線上の亜細亜 採掘リグ

試験採掘に始まり、専用マシンを組み上げて採掘するに至り、かれこれ2ヶ月経ったわけですが、当初の予定ではほぼ初期投資を回収していないといけない時期にきたにもかかわらず、1/3も初期投資を回収できていません。

横ばいのBitcoin相場とLitecoin採掘者の増加により採掘難易度が急激に上がり、採算性が劇的に低下した、まさに、Bitcoinの二の舞になっていました。

採掘計算

しかし、前回紹介した採算性を簡単に計算してくれるサイトにより、Litecoinよりも採算性の高いコインが数多くあることが分かり、現在はLitecoinの採掘をやめDOGECOINをメインに採掘しています。

Litecoin用に採掘PCを組んだ際に、採算が合わなくなった他のコインを採掘しようと考えていましたが、もっと早くにそれを実行に移すべきでした。

dogecoin

現在、DOGECOINは相場が高値で安定しており、採掘難易度もそれほど高くないため採算性は良好です。相場がこのまま安定していれば2ヶ月で初期投資を回収できる計算になります。

もし、DOGECOINが暴落したとしても、他の安定して高値を付けている仮想コインを採掘すれば良いだけなので採掘PC3台目導入に踏み切りました。


新採掘PCは爆熱仕様

3台目は中古で出ていた採掘用に使われていたパーツセットを導入しました。 PCとしてまっとうな目的で使用する物ではなく、GPUオーバークロックでむき出し稼働、採掘専用に24時間フル回転させるものなので新品である必要性はありません。

ASRock 970 Extreme4

マザーボードはASRock 970 Extreme4でPCIe x16スロットが3つあります。

Corsair Dominator

CPUはAMD Sempron 190で、メモリはCorsair Dominator(CMP4GX3M2A1600C9)です。Corsair Dominatorはオーバークロック用のメモリですが、CPUもメモリも仮想コインの採掘処理にはほとんど関係ないため、付いてきたから使っている程度の理由で使用しています。

今回もHDDやSSDは使わずUSBフラッシュメモリにBAMTを書き込んでブートさせています。消費電力と初期コストをこれである程度抑えることが可能です。

MSI R7970 Lightning BE

そして肝となるGPUはRadeon HD7970を搭載したMSI R7970 Lightning BE 3台です。1台のハッシュレートは定格で660KH/sと2台目の採掘PCの採掘能力(630KH/s)をたった1台で上回る性能を持っています。

3台を合計すると1980KH/sで、とうとう採掘能力がMHクラスに到達してしまいました。
Seasonic X-Series 1250XM

しかし、この処理能力を生み出すためにかなりの電力を消費しているわけで、電源はしっかりと耐えることができる1250Wクラス電源Seasonic X-Series 1250XMがついていました。

1062W

試しに消費電力をエコワットで計測してみましたが採掘中1062W(ピークで1090W)の電力を消費していました。

この消費電力は電子レンジやドライヤークラスで、コンセントの容量(1500W)の余力は残り400W程度となるため、コンセントは1台に1つ(回路)という設置が理想的です。

まちがってもタコ足配線で繋いではいけません(巻いたり束ねたケーブルも加熱するので危険)。コードが加熱して火災のもとになり危険です。

採掘に関してはこれで十分に稼働可能ですが、採掘リグを組まないと置き場に困ってしまいます。そこで今回は冷却性を重視してメタルラックを使うことにしました。

PCI-e x16ライザーケーブル

ありがたいことにGPU用にPCI-e x16ライザーケーブルが付いていたので、結束バンドを使いMSI R7970 Lightning BE をメタルラックに吊すことにしました。

GPUを吊す

冷却した後の熱い空気を巻き込みにくくなったため、室温20℃の環境で70℃~73℃という冷却性を発揮しています。さらに夏場はサーキュレーターで送風して冷却する際も効率的に冷却が可能です。

Explorers of the Crypto Currency


これで新しい採掘PCと採掘リグが完成しました。1960KH/sで1090W、効率は1.8kH/Wの採掘リグ「Explorers of the Crypto Currency」の完成です。今回も中二病的に名前を付けてみましたが、若い人のように元気よく採掘してもらいたいところです。


仮想コインをガン堀

なお、このリグを動かすには1日732円の電気代が必要で、現在の相場だと電気代を除いて2280円の利益が残る計算になります。うまくいけば2ヶ月で初期投資を回収できる計算です。

DOGECOIN採掘中

現在稼働中の採掘リグを全てあわせると2890KH/s 1650Wで電気代1100円/日という規模にまでなりましたが、今後さらに拡大も考えており、電力契約を1つ増やして60Aを全て採掘に回せれば面白いなと思い、実行に移せるか検討中です。

資金、Mt.goxの出金遅延と存続、法律による規制、税金問題など問題やリスクは山ほどありますが、「リスクなくしてリターンなし」ですし、何よりやっていて楽しいので実現に向けて注力あるのみです。