相次ぐ7インチタブレットの登場で、さすがのAppleも黙っていられなくなったのか、iPad miniを市場に投入しました。
いきなり情報が出てきて登場してきたiPad miniですが、そこはApple、急に出てきたといっても雑な仕上がりではなく、おそらく随分前から企画を練り上げていたのだろうと感じる高い完成度でした。
●内容物一覧
最初に手元に届いたとき、梱包されている段ボール箱の小ささに、思わず小さいといってしまうほどで、中を開けるとさらに小さい箱が出てきました。
Nexus7等の7インチのAndroidタブレットは、箱の高さが高いので、幅が小さいのにもかかわらず大きく感じてしまいますが、iPad miniは箱が薄いため似たようなサイズなのに小さく感じてしまいます。
この「薄いと小さく感じる」感覚は今回のiPad miniにおける重要な要素でもあり、おそらくは箱の段階からその感覚を与えるようにしてあるのでしょう。
内容物一覧
USB電源アダプター
USBケーブル(Ligntningコネクタ)
簡易マニュアル
PCリサイクル証
規約等の書かれた紙
アップルのステッカー
充電器はiPhoneで使用されている物とおそらく同じUSB電源アダプターで、出力側は5V1Aとなっています。
試しに5V500mAの社外製USB電源アダプターに差込んでみたものの、充電はできませんでしたので、社外製のUSB電源アダプターを使う際は5V1A以上の容量の物を用意しないといけません。
手元にある物ではNexus7の充電器、初代iPadの10W充電器、モバイルブースター(KBC-L2B)で充電が可能なことを確認しています。どれも出力は5V1A以上あるものばかりです。
そしてiPhone5より新しく刷新されたコネクタ規格である、Ligntningコネクタ用のUSBケーブルが付属しています。
薄さや小型化を求める故にUSBがmini USBからmicro USBになったように、30ピンDockコネクタもLigntningコネクタへと変更されたのでしょうが、USBのように単純に小型化しただけではなく、裏表関係なく差込んで使えるという賢さを備えています。
実際に使ってみると30ピンDockコネクタやmicroUSBよりも使い勝手が良くなっています。
その完成度の高さは、タイムマシンでUSB規格が決定する前の過去に戻り、未だPCでは主流なのに裏表どちらでも差し込めそうで差し込めないUSBのA端子の形状を規格した人に、Ligntningコネクタを見せてあげたくなるほどです。
●外観
iPad miniは7インチクラスといっても実寸7.9インチで、実際には8インチといってもいいほどのディスプレイサイズです。
ディスプレイのサイズが大きくなり視認性が向上するのと比例してサイズの肥大化を招くため、iPad miniでは左右のフレーム限界までディスプレイ領域として使っています。
このため写真で見ても、iPad miniは他のiPadシリーズとは見間違えることはありません。
7インチタブレットの比較記事でも紹介したとおり、ピクセル密度(1インチ四方にどれだけドットが表示できるか)が163 ppiと低く、Nexus7やKindle Fire HDにすら劣る仕様です。
300ppiを超えるRetinaディスプレイを採用したiPhoneやiPadと比較すると、肉眼でもその差を感じるという人もいるようで、それらの端末を持っている人にとっては物足りなく感じることかもしれません。
試しに216ppiのNexus7と比較してみました。等倍にしてみるとピクセル密度が分かります、とくに文字を見ると差が顕著に表れています。
上の写真の一部を拡大縮小せずに切り抜いて並べてみました。こうするとピクセル密度が明らかに違うことが分かります。
ただし、Nexus7と比較した場合、肉眼で普通に見る距離では気になるような差ではないことを付け加えておきます。
Androidでは、ホームボタンはタッチパネルに組み込まれる形になり、物理ボタンを見なくなり久しいのですが、iPad miniではホームボタンは物理ボタンして健在しています。
ここまでくると、iPad等のアイデンティティとしての存在といってもいいレベルです。
フロントカメラは720pのHDビデオを撮影できるほど性能が高く、写真・動画を高画質に撮影することができます。
カメラの画質は画素数だけでなく、レンズの性能に左右されるところが大きいのですが、小さくなるほど性能は落ち鮮明さに欠けてしまいます。
そのため、モバイルデバイスのカメラには期待はしていませんでしたが、思ったより性能は良く、実用性の点からみれば十二分に実力を発揮できるレベルです。
背面はブラスト処理によりマット加工されたアルミになっています。Nexus7はゴム系の樹脂で滑り止めが付いて指紋も目立たない「実用性重視」の仕様でしたが、iPad miniは真逆をいく「高級感重視」仕様です。
指紋も目立つうえ傷が付きやすそうで、扱いは慎重にしていますが、このまま使えば傷が入るのも時間の問題でしょう。
傷が入るのを嫌うのであれば、背面を被うタイプのケースを用意しておくといいでしょう、すでにAmazonでは多数のiPad miniのケースが発売されています。私も傷が付くのは嫌なので、気に入ったケースがあれば購入する予定です。
ちなみにNexus7では隠れ機能的存在だったNFCはiPad miniには搭載されていません。この様子だとiPhone7あたりで搭載する可能性がありそうです。
iPad miniはNexus7では搭載されていなかったリアカメラも搭載しています。
iPadやiPod、iPhoneのAppleモバイルデバイスのカメラは初めて使うのですが、性能はこの手のデバイスにしては性能が高く、光学ズームが無いことや、ホワイトバランス等の自動調整が甘い点を除けばコンパクトデジタルカメラの変わりとしても使うことができるレベルです。
タブレットという強みを活かして、大きな画面で映像を確認できるだけでなく、ピントをどこに合わせるか調整したり、顔の自動認識などおまけ的な機能ではないことが分かります。
マニュアル調整がないので細かな調整はできませんが、おおむね誰が撮っても綺麗に撮れるように調整はしてあるようです。
実際にレビュー用の写真を撮るための撮影ブースで撮影してみたのがこの写真です。等倍にすると粗が目立つもののタブレットや、PCのモニターサイズで鑑賞するには十分なレベルでしょう。
オートフォーカス機能もかなり性能が良く、本格的なデジタルカメラほどではないですが、マクロ撮影もそれなりにこなします。被写体との距離は10cm程度ですが、このように被写体に近づいて撮影することができます。
右サイドです。最も右側のスイッチは画面回転の固定か音声のミュートを選択できます。そしてその横に付いているのがボリュームボタンです。
左サイドには何も用意されていません。
上部には左からスリープスイッチ、マイク、ヘッドフォン端子が用意されています。ヘッドフォン端子の音質はノイズが混ざることなくクリアで、Appleクオリティをここでも感じることができます。
下部にはスピーカーとLigntningコネクタが用意されています。スピーカーはステレオで音は最大音量でも歪むことなく、小さいながらに重低音を効かせてくれます。
Nexus7でもそうでしたが、この頃の小型スピーカーの性能は怖ろしい勢いで進化しているのを感じます。
重量は実測308gとなっていますが、手のひらを後ろで広げて持つため重さが分散し、面積の広さも合わさって実際より軽く感じます。
ここで7インチAndroidタブレットの定番、Nexus7(写真右)に登場してもらいました。
重ねてみるとiPad miniの幅が広いのがよく分かります。
薄さについては7.2mmと圧倒的にiPad miniが薄く、ついこの間までNexus7でも薄く感じていたのに、iPad miniを所有した今では太く感じてしまうほどです。
ここまで薄いと、いったいどうやってこの薄いフレームにハードウェアを収めているのか不思議に感じてしまいます。
さらに、ご先祖様の初代iPad(写真左)にもご登場願いました。
初代iPadと比べると薄さは約半分と進化を感じる差となっています。現行のiPadと比較した場合でも23%ほど薄いということですが、ともかく薄いのがiPad miniの特徴です。
初代iPadに重ねて比較してみました。スケールでいうと3/4スケールといったところでしょうか。
Apple曰く、iPadに最適化されたアプリをそのまま使うに最適なサイズらしいです。
●ハードウェア性能
快適な操作性
初代iPadは、OSの肥大化によりカクついてストレスが溜まるばかりまでに快適性が落ちてしまいましたが、iPad miniは快適に動いてくれます。
iPad miniで採用されているApple A5チップはiPad2時代の古いものですが、実用的な処理能力があり。実際の操作でもたついたり、カクついたりとストレスを感じることはありません。
タッチ操作は相変わらずスムーズで、指に吸い付いているかのごとく気持ちよくよく動いてくれます。また、4本の指で操作するマルチタッチジェスチャー機能によりAndroidタブレットにひけをとらない操作性を実現しています。
この操作は一度覚えてしまうと非常に便利なので、是非活用してもらいたい機能です。
高速化したが多少問題もあるWi-Fi
iPad miniのWi-Fiはチャンネルボンディング(無線チャンネルを束ねて通信する技術)で理論値150Mbpsの高速通信を実現しています(11nのみ有効)。
ただし、このチャンネルボンディングは2.4GHz帯で使用すると電波干渉に晒される可能性が大きく、逆に通信速度や距離が低下することもあります。
私の環境では2.4GHz帯でチャンネルボンディングを使用していますが、Nexus7や初代iPadでは通信できた4つ隣のキッチンでは、通信ができないばかりかリンクが切れるほどでした。
試しに5GHz帯が使えるWi-Fiルーターを使用すると同じ環境でも通信ができましたが、Wifi Analyzerによる電波環境を見るに電波鑑賞は起きない環境でしたので、もしかしたらiPad miniのアンテナ自体の問題なのかもしれません。
iPad miniの設定にはチャンネルボンディングの設定はないので、遠くまで安定した通信を実現するにはIEEE 802.11a(11aは5GHz帯しか使用しないがチャンネルボンディング不可)やIEEE 802.11n(11nは2.4GHzのみ対応のものが多いので注意)の5GHz帯が使えるWi-Fiルーターを用意するといいでしょう。
Wi-FiモデルはGPS非搭載
Appleの考えからすると、位置情報は常にインターネットに接続しているデバイスでのみ有効なハードウェアだということのなのでしょうが、テザリングが当たり前になろうとしている現在、Wi-Fiのみのタブレットでも所かまわずインターネットへ接続できる時代へとなろうとしています。
これらのことを考えると、そろそろWi-FiモデルのiPadシリーズにもGPSを搭載してもらいたいところです。
多くのAndroidタブレットではWi-FiモデルにもGPSが装備されており、テザリングやモバイルWi-Fiルーターにより、最新の地図を使った音声ナビが無料で使えるのですが、Wi-FiモデルのiPadシリーズでは同じことができません。
パチンコガンダム駅で一躍有名となった新しい地図アプリの完成度はさておき、Wi-FiモデルのiPadシリーズでナビができるのを私は心待ちにしています。
バッテリーのスタミナ
満充電のiPad miniをインターネットや動画鑑賞、電子書籍の閲覧など普段使いしてみたのですが、バッテリーが空になり充電のアイコンが出てくるまで約9時間かかりました。
さらに、この状態でモバイルブースター(KBC-L2B)を使って充電してみたところ、63%まで充電しました。
Nexus7のように半分も充電できないかもしれないと思っていたのですが、バッテリーの容量がiPad mini4490mAhに対して、Nexus7が4325mAhなのでNexus7は再検証する必要がありそうです。
どちらにしろ、バッテリーの容量が大きなタブレットでは、モバイルブースター(KBC-L2B)では満充電まではいかないので、近いうちに10,000mAhクラスの大容量のモバイルバッテリーを購入しようか検討中です。
●まとめ
iPad miniは、他のメーカーで7インチタブレットが人気になっているからという理由で、ポンと出したようなものではなく。実際に使ってみるとかなり完成度が高いものとなっています。
ディスプレイのピクセル密度については、RetinaモデルのiPadを使用している人から見ると劣って見える物かもしれませんが、Androidタブレットと比較した場合、それほど差がある物ではありません。
ともかく薄くて軽いというのが終始感じるところで、幅が広いのに薄いため小さく感じてしまうのは、よく考えたものだと感心してしまいます。
次回はソフトウェア編ということで、実際にプリインストールされているアプリや設定の紹介をしていきたいと思います。
最初に手元に届いたとき、梱包されている段ボール箱の小ささに、思わず小さいといってしまうほどで、中を開けるとさらに小さい箱が出てきました。
Nexus7等の7インチのAndroidタブレットは、箱の高さが高いので、幅が小さいのにもかかわらず大きく感じてしまいますが、iPad miniは箱が薄いため似たようなサイズなのに小さく感じてしまいます。
この「薄いと小さく感じる」感覚は今回のiPad miniにおける重要な要素でもあり、おそらくは箱の段階からその感覚を与えるようにしてあるのでしょう。
内容物一覧
USB電源アダプター
USBケーブル(Ligntningコネクタ)
簡易マニュアル
PCリサイクル証
規約等の書かれた紙
アップルのステッカー
充電器はiPhoneで使用されている物とおそらく同じUSB電源アダプターで、出力側は5V1Aとなっています。
試しに5V500mAの社外製USB電源アダプターに差込んでみたものの、充電はできませんでしたので、社外製のUSB電源アダプターを使う際は5V1A以上の容量の物を用意しないといけません。
手元にある物ではNexus7の充電器、初代iPadの10W充電器、モバイルブースター(KBC-L2B)で充電が可能なことを確認しています。どれも出力は5V1A以上あるものばかりです。
そしてiPhone5より新しく刷新されたコネクタ規格である、Ligntningコネクタ用のUSBケーブルが付属しています。
薄さや小型化を求める故にUSBがmini USBからmicro USBになったように、30ピンDockコネクタもLigntningコネクタへと変更されたのでしょうが、USBのように単純に小型化しただけではなく、裏表関係なく差込んで使えるという賢さを備えています。
実際に使ってみると30ピンDockコネクタやmicroUSBよりも使い勝手が良くなっています。
その完成度の高さは、タイムマシンでUSB規格が決定する前の過去に戻り、未だPCでは主流なのに裏表どちらでも差し込めそうで差し込めないUSBのA端子の形状を規格した人に、Ligntningコネクタを見せてあげたくなるほどです。
●外観
iPad miniは7インチクラスといっても実寸7.9インチで、実際には8インチといってもいいほどのディスプレイサイズです。
ディスプレイのサイズが大きくなり視認性が向上するのと比例してサイズの肥大化を招くため、iPad miniでは左右のフレーム限界までディスプレイ領域として使っています。
このため写真で見ても、iPad miniは他のiPadシリーズとは見間違えることはありません。
7インチタブレットの比較記事でも紹介したとおり、ピクセル密度(1インチ四方にどれだけドットが表示できるか)が163 ppiと低く、Nexus7やKindle Fire HDにすら劣る仕様です。
300ppiを超えるRetinaディスプレイを採用したiPhoneやiPadと比較すると、肉眼でもその差を感じるという人もいるようで、それらの端末を持っている人にとっては物足りなく感じることかもしれません。
試しに216ppiのNexus7と比較してみました。等倍にしてみるとピクセル密度が分かります、とくに文字を見ると差が顕著に表れています。
上の写真の一部を拡大縮小せずに切り抜いて並べてみました。こうするとピクセル密度が明らかに違うことが分かります。
ただし、Nexus7と比較した場合、肉眼で普通に見る距離では気になるような差ではないことを付け加えておきます。
Androidでは、ホームボタンはタッチパネルに組み込まれる形になり、物理ボタンを見なくなり久しいのですが、iPad miniではホームボタンは物理ボタンして健在しています。
ここまでくると、iPad等のアイデンティティとしての存在といってもいいレベルです。
フロントカメラは720pのHDビデオを撮影できるほど性能が高く、写真・動画を高画質に撮影することができます。
カメラの画質は画素数だけでなく、レンズの性能に左右されるところが大きいのですが、小さくなるほど性能は落ち鮮明さに欠けてしまいます。
そのため、モバイルデバイスのカメラには期待はしていませんでしたが、思ったより性能は良く、実用性の点からみれば十二分に実力を発揮できるレベルです。
背面はブラスト処理によりマット加工されたアルミになっています。Nexus7はゴム系の樹脂で滑り止めが付いて指紋も目立たない「実用性重視」の仕様でしたが、iPad miniは真逆をいく「高級感重視」仕様です。
指紋も目立つうえ傷が付きやすそうで、扱いは慎重にしていますが、このまま使えば傷が入るのも時間の問題でしょう。
傷が入るのを嫌うのであれば、背面を被うタイプのケースを用意しておくといいでしょう、すでにAmazonでは多数のiPad miniのケースが発売されています。私も傷が付くのは嫌なので、気に入ったケースがあれば購入する予定です。
ちなみにNexus7では隠れ機能的存在だったNFCはiPad miniには搭載されていません。この様子だとiPhone7あたりで搭載する可能性がありそうです。
iPad miniはNexus7では搭載されていなかったリアカメラも搭載しています。
iPadやiPod、iPhoneのAppleモバイルデバイスのカメラは初めて使うのですが、性能はこの手のデバイスにしては性能が高く、光学ズームが無いことや、ホワイトバランス等の自動調整が甘い点を除けばコンパクトデジタルカメラの変わりとしても使うことができるレベルです。
タブレットという強みを活かして、大きな画面で映像を確認できるだけでなく、ピントをどこに合わせるか調整したり、顔の自動認識などおまけ的な機能ではないことが分かります。
マニュアル調整がないので細かな調整はできませんが、おおむね誰が撮っても綺麗に撮れるように調整はしてあるようです。
実際にレビュー用の写真を撮るための撮影ブースで撮影してみたのがこの写真です。等倍にすると粗が目立つもののタブレットや、PCのモニターサイズで鑑賞するには十分なレベルでしょう。
オートフォーカス機能もかなり性能が良く、本格的なデジタルカメラほどではないですが、マクロ撮影もそれなりにこなします。被写体との距離は10cm程度ですが、このように被写体に近づいて撮影することができます。
右サイドです。最も右側のスイッチは画面回転の固定か音声のミュートを選択できます。そしてその横に付いているのがボリュームボタンです。
左サイドには何も用意されていません。
上部には左からスリープスイッチ、マイク、ヘッドフォン端子が用意されています。ヘッドフォン端子の音質はノイズが混ざることなくクリアで、Appleクオリティをここでも感じることができます。
下部にはスピーカーとLigntningコネクタが用意されています。スピーカーはステレオで音は最大音量でも歪むことなく、小さいながらに重低音を効かせてくれます。
Nexus7でもそうでしたが、この頃の小型スピーカーの性能は怖ろしい勢いで進化しているのを感じます。
重量は実測308gとなっていますが、手のひらを後ろで広げて持つため重さが分散し、面積の広さも合わさって実際より軽く感じます。
ここで7インチAndroidタブレットの定番、Nexus7(写真右)に登場してもらいました。
重ねてみるとiPad miniの幅が広いのがよく分かります。
薄さについては7.2mmと圧倒的にiPad miniが薄く、ついこの間までNexus7でも薄く感じていたのに、iPad miniを所有した今では太く感じてしまうほどです。
ここまで薄いと、いったいどうやってこの薄いフレームにハードウェアを収めているのか不思議に感じてしまいます。
さらに、ご先祖様の初代iPad(写真左)にもご登場願いました。
初代iPadと比べると薄さは約半分と進化を感じる差となっています。現行のiPadと比較した場合でも23%ほど薄いということですが、ともかく薄いのがiPad miniの特徴です。
初代iPadに重ねて比較してみました。スケールでいうと3/4スケールといったところでしょうか。
Apple曰く、iPadに最適化されたアプリをそのまま使うに最適なサイズらしいです。
●ハードウェア性能
快適な操作性
初代iPadは、OSの肥大化によりカクついてストレスが溜まるばかりまでに快適性が落ちてしまいましたが、iPad miniは快適に動いてくれます。
iPad miniで採用されているApple A5チップはiPad2時代の古いものですが、実用的な処理能力があり。実際の操作でもたついたり、カクついたりとストレスを感じることはありません。
タッチ操作は相変わらずスムーズで、指に吸い付いているかのごとく気持ちよくよく動いてくれます。また、4本の指で操作するマルチタッチジェスチャー機能によりAndroidタブレットにひけをとらない操作性を実現しています。
この操作は一度覚えてしまうと非常に便利なので、是非活用してもらいたい機能です。
高速化したが多少問題もあるWi-Fi
iPad miniのWi-Fiはチャンネルボンディング(無線チャンネルを束ねて通信する技術)で理論値150Mbpsの高速通信を実現しています(11nのみ有効)。
ただし、このチャンネルボンディングは2.4GHz帯で使用すると電波干渉に晒される可能性が大きく、逆に通信速度や距離が低下することもあります。
私の環境では2.4GHz帯でチャンネルボンディングを使用していますが、Nexus7や初代iPadでは通信できた4つ隣のキッチンでは、通信ができないばかりかリンクが切れるほどでした。
試しに5GHz帯が使えるWi-Fiルーターを使用すると同じ環境でも通信ができましたが、Wifi Analyzerによる電波環境を見るに電波鑑賞は起きない環境でしたので、もしかしたらiPad miniのアンテナ自体の問題なのかもしれません。
iPad miniの設定にはチャンネルボンディングの設定はないので、遠くまで安定した通信を実現するにはIEEE 802.11a(11aは5GHz帯しか使用しないがチャンネルボンディング不可)やIEEE 802.11n(11nは2.4GHzのみ対応のものが多いので注意)の5GHz帯が使えるWi-Fiルーターを用意するといいでしょう。
Wi-FiモデルはGPS非搭載
Appleの考えからすると、位置情報は常にインターネットに接続しているデバイスでのみ有効なハードウェアだということのなのでしょうが、テザリングが当たり前になろうとしている現在、Wi-Fiのみのタブレットでも所かまわずインターネットへ接続できる時代へとなろうとしています。
これらのことを考えると、そろそろWi-FiモデルのiPadシリーズにもGPSを搭載してもらいたいところです。
多くのAndroidタブレットではWi-FiモデルにもGPSが装備されており、テザリングやモバイルWi-Fiルーターにより、最新の地図を使った音声ナビが無料で使えるのですが、Wi-FiモデルのiPadシリーズでは同じことができません。
パチンコガンダム駅で一躍有名となった新しい地図アプリの完成度はさておき、Wi-FiモデルのiPadシリーズでナビができるのを私は心待ちにしています。
バッテリーのスタミナ
満充電のiPad miniをインターネットや動画鑑賞、電子書籍の閲覧など普段使いしてみたのですが、バッテリーが空になり充電のアイコンが出てくるまで約9時間かかりました。
さらに、この状態でモバイルブースター(KBC-L2B)を使って充電してみたところ、63%まで充電しました。
Nexus7のように半分も充電できないかもしれないと思っていたのですが、バッテリーの容量がiPad mini4490mAhに対して、Nexus7が4325mAhなのでNexus7は再検証する必要がありそうです。
どちらにしろ、バッテリーの容量が大きなタブレットでは、モバイルブースター(KBC-L2B)では満充電まではいかないので、近いうちに10,000mAhクラスの大容量のモバイルバッテリーを購入しようか検討中です。
●まとめ
iPad miniは、他のメーカーで7インチタブレットが人気になっているからという理由で、ポンと出したようなものではなく。実際に使ってみるとかなり完成度が高いものとなっています。
ディスプレイのピクセル密度については、RetinaモデルのiPadを使用している人から見ると劣って見える物かもしれませんが、Androidタブレットと比較した場合、それほど差がある物ではありません。
ともかく薄くて軽いというのが終始感じるところで、幅が広いのに薄いため小さく感じてしまうのは、よく考えたものだと感心してしまいます。
次回はソフトウェア編ということで、実際にプリインストールされているアプリや設定の紹介をしていきたいと思います。
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