Microsoft Surface Tablet


激安セールで発売早々かなりのシェアを確保することができたWindows 8ですが、タッチパネルやタブレットで真価を発揮するOSとして開発されたこともあり、Windows 8搭載のタブレットがどれだけ使えるのか興味がわいてきました。

そこで、今買うならどのWindows 8搭載のタブレットがおすすめなのか?購入を実際に考えたうえで3つほど目についたWindows 8搭載のタブレットをまとめてみました。

●Windows 8搭載のタブレットの特徴



タッチパネルモニター操作も想定したOS

なんといってもタッチパネルモニターでの操作も想定して開発されたOSですので、タッチパネルモニターが搭載されているタブレットとは相性が良いと思われます。

マイクロソフトではWindows XPの時代からタッチパネルモニターでの操作について、限定ながらOSに組み込んでいるほど歴史は長く、私自身もタッチパネルのモニターでWindows XPを操作する車載PCを愛車に搭載していますが、マウスとキーボードほど精確ではないにしろ、実用的なレベルで操作はできます。


処理性能は控えめでスタミナを重視

ノートパソコンやスマートフォン等のモバイル機器で最も重要なのがバッテリーの持ち具合、すなわちスタミナです。

iPadや数多のAndroidタブレットはARM系CPUを使用していますが、このARM系CPUは非常に省電力で効率よく動くため、携帯電話を含めモバイル機器では昔から数多く採用されています。

しかし、Windows 8搭載のタブレットは事情が違います。

Windowsはx86系CPUというARM系CPUとは別のタイプのCPUを使用していますが、このx86系CPUは元々電源があるところで使う想定で開発されたため、ARM系CPUと比較すると効率が悪く燃費が良くないのです。

しかし、モバイル機器の進化と需要に応じてx86系CPUも省電力タイプを開発してきており、今日のUMPC(ウルトラモバイルPC)の稼働時間が向上してきたのも、その結果ともいえます。

省電力タイプのCPU開発は性能を犠牲にして省電力を手に入れるという方法を取ったため、同じ時期のノートPCやデスクトップと比較すると性能は劣りがちですが、省電力化した分ノートPCとは比較にならないほど長い稼働時間を手に入れることができました。

従って、3Dを扱うアプリやPCゲーム、動画編集やエンコード等のCPUやGPUに負荷がかかる作業には向いていません

タブレットPCだけに、iPadやAndroidタブレットと同じく、メールやインターネット、動画サイトのなどの閲覧、写真の管理や閲覧、SNSや動画チャットなど比較的負荷の低い作業をするのに向いています。


パーツ交換はほぼ不可能

オンボード固定式の構成が多く、メモリが足りないので追加や交換をしてみたり、SSDの容量が足りないので交換してみようなど、PCならではの行為もタブレットPCでは通用しないようです。

買ったらそのまま使うというのがタブレットPCの使い方です。

ただし、USBコネクタは付いていますので、そこに接続するハードウェアについてはPCと同じように扱えます。


最大のメリットはWindows OS 搭載

エクセルやワード、パワーポイントのファイルの表示がズレたり、グラフなどが思ったように表示されない・・・、iPadやAndroidタブレットではこういう事も結構あります。

しかし、Windows 8搭載タブレットはWindows OS搭載ですのでOfficeを使うことができ、デスクトップやノートPCで作製したファイルがそのままの状態で表示されますし、操作もタッチになるだけでほぼ変わりません。

今までPCで使用していたアプリがそのまま使えるので、新しくアプリを買う必要もなく、操作を1から覚える必要もありません。

USB接続のハードウェアについても、制限はほとんど無く、USBメモリや外付けHDDはできて当然。デジタルテレビチューナーや光学ドライブ、ビデオキャプチャーやオーディオユニットなど、iPadやAndroidタブレットに扱えない物まで使えます。

また、iPadで採用されているiOSはファイルの管理が難しく、PCを使い慣れた人には不満となっているのですが、Windows 8搭載タブレットではいつものエクスプローラーでファイルやフォルダの操作ができます。

そして、複数のアプリを画面に同時に表示できるマルチウィンドウ機能はiOSとAndroid OSにはないWindows OSだからこその機能です。

このように、今まで蓄えたWindowsOSの知識やハードウェアやソフトウェアがそのまま使えるというのがWindows 8搭載タブレット最大のメリットです。


●今旬のお勧めWindows 8搭載タブレットはコレだ!

それでは、今回私が購入を前提として最終的に候補に残った、3つのWindows 8搭載タブレットを紹介していきましょう。



シンプルイズベスト 
DELL Latitude 10 essentials




ビジネス界だけでなく、プライベート用にもコストパフォーマンスの良さに愛用者が多いDELLより発売された、必要最低限の装備を備えたWindows 8搭載タブレットです。

HDMI等の外部映像出力は無し、光センサー、電子コンパス、ジャイロセンサー、加速度センサーといったiPadやAndroidタブレットに標準的に装備されているセンサー類も無しと、価格を重視したシンプルなWindows 8搭載タブレットです。

光センサーがないので、環境に応じてモニターの光度が自動で変わらないため、iPadやAndroidタブレットを使っている人には不満がでそうな点があります。

オプションでドッキングステーションが用意されており、ACアダプターだけでなく、ドッキングステーションからもバッテリーの充電ができるので、綺麗に置いておくことができます。

OSはWindows 8 32bitで、Windows 8では省メモリ化を進めたためかメモリは2GB(DDR2 800MHz)の固定となっています。

CPUはモバイル向け省電力CPUの代表格AtomシリーズのZ2760(1.8GHz)を搭載し、省電力で10時間の稼働が可能です。

モニターは10.1インチのIPSで、画面解像度は1366x768とWXGAサイズとなっています。タッチは静電容量式で最大5点まで認識します。

また、モニターのガラスには衝撃や傷に強いGorillaガラスを採用していますので、耐久性は通常のモニターより向上しています。

ストレージは64GBのSSDを採用しています。少しもの足りませんが、同じ価格帯のWindows 8搭載タブレットをみても64GBと横並びのため、コストを考えるとやむを得ない選択だったのでしょう。

光学ドライブはもちろん非搭載ですので、必要に応じてUSB接続の光学ドライブを購入する必要があります。

無線は802.11a/b/g/n(1x1)でMIMOに非対応のため、40MHz チャネルボンディングに対応していたと仮定して、予想で150Mbpsの理論値といったところでしょうか。

Bluetoothも搭載しており、最新のBluetooth 4.0+LEを採用していますが、Bluetooth 4.0 LEはBluetooth 4.0と違い、過去のバージョンと互換性がないのでBluetooth 4.0 LEのみのの対応だった場合、今までのBluetooth機器は使えなくなります。

スピーカ-、マイク/マイクロフォン端子、ノイズリダクションマイク等の標準的装備は備え付けてあり、Webカメラは背面800万画素、前面は200万画素となっています。

その他、USB2.0コネクタ、SDメモリカードリーダー、そしてドッキングステーション用のドッキングコネクタ端子を装備しています。

サイズは274x10.5x176.6 mmで649 gと、10.1インチタイプのタブレットとしては標準的な仕様です。

内容は非常にシンプルで、必要最低限の物だけに留めて価格を抑えた構成となっており、唯一Windows 8搭載タブレットの中で実売5万円を切るのは、このDELL Latitude 10 essentialsのみです。

ちなみに、上位版のLatitude 10はスマートフォンと同じようにマイクロUSBコネクタでの充電、リアカメラ用LEDフラッシュ、miniHDMIの搭載、バッテリーの交換が可能など、Latitude 10 essentialsには無い機能が用意されています。

DELL Latitude 10 essentialsおよびDELL Latitude 10の販売は、DellオンラインストアのLatitude 10(個人向け)ページでの取り扱いのみとなっています。



スタンダードモデルとしての位置づけ
ASUS VivoTab Smart ME400C ME400C-64

エイスース タブレットパソコン VivoTab Smart ME400C ME400-BK64
エイスース タブレットパソコン VivoTab Smart ME400C ME400-BK64


PCパーツメーカーからPCメーカーまでと、幅広い層の支持を集めているASUSから、今後しばらくWindows 8搭載タブレットのスタンダード構成としてお手本とされそうな、機能と性能と価格のバランスの良いタブレットがでました。

iPadやAndroidタブレットと同じセンサー類を装備し、今回紹介する3台の中で唯一GPSを搭載しています。なんと、Nexus7に搭載されて話題となったNFCまで搭載しているというので驚きです。

OSはWindows 8 32bitでCPUは上記のDELL Latitude 10 essentialsと同じくAtom Z2760(1.8GHz)を採用しています。

メモリは2GBの固定(DDR2?)で追加や変更はできません。省メモリを進めたWindows 8でどこまで快適性が損なわれないか気になるところです。

モニターは10.1インチのIPSで、画面解像度は1366x768とWXGAサイズ。マルチタッチ対応ですが最大認識点数は不明です。

ストレージは64GBのSSDを採用していますが、それでも足りない人向けに、ASUSが用意した32GBのオンラインストレージ36ヶ月無料体験が利用できます。

光学ドライブはもちろん非搭載ですのでUSB接続タイプを購入する必要があります。ただし、本体のコネクタはmicroUSB形状のため付属の変換器を挿してから接続します。

無線は802.11b/g/nで11aには対応していませんが、現在は11nが主流ですので特に問題は無いでしょう。Bluetoothは過去のBluetoothと互換性のあるBluetooth 4.0を採用しています。

microSDカードスロット、microHDMI、マイク/マイクロフォン端子、デジタルマイク、ステレオスピーカーとポートやコネクタ類はタブレットとしては充実しています。

USBは充電兼通信用のmicroUSBで、付属のmicroUSB-USB(A)コネクターを接続することでUSBホスト機能を使うことができるUSB OTGタイプとなっています。

WEBカメラは背面800万画素、前面が200万画素です。

GPS、電子コンパス、光センサ、加速度センサ、ジャイロセンサー とiPadやAndroidタブレットに標準的に装備しているセンサー類は完全装備のうえ、FeliCaに対応したカードも読み込み可能なNFC機能を搭載しています。

今後スマートフォンやタブレットでの採用が増えるであろうNFCですが、搭載機種どうして簡単に通信が可能なので今後の近距離通信の常套手段になるかもしれません。

また、ASUS VivoTab Smart ME400C ME400C-64では、他の2台とは違いGPSセンサー搭載をしています。ナビや地図上での位置表示などに使える便利な機能なのですが、対応しているアプリがあるのか?その点が分からないため不安でもあります。

バッテリーの駆動時間は9.5時間で充電はスマートフォンと同じく本体装備のmicroUSB端子から充電しますので、スマートフォンやAndroidタブレットの充電器が使えます。

サイズは262.5×9.7x171mmで重量は580gと、10.1インチとしてはかなり軽量なWindows 8搭載タブレットです。

スタンダートモデルとしての位置付けのWindows 8搭載タブレットとしては一番実売価格が安いので、今後人気商品となる可能性が高いと予想します。

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パフォーマンス重視
Acer ICONIA W700

acer アイコニアシリーズ タブレットPC ( 11.6型 / Corei3-3217U / 4GB / 64GB SSD / Win8 64bit / シルバー /クレードル付 ) ICONIA W700


acer アイコニアシリーズ タブレットPC ( 11.6型 / Corei3-3217U / 4GB / 64GB SSD / Win8 64bit / シルバー /クレードル付 ) ICONIA W700


他とは一回り大きなサイズと1kg近い重量という重量級Windows 8搭載タブレットですが、CPUにAtomよりも性能が良いCore i 3 3217U(1.8GHz)を採用し、CPU単体での性能比はAtom Z2760の約4倍もあります。

Windows 8 64bitで4GBのメモリを余すことなく使用でき、全体的な処理性能はAtom搭載モデルと比較にならないほど高いものになっています。

モニターは11.6インチIPSで画面解像度は1920x1080とフルHDサイズです。マルチタッチ対応で最大認識点数は10点と両手でタッチしても全て認識できる仕様になっています。

メモリは現在主流のメモリ規格DDR3を採用し、CPUの性能を損なわないようにしてあります。容量は4GBの固定で追加や変更はできません。

ストレージは64GBのSSDを採用し、こちらも容量が足りないという人向けにAcerのストレージサービス、AcerCloudが用意されています。

光学ドライブはもちろん非搭載ですので、USB接続タイプを購入する必要があります。

無線は802.11a/b/g/nに対応していますので、Wi-Fiルーターとは特に問題は無く通信できるでしょう。

Bluetoothは過去のBluetoothと互換性があり、従来よりも高速通信が可能なBluetooth 4.0+HSを採用しています。

SDカードスロットは装備されていませんが、microHDMI、マイク/マイクロフォン端子、内蔵マイクロフォン、ステレオスピーカーとポートやコネクタ類はタブレットとしては充実しています。

USBは従来のUSB機器も接続できる最新のUSB3.0を採用していますので、USB3.0に対応した外付けHDDを使用した際の転送速度はUSB2.0の比ではありません。

またUSB3.0は従来のUSB2.0よりもバスパワーが強化されており、500mAから900mAとほぼ倍になったので、USB3.0コネクタから電源を供給し、スマートフォンの充電やタブレットの充電をする際に充電時間が短縮されます。

特に、出力容量が高くないと充電できないAppleのモバイル端末も充電ができるようになり、iPad miniやiPhoneの充電もできるようになったのは大きな進歩です。

タブレット本体には1つしか備え付けられていませんが、クレードルに装着した場合は3つのUSB3.0コネクタが使えるようになります。

WEBカメラは背面は500万画素で、前面にはカメラはありません。

電子コンパス、光センサ、加速度センサ、ジャイロセンサー とiPadやAndroidタブレットに標準的に装備しているセンサー類はほぼ完全装備です。

GPSセンサーはありませんが、そもそも1kg近くある重量級のタブレットを持ち運びながら使うという行為自体が使用頻度として少ないため、使用する用途に合わせてあるといってもいいのかもしれません。

なお、GPSセンサーはBluetoothで接続するタイプが様々あります。

Atomシリーズより高性能なCPUを搭載しているのにバッテリーの駆動時間はAtomシリーズ搭載機種とほとんど変わらない9時間となっています。

バッテリーを大容量の物にすることで稼働時間を伸ばしているため重量は950gと他のWindows 8搭載タブレットと比較すると倍近くの重量があります。

持ちながら使うという使用用途には間違いなく向きません、持っている腕が数十分もせず重さに耐えられなくなるでしょう。

台の上、膝の上、お腹の上、床等々、どこかに置いて使う用途向けです。

充電は専用のACアダプターからクレードルを介して充電するほか、本体のコネクターに直接差込んで充電します。

このACアダプターは専用のため、スマートフォンのようにUSBコネクターやUSB充電器を使用して供給することはできません。

Acer ICONIA W700はCPUの発熱が大きなため、排熱口が設けられており、高負荷時にはファンが回転して強制冷却を行います。

冷却時はノートPCのように若干ファンの排気音がするようです。また、排熱口を塞ぐと高温になり保護機能が動作して強制シャットダウンする恐れがあるので、使用時は排熱口を塞がないように注意しないといけません。

サイズは295x11.9x191mmで11.6インチのモニターを採用しているため、他の2台よりも一回り大きくなっています。

専用のクレードルは標準装備となっています。様々なスタイルで使えるように、縦置き、横置、キーボードのように低い確度の横置きができるようになっています。

重量級ですが処理性能が高く、拡張性もタブレットにしては高いWindows 8搭載タブレットです。ともかく性能重視の人にはお勧めのWindows 8搭載タブレットです。

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