かねてからお風呂でタブレットPCが使えればなと思い一度考えてまとめていたのですが、ちょうど中古でめぼしい防水タブレットPC ARROWS Tab Wi-Fi FAR70Aが出ていたので購入してみました。
今回手に入れたのは富士通の防水タブレットPC ARROWS Tab Wi-Fi FAR70Aです。 発売は2012年1月と古く、性能で比べると2世代以上も前のタブレットPCになります。
中古で2万円を切るため最悪浸水や落として壊れてもいいかなと思って衝動買いしてしまいました。
中古のため処理性能は現行のタブレットPCと比較すると劣っていますが、防水というアドバンテージは薄れることはありません。
タブレットPCのアクセサリには防水機能を持ったケースもありますが、充電やデータの転送はいちいち取り出す必要があったりと取り回しについては劣悪そうだったので避けていました。
なにより、お遊びで使うものに本気で使用しているタブレットを導入するというのは抵抗があったため、今回4台目のタブレットPC導入となったわけです。
防水にも色々と規格がありますが、FAR70Aに関しては常温の水道水に1m水没させ30分間置いても大丈夫な規格IPX5/7相当に対応しているので湯船に落としても大丈夫だろうと考えています。
ただし、あくまでも生活防水であって完全防水ではないため環境によっては浸水することもあるようです。さすがに浸水は怖いので湯船に浸ける実験はしていません。
お風呂では湯船から出した水浸しの指で操作するのでタブレットPCにはかなりの水滴がつきますが、その程度の水気は問題になりませんでした。
防水に関しては使用用途上性能を満たしていると感じるのですが、水については電子機器へのダメージ以外にもう一つの問題を持っています。
それは導電性です。
タブレットPCの多くは静電容量式のセンサーでタッチした情報を読み取っています。この静電容量式のセンサーは伝導体であれば何でも反応してしまう性質があります。
超純水ならいざ知らず、家庭で使う水は伝導性があるので水滴に静電容量式のセンサーが反応してしまい誤動作を起こすことがあります。
実際の使用してみると画面の1/3程度が水滴に覆われると動作に支障をきたしてしまいます。勝手にタッチしたと判断して反応したり、フリック操作がうまくできなかったりと動きがおかしくなります。
その際はタオルなどでさっと画面を拭くか、タブレットを持って軽く振り払い水気を飛ばしています。
過去にディスプレイが結露したタブレットPCで誤動作を起こしたことがあるのを見ていますが、結露程度で誤動作を起こすことを考えると、FAR70Aには水滴による誤動作についてある程度対策が取られているのかもしれません。
別の対応策としてハンドジェスチャーコントロール機能というものがあり、手をかざして操作できるのですが、上下左右というおおざっぱな操作のみ対応なので、基本的な操作はタッチで十分ではと思っています。
性能については発売当時は売価5万円を超えるデュアルコアCPU搭載の高価格帯のタブレットPCだったため、今でもある程度通用する性能を持っています。
少なくとも電子書籍・メール・インターネット・動画(高ビットレートのHDは厳しいかも)・音楽再生・ニコニコ動画やYouTubeなどの動画共有サイトといった基本的なものは十分に機能します。
不満があるとすればむしろストレージ性能のほうで、1.92GBがシステムメモリ領域として使われ、さらに富士通が用意したアプリ向けのデータがストレージを1.53GB占領しているため、実質のユーザー向け容量は約10GBとなっていることでしょう。
動画を詰め込んでいくとあっという間に限界に達しますので、ストレージ容量追加のため32GBのmicroSDHCカードを導入しようか考えているところです。
ストレージについてはもう1つ問題があり、転送能力が低くアプリのインストール中や小さいサイズのファイルを転送するともたつくことがあげられます。
これについては限定的なシーンで発生するため特に問題という問題ではないですが、本気で使う際には不満が出てくると思います。
また、バッテリーのスタミナには違和感を感じています。これは現行機種と比較してですが、バッテリーの消費が早く、遊びで使うには十分ですが本気で使うには問題に感じると思います。
中古商品のためバッテリーの劣化が原因かもしれませんが(使用感はそこそこの並の上程度品)、当時のデュアルコアCPUは高性能な代りに消費電力が多く、消費電力のマネジメントも今ほど洗練されていませんでした。結果バッテリーの消費が早かったのを過去に経験しています。
音質についてもあまり褒められたものではありません。少し音がこもったような感じで音の輪郭がしゃきっとしないと感じます。まるで安物のオーディオのような音質という感じで不満に感じます。
防水のためこれは仕方ないと割り切るしかないでしょう。ちなみにお風呂で音楽を再生すると良い感じにリバーブが効いて音質も気になりません。もしかしたらスピーカーはお風呂専用設計になっているのかもしれません。
防水だけに充電はしっかりと考えられています。
充電兼データ転送用のmicroUSB端子はあるものの、防水性能を確保すするためキャップがしてあり、これが外れていると防水機能が果たせません。
毎回充電の際にこのキャップを付け外しするのであれば忘れてしまうこともあり、最悪浸水し破損となるのですが、付属のクレードルは充電機能を備えており防水キャップを触ることなく充電をしてくれます。
クレードルはデータの転送はできませんが、そのまま立てておくだけで充電してくれるので充電もさることながら、動画やネットを見る際にも便利で使い勝手が良いです。
アプリに関してはこの手のメーカー製だけあっててんこ盛りでした。不要なものが多いためヘビーユーザーにとってはアプリの掃除が最初の操作になるかもしれません。
色々とアプリ見ているとテレビというアプリがあったので使ってみたのですが、電波環境さえ良ければワンセグでテレビが視聴できます。
DTCP-IP対応DLNA機能もあるので、対応しているHDDレコーダーに撮り貯めた番組を見ることもできるようです。
私はもっぱら動画共有サイトの動画を見ていますが、お風呂で動画が見られるのは私にとっては衝撃的とも革命ともいえる体験で、ついつい長風呂になってしまいます。
まとめ
FAR70Aの導入により、PCでお風呂タイムを充実させることができるようになりました。気がつくと1時間お風呂に入っていることもあるほどです。
今ではお風呂以外の箇所でも活用しており、メインのタブレットPCを使うには少し気が引けるシーンでも手軽に活用できるとあって利用シーンの隙間を埋めています。
防水で幅広いシーンで活用できるうえ、性能もまだまだ捨てた物ではないので、遊びで使うにはFAR70Aは面白い1台です。
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