パソコンのデジタルデータは0と1の組み合わせによって作り上げられていますが、そのデジタルデータのみで完全に流通する通貨Bitcoinの話題がネットでかなり熱く取り上げられています。
ただの0と1から作り出されたデータに価値があるということに好奇心を駆り立てられ、色々と調べてみた結果、ビットコインを実際に買ってしまうほどの面白いシステム作り上げられていました。
●Bitcoinとは?
0と1でできているデータに価値があるとは思えないと普通は思うかもしれません、しかし、実際の紙幣だとどうでしょうか?1万円札の価値は製造原価でいうと実は22円程度の価値しかありません。
1万円札の価値を1万円として認めているのは中央銀行(日本銀行)が1万円札を1万円の価値があると保証し、それを国民が信じて流通させているからです。
※保証の裏付けは経済力や軍事力など
もし、その保証と信用が無くなれば、お札は鼻をかむこともできない、紙切れ同然の価値に落ちてしまいます。
これと同じように、世界中のBitcoinネットワーク内に1つとして複製がないデータをお金として扱い、それを通貨として認める人たちが多くなってきたため、Bitcoinに対する信頼は増し、その価値も上がっているのです。
ただし、Bitcoinは中央銀行を持たないため、いかなる組織もその価値を保証してはいません。
あるのはオープンソースなのに未だにクラックされたことがない堅牢なBitcoinネットワークシステムと、Bitcoinネットワークシステムを信じてシステムを回している人、そしてBitcoinユーザーそのものが総じて生み出している漠然とした信頼です。
ある日突然Bitcoinの基盤を揺るがす出来事が起きて、Bitcoinが暴落しても誰も保証はしてくれません。
世界ではまだ円が強く、Bitcoinに頼るほど円の信頼性は揺らぐ時期ではないため(現金主義も理由としてあるが)、日本では浸透しにくい通貨ともいえます。
しかし、海外では政府の信頼性が薄い、もしくは財政が破綻しそうな国では、国内で流通している通貨よりBitcoinのほうが信頼性が高いため、国民がBitcoinで財産を管理しはじめたキプロスの例もあります。
結果としては国家組織に管理されない自由な通貨が今、大きな可能性を秘めていることが分かり、今後、通貨として当たり前のように支払いに使える時代が来るのか?ギーク、投資家、経済学者などを巻き込み、大きな流れが生み出されています。
●Bitcoinのしくみ
Bitcoinは先ほど中央銀行を持たないと書きましたが、Bitcoinの流通処理もサーバーやデータセンターといった中央処理設備を持たないをP2Pネットワークで構築されています。
日本でP2Pというと、犯罪利用のイメージとして定着していることもありますが、実際は家庭用ゲーム機の通信対戦といった身近なところで利用されています。
P2Pネットワークではネットワークに繋がれた多数のPCが分散して処理を行うことにより負荷を分散し、たとえ1台がトラブルを起こしても、常にシステムが動作し続けることができるネットワークシステムです。
Bitcoinは常に流動的なものだけに、24時間システムが稼働する、耐障害性に強いシステム、中央処理を必要としないシステムがP2Pネットワークにより実現されたのです。
それに付随して造幣所とシステムの防衛を担う鉱山やBitcoinの取引所というものが存在します。交換所では各国の通貨をBitcoinに、もしくはその逆ができ、鉱山ではコンピューターの処理によりBitcoinを生み出すことができます。
Bitcoinは仲介組織がないため取引の手数料が安く、処理は24時間常に可能、個人対個人の取引も仲介は不要で直接取引ができるなど個人間の決済処理に優れています。
このため決済処理の手数料を抑えて売価に反映させたり、個人間の取引がスムーズになります。
もちろん取引に国という制限はありません。私が地球の裏側にいる人に、この記事を書いているPCから直接Bitcoinを振り込むことができるのです。
特に個人間の決済が不便極まりない日本では、劇的な改善ができる可能性があります。
●Bitcoinのリスク
Bitcoinのリスクはいくつかあります。まず、今バブルの真っ最中で、いつかバブルがはじけることがあげられます。
バブルがはじけ暴落しても、通貨としての価値が社会的に認められれば、そこで初めてBitcoinは社会的に認められた通貨となると考えています。
しかし、その価値を認められなかった場合、Bitcoinはただの0と1のデータの集合体へ価値を下げてしまいます。そして、その価値を認めさせるには安定性が必要です。
今1万円札を持っていたとして、明日その価値は1万円から変わりません。しかし、Bitcoinは違います。現在の相場は、投資家たちの投資により乱高下しており、その価値が1日の中でも激しく変動しています。
昨日1Bitcoinでコーヒーを飲むことができたのに、今日は5Bitcoinを払わないと飲めなかったということも起こってしまうのです。
そのため、投資家たちにとってはトレードで利益を上げやすい性質をもった通貨でも、通貨として普段使用するユーザーには不安定で使いにくい通貨です。
次に政府がBitcoinによる取引を禁止したり、規制する動きが見られることがあげられます。
ドイツのように政府が後押しする国もあれば、タイのように違法とする国もあるようで、幽霊のように実態のない通貨でも、取り扱うのが人である以上、規制はある程度効果を発揮します。
日本政府は保守的と言うこともあり、現金主義の今の状態に、アナーキー(無政府主義)的な通貨が入り込み、勝手に円のイニシアティブを持って行くのは面白くないと感じるのではないでしょうか。
少なくとも円が強いうちは、規制の動きが強いのではないかと思っています。ただし、表だって発表があるのはある程度問題化してからと考えられます。
そして、それに付随して問題となるのがBitcoinネットワークへの攻撃です。もちろん攻撃されることを前提に開発されいているため強固な攻撃対策は取られています。
実はその対策を担うのは鉱山システムであり、鉱山を採掘する人々のGPUやASICデバイスの総合処理能力が攻撃者の能力を上回っている限りBitcoinネットワークは強固に守られるシステムになっています。
すでに多くの人や組織が採掘をしている現在、個人や民間組織による攻撃が成功すること自体現実的ではありません。
しかし、国家がBitcoinを排除する目的で多額の資金をつぎ込みBitcoin攻撃システムを作り出した時、そのシステムの攻撃にBitcoinネットワークが耐えられるのか?Bitcoinにより国の経済がひっくり返る可能性も秘めているだけに、もしかしたらそういうこともあるかもしれません。
また、大量の資金を導入して相場を左右することも可能なほどBitcoin市場規模は浅いため、Bitcoinシステムは完璧でも大企業や政府による市場操作による崩壊もリスクも考えておくべきかもしれません。
最後に取引所や悪意のあるユーザーによるBitcoinの盗難です。
中国では交換所が突然と姿を消して、預けられていた大量のBitcoinをそのまま持ち逃げしました。また、ハッキングにより、交換所に預けていたBitcoinを盗まれる被害が実際に発生しています。
困ったことにBitcoinはどこからどこへと流れたのか?追跡は可能ですが、そのデータを誰が所有しているのかまでは分かりません。
ネットワークのIPアドレスのようなもので、存在はしていても誰が持っているかを明確にできるプロバイダのような組織が無いからです。
なにしろ、中央もなければ管理組織も存在ししないというシステムですから、盗難にあったとしても保証されることはありません。
ちなみに私はこの記事を投資しろといって書いているわけではありませんので、その点は重々理解の上判断してください。
保証もなく安定しないだけに、投資としては非常にハイリスクなものであることは、以上のことによりよく分かると思います。
●現在のBitcoinの状態は?
Bitcoinの本来の目的は世界の誰もが気軽に決済できる通貨として流通することです。
そのためには「基盤の整備」「利用促進」「安定」の3つの段階を踏む必要があると思っています。
「基盤の整備」は、実体のある通貨における造幣所や中央銀行などの組織を構築し、仕組み作りや設備と整える段階です。
すでにギークや経済学者および、経済学を学んでいる人々、物好き等により初期のBitcoinインフラ整備(Bitcoinネットワーク)は終わり「基盤の整備」は完了したといえます。
次に「利用促進」ですが、実体のある通貨であれば政府が国内通貨を円にしますという正式な取り決めをするだけです。その国に住む人は、それに従わざるを得ません。
しかしBitcoinはその性質上、使う使わないは個人の自由です。Bitcoinは商品券やギフト券のように営業行為をする必要性があったのです。
しかし、投資により注目を集めることでメディアへ露出させるという方法により、Bitcoin自体は一切営業行為をしていないにもかかわらず、結果Bitcoinはメディアに露出する機会を数多く得ることになりました。
今の話題となっているBitcoin投資熱を、単なる投資家たちの馬鹿騒ぎとしてとらえるのは大きな間違いです。
この投資行為により、人々にBitcoinを知る機会がもたらされ、この機会を元にBitcoinの交換所、ATM、決済を採用するショップが増え、対応した法整備も進むことにより社会的に認められていくことになります。
この段階でどこまで人々の生活に浸透できるのかで、バルブがはじけた後のBitcoinの本来の価値が決まってくるといえます。
そして最後に迎えるのが「安定」です。もちろん安定というのは相場の上がり下がりの幅が小さいという意味であって、価値が高留まりするという意味ではありません。
Bitcoinが社会的認められれば、当たり障りのない価値へと落ち着くでしょうし、社会的に認められなければ単なる0と1でできたデータの価値しかありません。
現在のBitcoinはバブル状態にあり、段階としては第2段階の「利用促進」の段階にあります。Bitcoin決済を採用するショップが出てきたり、換金用のATMが登場するなど着実に実を結びつつあるようです。
これらは海外の出来事だから日本にいる私たちには関係ないと思っていませんか?実は来年には日本でも換金用ATMが登場する予定です。
そして、私がBitcoinの購入に使用しているBitcoin交換所Mt.Goxは、なんと、東京都渋谷区に存在しているのです。
このように、普段目にする箇所では見えないところで着実にBitcoinはその勢力を広げつつあります。
●実際にBitcoinを買ってみる
Bitcoinを手に入れるには、人からもらう(仲介する組織がないので手数料が安い)、決済をBitcoinにして商売をする、鉱山で採掘する、交換所で各種通貨と交換することで手に入れることができます。
今回は手っ取り早く、Bitcoin交換所のMt.Goxを使ってみました。
必要なのはアカウントの登録と、本人を証明できるの書類の写し、住所を確認できる各種請求書、領収書の写しを提出するだけです。
1つめの書類は以下の中から1つ提出します。
運転免許証
パスポート
各種年金手帳
在留カード
外国人登録証明書
各種健康保険証
住民基本台帳カード(写真付き)
各種福祉手帳
特別永住者証明書
2つめは公共料金の領収書や請求書の中から1つ提出します。
※3ヶ月以内に発行されたもの
固定電話(携帯電話)
電気水道ガス
NHK
インターネットプロバイダー
ケーブルテレビ
提出はデジカメで撮影した画像や、スキャナーでスキャンした画像をアップロードするだけです。審査には10日程度必要(現在混み合っており認証まで20日必要でした)で、無事審査が通れば登録したアカウントで取引が開始できます。
取引が可能となったら、Mt.Goxに用意された自分の口座にお金を銀行振込みで振込み、その残高でBitcoinを購入します。
Mt.Goxはジャパンネットバンクに口座を持っていますので、ジャパンネットバンクからの振込だと時間、休日関係なく即座にMt.Goxの口座に反映されます。振込手数料も52円と安いので同時に口座の開設をお勧めします。
逆に自分のMt.Gox口座のお金を銀行口座に振り込むこともできるので、限度額や手数料はかかるものの、好きなときにBitconを日本円に換金して自分の銀行口座に振り込むことができます。
ちなみに、Bitcoinには財布という概念のオンラインウォレットで管理されますが、Mt.goxに登録した時点でMt.goxがBitcoinから入手し、Mt.goxが管理しているオンラインウォレットを1つ取引用に与えられます。
しかし、Bitcoinには管理する組織も団体もないため、オンラインウォレット自体は個人で自由に作ることができます。組織や他人にBitcoinの管理をませたくないという場合は、Bitcoinクライアントを入れて自分でオンラインウォレットを作成し管理することも可能です。
例えば、Mt.goxで円からBitcoinに換金し、Mt.goxから与えられたオンラインウォレットから、自分か管理しているオンラインウォレットに送金すれば、自身のPCでBitcoinの管理ができます。幸いBitcoinのオンラインウィレット間の振替手数料はごく僅かな金額です。
もちろん、管理を委ねようが、自分自身で管理しようがリスクはつきものです。ハッキング対策や、パスワードの管理は気をつかう必要があります。
●何故Bitcoinを買ったのか?
日本経済はこのままいくと衰退していきます。私が老後になり年金をもらえる年になった時、本当に年金はもらえるのでしょうか?このまま借金がかさみ続けると円もいつかは破綻してしまうはずです。
今はまだ、ユーロ危機やアメリカ債務問題などで円が他の通貨と比較して信用があるだけです。ひどい言い方をすれば、ゴミ箱の中からまだ使えそうなゴミを漁っている行為といえます。
しかし、いつか円はその価値を失うと私は考えます。その際に、価値ある通貨として残るのはBitcoinのような、国や組織の干渉を受けない完全な電子マネーだと私は思っています。
もちろん、今の円が強い現状では積極的に投資するわけでもなく、気が向いたら換金して塩づけし、十数年後に開けてびっくり、どうなっているか一つの楽しみとして取っておきたいと思います。
次にBitcoinは民主主義的通貨だということです。誰もが自由に発言し、規制されることもなく、人の総意により全体の行動が決定される民主主義は私が望むものでもあります。
Bitcoinの仕組みには民主主義や無政府主義といった思想を感じることができ、今の日本のように国家、政府、組織による必要以上の束縛や規制を受けない、解放された自由な通貨ともいえます。
このBitcoinを所有することで、現在の閉塞的な国家組織そのものにNOを突きつけ、ささやかな反抗とし、本来の民主主義への回帰を感じることができるという側面もあります。
もちろんBitcoinは、民主主義の中でも財政が破綻した国家に住む国民や、全体主義国家において束縛をされない通貨を求める人々への救済にも繋がっています。
さらに発展し、国内でBitcoin決済が可能となれば僅かな手数料で振込をしたり、様々な商品が購入できるなど、結果ユーザーに直接的に恩恵をもたらすことになるという、社会的貢献という側面も持つことになります。
そして、最も大きな動機は、従来にない天才的な発想によりデジタルデータに通貨としての価値を持たせたBitcoinを持つことにより、新しい時代の幕開けを肌で感じたかったからです。
もしかしたら、今、世界に変革をもたらす出来事の一部を担っているかと思うと、なんだかわくわくしてきます。
今後、Bitcoinは破綻するのか成功するのか、もしかしたら国をひっくりかえすまでの力を持つのか、誰にも分かりませんが、その動向が楽しみでなりません。
0と1でできているデータに価値があるとは思えないと普通は思うかもしれません、しかし、実際の紙幣だとどうでしょうか?1万円札の価値は製造原価でいうと実は22円程度の価値しかありません。
1万円札の価値を1万円として認めているのは中央銀行(日本銀行)が1万円札を1万円の価値があると保証し、それを国民が信じて流通させているからです。
※保証の裏付けは経済力や軍事力など
もし、その保証と信用が無くなれば、お札は鼻をかむこともできない、紙切れ同然の価値に落ちてしまいます。
これと同じように、世界中のBitcoinネットワーク内に1つとして複製がないデータをお金として扱い、それを通貨として認める人たちが多くなってきたため、Bitcoinに対する信頼は増し、その価値も上がっているのです。
ただし、Bitcoinは中央銀行を持たないため、いかなる組織もその価値を保証してはいません。
あるのはオープンソースなのに未だにクラックされたことがない堅牢なBitcoinネットワークシステムと、Bitcoinネットワークシステムを信じてシステムを回している人、そしてBitcoinユーザーそのものが総じて生み出している漠然とした信頼です。
ある日突然Bitcoinの基盤を揺るがす出来事が起きて、Bitcoinが暴落しても誰も保証はしてくれません。
世界ではまだ円が強く、Bitcoinに頼るほど円の信頼性は揺らぐ時期ではないため(現金主義も理由としてあるが)、日本では浸透しにくい通貨ともいえます。
しかし、海外では政府の信頼性が薄い、もしくは財政が破綻しそうな国では、国内で流通している通貨よりBitcoinのほうが信頼性が高いため、国民がBitcoinで財産を管理しはじめたキプロスの例もあります。
結果としては国家組織に管理されない自由な通貨が今、大きな可能性を秘めていることが分かり、今後、通貨として当たり前のように支払いに使える時代が来るのか?ギーク、投資家、経済学者などを巻き込み、大きな流れが生み出されています。
●Bitcoinのしくみ
Bitcoinは先ほど中央銀行を持たないと書きましたが、Bitcoinの流通処理もサーバーやデータセンターといった中央処理設備を持たないをP2Pネットワークで構築されています。
日本でP2Pというと、犯罪利用のイメージとして定着していることもありますが、実際は家庭用ゲーム機の通信対戦といった身近なところで利用されています。
P2Pネットワークではネットワークに繋がれた多数のPCが分散して処理を行うことにより負荷を分散し、たとえ1台がトラブルを起こしても、常にシステムが動作し続けることができるネットワークシステムです。
Bitcoinは常に流動的なものだけに、24時間システムが稼働する、耐障害性に強いシステム、中央処理を必要としないシステムがP2Pネットワークにより実現されたのです。
それに付随して造幣所とシステムの防衛を担う鉱山やBitcoinの取引所というものが存在します。交換所では各国の通貨をBitcoinに、もしくはその逆ができ、鉱山ではコンピューターの処理によりBitcoinを生み出すことができます。
Bitcoinは仲介組織がないため取引の手数料が安く、処理は24時間常に可能、個人対個人の取引も仲介は不要で直接取引ができるなど個人間の決済処理に優れています。
このため決済処理の手数料を抑えて売価に反映させたり、個人間の取引がスムーズになります。
もちろん取引に国という制限はありません。私が地球の裏側にいる人に、この記事を書いているPCから直接Bitcoinを振り込むことができるのです。
特に個人間の決済が不便極まりない日本では、劇的な改善ができる可能性があります。
●Bitcoinのリスク
Bitcoinのリスクはいくつかあります。まず、今バブルの真っ最中で、いつかバブルがはじけることがあげられます。
バブルがはじけ暴落しても、通貨としての価値が社会的に認められれば、そこで初めてBitcoinは社会的に認められた通貨となると考えています。
しかし、その価値を認められなかった場合、Bitcoinはただの0と1のデータの集合体へ価値を下げてしまいます。そして、その価値を認めさせるには安定性が必要です。
今1万円札を持っていたとして、明日その価値は1万円から変わりません。しかし、Bitcoinは違います。現在の相場は、投資家たちの投資により乱高下しており、その価値が1日の中でも激しく変動しています。
昨日1Bitcoinでコーヒーを飲むことができたのに、今日は5Bitcoinを払わないと飲めなかったということも起こってしまうのです。
そのため、投資家たちにとってはトレードで利益を上げやすい性質をもった通貨でも、通貨として普段使用するユーザーには不安定で使いにくい通貨です。
次に政府がBitcoinによる取引を禁止したり、規制する動きが見られることがあげられます。
ドイツのように政府が後押しする国もあれば、タイのように違法とする国もあるようで、幽霊のように実態のない通貨でも、取り扱うのが人である以上、規制はある程度効果を発揮します。
日本政府は保守的と言うこともあり、現金主義の今の状態に、アナーキー(無政府主義)的な通貨が入り込み、勝手に円のイニシアティブを持って行くのは面白くないと感じるのではないでしょうか。
少なくとも円が強いうちは、規制の動きが強いのではないかと思っています。ただし、表だって発表があるのはある程度問題化してからと考えられます。
そして、それに付随して問題となるのがBitcoinネットワークへの攻撃です。もちろん攻撃されることを前提に開発されいているため強固な攻撃対策は取られています。
実はその対策を担うのは鉱山システムであり、鉱山を採掘する人々のGPUやASICデバイスの総合処理能力が攻撃者の能力を上回っている限りBitcoinネットワークは強固に守られるシステムになっています。
すでに多くの人や組織が採掘をしている現在、個人や民間組織による攻撃が成功すること自体現実的ではありません。
しかし、国家がBitcoinを排除する目的で多額の資金をつぎ込みBitcoin攻撃システムを作り出した時、そのシステムの攻撃にBitcoinネットワークが耐えられるのか?Bitcoinにより国の経済がひっくり返る可能性も秘めているだけに、もしかしたらそういうこともあるかもしれません。
また、大量の資金を導入して相場を左右することも可能なほどBitcoin市場規模は浅いため、Bitcoinシステムは完璧でも大企業や政府による市場操作による崩壊もリスクも考えておくべきかもしれません。
最後に取引所や悪意のあるユーザーによるBitcoinの盗難です。
中国では交換所が突然と姿を消して、預けられていた大量のBitcoinをそのまま持ち逃げしました。また、ハッキングにより、交換所に預けていたBitcoinを盗まれる被害が実際に発生しています。
困ったことにBitcoinはどこからどこへと流れたのか?追跡は可能ですが、そのデータを誰が所有しているのかまでは分かりません。
ネットワークのIPアドレスのようなもので、存在はしていても誰が持っているかを明確にできるプロバイダのような組織が無いからです。
なにしろ、中央もなければ管理組織も存在ししないというシステムですから、盗難にあったとしても保証されることはありません。
ちなみに私はこの記事を投資しろといって書いているわけではありませんので、その点は重々理解の上判断してください。
保証もなく安定しないだけに、投資としては非常にハイリスクなものであることは、以上のことによりよく分かると思います。
●現在のBitcoinの状態は?
Bitcoinの本来の目的は世界の誰もが気軽に決済できる通貨として流通することです。
そのためには「基盤の整備」「利用促進」「安定」の3つの段階を踏む必要があると思っています。
「基盤の整備」は、実体のある通貨における造幣所や中央銀行などの組織を構築し、仕組み作りや設備と整える段階です。
すでにギークや経済学者および、経済学を学んでいる人々、物好き等により初期のBitcoinインフラ整備(Bitcoinネットワーク)は終わり「基盤の整備」は完了したといえます。
次に「利用促進」ですが、実体のある通貨であれば政府が国内通貨を円にしますという正式な取り決めをするだけです。その国に住む人は、それに従わざるを得ません。
しかしBitcoinはその性質上、使う使わないは個人の自由です。Bitcoinは商品券やギフト券のように営業行為をする必要性があったのです。
しかし、投資により注目を集めることでメディアへ露出させるという方法により、Bitcoin自体は一切営業行為をしていないにもかかわらず、結果Bitcoinはメディアに露出する機会を数多く得ることになりました。
今の話題となっているBitcoin投資熱を、単なる投資家たちの馬鹿騒ぎとしてとらえるのは大きな間違いです。
この投資行為により、人々にBitcoinを知る機会がもたらされ、この機会を元にBitcoinの交換所、ATM、決済を採用するショップが増え、対応した法整備も進むことにより社会的に認められていくことになります。
この段階でどこまで人々の生活に浸透できるのかで、バルブがはじけた後のBitcoinの本来の価値が決まってくるといえます。
そして最後に迎えるのが「安定」です。もちろん安定というのは相場の上がり下がりの幅が小さいという意味であって、価値が高留まりするという意味ではありません。
Bitcoinが社会的認められれば、当たり障りのない価値へと落ち着くでしょうし、社会的に認められなければ単なる0と1でできたデータの価値しかありません。
現在のBitcoinはバブル状態にあり、段階としては第2段階の「利用促進」の段階にあります。Bitcoin決済を採用するショップが出てきたり、換金用のATMが登場するなど着実に実を結びつつあるようです。
これらは海外の出来事だから日本にいる私たちには関係ないと思っていませんか?実は来年には日本でも換金用ATMが登場する予定です。
そして、私がBitcoinの購入に使用しているBitcoin交換所Mt.Goxは、なんと、東京都渋谷区に存在しているのです。
このように、普段目にする箇所では見えないところで着実にBitcoinはその勢力を広げつつあります。
●実際にBitcoinを買ってみる
Bitcoinを手に入れるには、人からもらう(仲介する組織がないので手数料が安い)、決済をBitcoinにして商売をする、鉱山で採掘する、交換所で各種通貨と交換することで手に入れることができます。
今回は手っ取り早く、Bitcoin交換所のMt.Goxを使ってみました。
必要なのはアカウントの登録と、本人を証明できるの書類の写し、住所を確認できる各種請求書、領収書の写しを提出するだけです。
1つめの書類は以下の中から1つ提出します。
運転免許証
パスポート
各種年金手帳
在留カード
外国人登録証明書
各種健康保険証
住民基本台帳カード(写真付き)
各種福祉手帳
特別永住者証明書
2つめは公共料金の領収書や請求書の中から1つ提出します。
※3ヶ月以内に発行されたもの
固定電話(携帯電話)
電気水道ガス
NHK
インターネットプロバイダー
ケーブルテレビ
提出はデジカメで撮影した画像や、スキャナーでスキャンした画像をアップロードするだけです。審査には10日程度必要(現在混み合っており認証まで20日必要でした)で、無事審査が通れば登録したアカウントで取引が開始できます。
取引が可能となったら、Mt.Goxに用意された自分の口座にお金を銀行振込みで振込み、その残高でBitcoinを購入します。
Mt.Goxはジャパンネットバンクに口座を持っていますので、ジャパンネットバンクからの振込だと時間、休日関係なく即座にMt.Goxの口座に反映されます。振込手数料も52円と安いので同時に口座の開設をお勧めします。
逆に自分のMt.Gox口座のお金を銀行口座に振り込むこともできるので、限度額や手数料はかかるものの、好きなときにBitconを日本円に換金して自分の銀行口座に振り込むことができます。
ちなみに、Bitcoinには財布という概念のオンラインウォレットで管理されますが、Mt.goxに登録した時点でMt.goxがBitcoinから入手し、Mt.goxが管理しているオンラインウォレットを1つ取引用に与えられます。
しかし、Bitcoinには管理する組織も団体もないため、オンラインウォレット自体は個人で自由に作ることができます。組織や他人にBitcoinの管理をませたくないという場合は、Bitcoinクライアントを入れて自分でオンラインウォレットを作成し管理することも可能です。
例えば、Mt.goxで円からBitcoinに換金し、Mt.goxから与えられたオンラインウォレットから、自分か管理しているオンラインウォレットに送金すれば、自身のPCでBitcoinの管理ができます。幸いBitcoinのオンラインウィレット間の振替手数料はごく僅かな金額です。
もちろん、管理を委ねようが、自分自身で管理しようがリスクはつきものです。ハッキング対策や、パスワードの管理は気をつかう必要があります。
●何故Bitcoinを買ったのか?
日本経済はこのままいくと衰退していきます。私が老後になり年金をもらえる年になった時、本当に年金はもらえるのでしょうか?このまま借金がかさみ続けると円もいつかは破綻してしまうはずです。
今はまだ、ユーロ危機やアメリカ債務問題などで円が他の通貨と比較して信用があるだけです。ひどい言い方をすれば、ゴミ箱の中からまだ使えそうなゴミを漁っている行為といえます。
しかし、いつか円はその価値を失うと私は考えます。その際に、価値ある通貨として残るのはBitcoinのような、国や組織の干渉を受けない完全な電子マネーだと私は思っています。
もちろん、今の円が強い現状では積極的に投資するわけでもなく、気が向いたら換金して塩づけし、十数年後に開けてびっくり、どうなっているか一つの楽しみとして取っておきたいと思います。
次にBitcoinは民主主義的通貨だということです。誰もが自由に発言し、規制されることもなく、人の総意により全体の行動が決定される民主主義は私が望むものでもあります。
Bitcoinの仕組みには民主主義や無政府主義といった思想を感じることができ、今の日本のように国家、政府、組織による必要以上の束縛や規制を受けない、解放された自由な通貨ともいえます。
このBitcoinを所有することで、現在の閉塞的な国家組織そのものにNOを突きつけ、ささやかな反抗とし、本来の民主主義への回帰を感じることができるという側面もあります。
もちろんBitcoinは、民主主義の中でも財政が破綻した国家に住む国民や、全体主義国家において束縛をされない通貨を求める人々への救済にも繋がっています。
さらに発展し、国内でBitcoin決済が可能となれば僅かな手数料で振込をしたり、様々な商品が購入できるなど、結果ユーザーに直接的に恩恵をもたらすことになるという、社会的貢献という側面も持つことになります。
そして、最も大きな動機は、従来にない天才的な発想によりデジタルデータに通貨としての価値を持たせたBitcoinを持つことにより、新しい時代の幕開けを肌で感じたかったからです。
もしかしたら、今、世界に変革をもたらす出来事の一部を担っているかと思うと、なんだかわくわくしてきます。
今後、Bitcoinは破綻するのか成功するのか、もしかしたら国をひっくりかえすまでの力を持つのか、誰にも分かりませんが、その動向が楽しみでなりません。
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