Credit Card Theft
Credit Card Theft / Don Hankins


相次ぐウイルスアプリの登場で、もはやAndroid端末も安心とはいえなくなりました。巷で猛威を振るっている個人情報を不正に送信するアプリの登場が後を絶ちません。


もはやAndroid端末は個人でセキュリティ対策をしなければいけない時期に入ってきましたが、いったいどうすればいいのか?今回はAndroidのセキュリティと今後の予想に焦点をあてていきます。


スマートフォンは個人情報の塊


セキュリティについて説明する前になぜスマートフォンが狙われるのか?その点について説明しておきます。

答えはスマートフォンに入っている個人情報にあります、この個人情報を目当てにウイルスアプリが数多く世の中に放たれているのです。

「ウイルス」といえば当初イタズラ目的の物が多く、いわゆる愉快犯が己の欲望を満たすために作っていましたが、時代の変化とともにITがビジネスを牽引するようになると様子が変わってきます。

ITの進化により個人、法人問わずパソコンには個人情報が保存される機会が増えていくようになるとウイルスも合わせて進化し、個人情報を狙う目的でウイルスが使われるようになりました。
この進化により個人情報を不正に引き出すウイルスが、ウイルス全体で多くの割合を占めるようになってきました。

これら不正に入手した個人情報は闇マーケットで売りさばくことにより対価を得ることができるため、個人情報を狙った不正アクセスやウイルスによる個人情報の流出といった事件が絶えず起こっています。

彼らウイルスアプリを作る人物は収入を得るために私たちが気づかぬところで日々活動しているのです。



なぜAndoridが狙われるのか?


しかしここで疑問がひとつ浮かび上がります、スマートフォンのウイルスアプリの話はなぜかAndroid OSの話ばかりで、ライバルであるiOSではそのような話をほとんど聞くことがないのはなぜか?疑問に思う方もいると思います。

実は、同じスマートフォン、タブレット用OSでありながらAppleのiOSとGoogleのAndroid OSには大きな差があります。それはiOSがクローズなのに対してAndroid OSはオープンという違いです。この違いがAndroid OSが積極的に狙われる原因になっています。

これはどういうことかというとiOSでは徹底的なクローズ設計で、アプリのインストールはAppストア以外からではできないようになっています(脱獄すれば使えるが)。このため個人でアプリを開発したとしても人に配布するためにはアプリをAppleに申請し審査を通過する必要があります。

審査に通過すればアプリはAppleストアで配布され世界中の人々が使うことができるようになりますが、この段階で不正に個人情報送信したり、ユーザーに危害を与えるアプリは排除されます。このような仕組みがあるためiPhoneやiPad、iPodは比較的安全な状態を保つことができています。

対してAndroid OSでもGoogle Play(旧Androidマーケット)で配布するためにはiOSと同じく審査に通る必要があります。しかしそれはあくまでもGoogle Playで配布されているアプリだけに限ったことで、それ以外で配布されているアプリについては安全なのか危ないものなのか、判断が難しいという現状があります。

そこを突いてネット犯罪者たちは不正に個人情報を入手しているのです。


不正な個人情報の送信はどのようにしておこるのか?

先ほどの説明で自由にアプリが配布、インストールできるからAndroid端末が狙われると書いていますが、だったら怪しいサイトで配布されているアプリはインストールしなければ安心なのでは?と思ってしまうことでしょう。

実際それは対策としては有効なのですが実は完全ともいえないのです。

今回は実際起こった個人情報を不正に送信したりするウイルスアプリによる事件を紹介しましょう。


事例1 不正に入手した有料アプリ(海賊版アプリ)が実はウイルスアプリだった

本来お金を払う必要があるアプリを不正に入手できる違法サイトから無料でアプリをダウンロードし、端末にインストールしたところ普通に使うことができたので使っていた。
しかし、そのアプリは本来のアプリに手を加え不正に個人情報を抜き出す機能が追加されていたウイルスアプリだったというもの。

この事件はこちらでニュースを見ることができます。


事例2 GooglePlayで配布している一見普通のアプリが実はウイルスアプリだった

GoogolePlayで配布しているアプリはGoogleで審査に通ったもののみが公開されるのですが、その審査に通りGoogolePlayに堂々と公開されていたアプリが実はウイルスアプリだったという前代未聞の事態が発生。
本来は安心して使えるアプリを提供する場所なのにそこで公開されていたため利用者はかなり数にのぼり、結果被害規模は相当なものになってしまったというもの。

この事件は正規のアプリ入手方法であるGooglePlayで公開されていたアプリだった点と、数百万人分ともいわれる個人情報が不正に抜き出されたため大きなニュースとして取り上げられました。

この事件はこちらで経緯とその後について公開されています。もし該当するアプリをインストールしている場合はすぐに消去してください。



事例1の件については不正なアプリ、いわゆる海賊版を入手しているのですからウイルスアプリの被害に遭うのは当然といえば当然です。このようなことはスマートフォンだけでなくパソコンでもよくあることです。

事例2の件についてはGoogolePlayに堂々と公開されていたため、その点を含め問題となっています。Googleの審査に問題は無かったのか?今後その点についても言及されていくことになるでしょう。

実際はこのようにして個人情報を不正に抜き出していたのです。


ウイルスアプリの脅威に対する対策は?

ではいったいどうすればこれらウイルスアプリの脅威から身を守ることができるのか、その方法をいくつが挙げてみました。

信頼性の高いアプリマーケットでアプリを入手する

Androidアプリは自由にインストールできるので様々なメーカーや組織がアプリマーケットを開いています。しかしその全てが安心してつかえるアプリマーケットかというと答えはNOです。

ですから安心して使える信頼性の高いアプリマーケットでアプリを入手する必要があります。GooglePlayや携帯電話のキャリアが運営しているアプリマーケットは比較的信頼性も高いのでそれらのマーケットを活用しましょう。


野良アプリはインストールしない

個人がホームページやブログなどで公開しているアプリを野良アプリといいます。これら野良アプリはいったい誰が作っているのか分からないだけでなく、審査もなく公開されているためウイルスアプリの可能性も少なからず存在しています。

中には非常に使えるアプリもあるのですが、実はウイルスアプリでしたということがあるので野良アプリはインストールできないようにしておきます。
設定>アプリケーション>提供元不明のアプリのチェックを外すことにより、野良アプリのインストールがインストールできない状態になります。


セキュリティソフトを導入する

GooglePlayでウイルスアプリが公開されていたという事実があるため、信頼性の高いアプリマーケットでアプリを入手するという対策だけでは不安が残ります。そこでウイルスアプリ対策機能が入っているセキュリティソフトを導入することで対策をするという方法もあります。

これらのセキュリティソフトにはウイルスアプリ対策以外にも盗難や紛失時に役立つ現在位置の表示機能や、遠隔操作でデータの消去をする機能などがあり総合的なセキュリティを手に入れることができるものがあります。

セキュリティソフトは有料、無料さまざまなものが公開されていますが、その効果については無料セキュリティソフトは検出率が低いという結果もあるようです。

これは、まだモバイル向けセキュリティソフトの市場が開拓されたばかりで競合が少なく、競争原理が働きにくいという状態にあるからだと考えられます。パソコンのように無料でも有料ソフトを超える高い検出率を誇るセキュリティソフトがAndroid OSに登場するのはまだ先になりそうです。

ちなみに無料、有料含めセキュリティソフトをまとめているサイトがありますので導入の際には参考にするといいかもしれません。

安心できるAndroid向けセキュリティアプリ紹介まとめ
全Androidユーザー必見!ウイルス対策アプリまとめ


Apple端末にする

個人情報を狙ったアプリを使うことができるのはAndroid OSが野良アプリのインストール対応しているという点が非常に大きな部分を占めています。では野良アプリが使えないOSにしてしまえばいいということでいっそAppleのiPhoneに乗り換えるというもの効果としてはある程度期待することができます。

実際にAndroid OSとiOSをセキュリティという点で比較した場合、優れいているのはiOSだったという結果もシマンテックから公開されているようです。ただしiOSに乗り換えたからといって完全に防げるというわけではありません。


モバイル端末の今後について予想してみる

個人情報が売買できるという市場がある限り、個人情報を不正に抜き出そうとする人々は後を絶たないでしょう。今までは企業のサーバーといった個人情報が詰まったところを標的として狙っていたのに対し、個人のパソコンは企業のサーバーほどしつこく狙われることはありませんでした。

これはパソコンに入っている個人情報の数と質が企業のサーバーと比べ圧倒的に少ないといった現状があるからです。しかし、GooglePlayでウイルスアプリが公開され短期間に数百万ともいえる個人情報が流出した件をみると今後はスマートフォンが積極的に狙われる可能性がかなり高いと考えられます。

企業のサーバーと比べればセキュリティは弱く、電話帳という個人情報の固まりが入っている環境はまさにハッカー達にとっては願ってもいない端末が登場したのですから狙って当然といえるのではないでしょうか。

今後スマートフォンはパソコンと同じく、ハッカーとセキュリティ会社との熾烈な戦いが始まることになるでしょう。そしてパソコンにようにセキュリティソフトが最初からインストールされている端末が当たり前になる日も近いのかもしれません。

何はともあれ備えあれば憂い無しです。普段から気をつけておきましょう。