世界初の無線LAN搭載SDHCカードと発表して見事に総つっこみを受けたTOSHIBAのFlashAirを購入してきました、いったいFlashAirはどのような仕組みで使うことができるのか、そして同じ無線LAN搭載SDHCカードであるEye-Fiと何が違うのか、FlashAirの実用性と可能性を探ってみました。
パッケージは通常のSDカードと同じくシンプルです、Eye-Fiカードと違い設定に専用のカードリーダー等は必要ないためです。
内容物一覧
FlashAirカード
カードケース
マニュアル
中に入っている注意書きが気になって読んでみたのですがFlashAirはデジタルカメラなどでカードの初期化をすると無線LAN機能が使えなるようです、もし初期化してしまった場合はパソコンの専用アプリで初期化する必要があります(データが消えるので要バックアップ)。
またSONY製の製品の一部で使用できない不具合があるため対象の機種で使用する場合は事前にファームウェアをアップデートする必要があります、アップデートは記事の最後で取り扱っています。
マニュアルはA4サイズが一枚と簡易的なものかと思いきや実はFlashAirは設定が非常に簡単なのでこの量で必要十分だったりします。
パッケージの裏です、特に対応機種は書いてありませんが公式サイトで対応機種を確認することが可能です、個人的な見解ではSDHCカードが認識できるハードならデジタルカメラ以外でもほぼ使えるといっていいでしょう。
それでは早速使ってみます、まずはFlashAirカードをデジタルカメラに入れて電源を入れます、もしデジタルカメラのオートオフ時間が短めに設定されている場合は時間を長めに設定しておかないと設定中に電源が落ち操作をやり直さないといけません、だいたい5分もあれば設定には十分ですのでオートオフ設定を確認しておきましょう。
この後接続して設定をするのですが設定には特殊なアプリもハードも必要無くブラウザから設定するため無線LAN機能を持っている端末であれば大抵のものが使えます、パソコンはもちろんスマートフォンやタブレットでも大丈夫です。
iPadで設定して使う
今回はiPadを使用して設定してみました、iPodもiPhoneも基本的な操作は変わりません。
FlashAirカードは無線LANの親機として動作しますので設定からWi-Fiの接続先をFlashAirカードに設定します、画像のようにflashair_xxxxxxxxxxxxと書いてあるアクセスポイントへ接続します、接続時のパスワードは「12345678」です。
※xxxxxxxxxxxxxはカードに指定されているMACアドレス
FlashAirカードに接続したらブラウザを立ち上げてアドレスにhttp://flashairと入力すると上の画面が表示されますので矢印アイコンを選択します。
設定画面が出てくるのでPasswordの箇所を変更しておきます、この変更をしておかないと他人が勝手に接続して中身のデータを見る可能性があります。
SSIDは必要であれば変更しておきましょう、設定が完了したら矢印のアイコンを選択して進みます。
設定が更新されたのでFlashAirカードに再接続します、びっくりするほど簡単な設定でしたがこれで準備完了です。
これでFlashAirが使えるのでいつものようにデジタルカメラで写真を撮影します。
撮影後FlashAirカードに接続しブラウザを立ち上げhttp://flashairにアクセスすると上のような画面が表示されます。
表示されているDCIMフォルダを選択して進みます。
この時点で画像が表示される機種もありますがフォルダに表示されている場合は写真が保存されているフォルダを選択します。
撮影した写真が表示されますのでダウンロードや拡大して見たい場合は画像を選択します。
ちなみにファイルは保存された日で仕切られるためファイルの数が多くなっても探し出しやすいように表示されます。
このように撮影した画像が表示されます、OSにより操作は変わりますがここで写真を保存することでパソコンやスマートフォン、タブレットに撮影した写真を保存することが可能です。
使っていて気になった点としてはFlashAirカードにファイルを書き込んでいる際は動作が鈍くなります、特に連射の後にこの症状が出てきます。
一連の流れを撮影してみました、簡単にすぐ使えるというのが分かると思います。
パソコンで設定する
FlashAirカードはWindowsパソコンでも設定が可能です。
まずはマルチメディアカードリーダーにFlashAirカードを差込みます。
FlashAirカードを開くとFlashAir.exeがあるので実行します、初期化して消えている場合は公式サイトからダウンロードすることが可能です。
インストーラーが立ち上がるのでまずは言語を選択します。
自動的に進んでいきます。
次へを選択します。
インストール先を設定します、特に何もなければそのまま次へ。
インストールを選択してインストールを開始します。
インストールが始まります。
これでインストールが完了しました。
デスクトップにFlashAirToolのショートカットが出ているので実行します。
これが立ち上げた状態です。
まずはFlashAirカードが入っているドライブを選択します。
カードの設定では無線LAN機能の起動設定、SSIDとパスワードの設定およびFlashAirカードが立ち上がって無線LAN機能が停止するまでの時間を設定できます(省エネ機能)。
FlashAirの設定ではデジタルカメラが起動したときに同時に無線LAN機能をONにするのか、デジタルカメラの再生モードで指定した画像(1番目の画像)を表示したときのみ無線LAN機能をONにするのか選択ができます。
自動起動のタイムアウト設定は1分・3分・5分・10分が設定可能です、デフォルトでは5分になっています。
無線LAN起動画面では無線LAN機能を手動起動する場合の画面画像を選択することが可能です、ユーザーが指定した画像を表示させることも可能ですが使用しているデジタルカメラで撮影した画像を選択してもエラーが出て表示されませんでした。
カードの初期化では工場出荷状態に戻します、デジタルカメラ等でカードを初期化して無線LAN機能が使えなくなった場合もここで初期化すれば戻るようです。
初期化をすると保存しているデータが消えるので事前にバックアップをしておく必要があります。
ソフトウェア更新では今後提供されるであろうファームウェアのアップデートが可能です。
パソコン版の設定ソフトでも設定は簡単です、もちろん無線LANでFlashAirに接続してiPadの設定のようにブラウザから設定することも可能です。
後はデジタルカメラに差し込み起動すればFlashAirカードがアクセスポイントとして起動する(自動起動モード時)ので接続してブラウザを立ち上げたらhttp://flashairとアドレス欄に入力して移動すればiPadの時と同じ画面が出てきます。
いろいろなファイルを放り込んでみた
デジタルカメラとの連携した使い方としては上記のような使い方になるのですがFlashAirはEye-Fiと違い扱えるファイルに制限がありません、そうです画像や動画以外のファイルをFlashAirカードに保存してもブラウザからアクセすることが可能です。
ということでいろいろなファイルを詰め込んでみました。
アーカイブはダウロード後にファイルをどのように処理するのか選択をすることが可能です。
mp3ファイルはストリーミング再生を始めます。
WAVEファイルとMP4ファイルは再生ができませんでした、MP4ファイルはもちろんiPadで再生できるものです。
どうやら日本語名のファイルには対応しておらずこのように404エラーが帰ってきます。
今回はiPadからアクセスしたためファイルの使い勝手についてはパソコンやAndroidと比べるとやはり劣ります、これはFlashAirのせいではなくiOSの仕様です。
これについては今度Androidタブレットでも色々とテストをしてみたいと思います。
Eye-Fiと比較
Eye-Fiを持っている人や気になっている人はFlashAirは何が違うのかという点が気になると思いますのでまとめてみました。
FlashAir
接続:FlashAirカードに無線LANで接続
転送方法:ブラウザからアクセスして選択した画像を保存する
ファイル制限:無し
設定:パソコン・スマートフォン・タブレットで可能
容量:8GBのみ
Wi-Fi:802.11b/g/n
スピードクラス:Class 6
同時接続:可能
Eye-Fi
接続:Eye-Fiカードに無線LANで接続(ダイレクトモード)・もしくは同じネットワークに接続
転送方法:指定した端末でアプリを立ち上げると直接送信される(ダイレクトモード時)またはネットワーク(ルーター)を経由して送信される(通常モード)、端末以外にもSNSや写真共有サイトに自動的に画像・動画を送信することも可能
ファイル制限:JPEG・AVI・RAW(X2 Proのみ)のみ
設定:初期設定は付属の専用リーダーとパソコン必須
容量:4GB・8GB
Wi-Fi:802.11b/g/n
スピードクラス:Class 6
同時接続:不可
技術的な話をすればFlashAirはSDカードに無線LANの親機の機能とWEBサーバーを搭載し内部のフォルダやファイルをサムネイルにしてHTMLページを自動生成しているという代物、対してEye-Fiは無線LANの親機・子機両方の機能を持ち保存されたファイルを設定した端末及びサイトへ送信するというものです。
これにより得手不得手が見えてきます以下用途別の向き不向きをQ&A方式でまとめてみました
スマートフォンやタブレットしか持っていないけど・・・
間違いなくFlashAirです、初期設定にパソコンは不要です。
SNSや写真共有サイトで活用したい
どちらでも可能です、FlashAirの場合は一度保存して端末から手動でアップロード、Eye-Fiの場合ネットワークに繋がっていればカード自体が自動で指定したサイト(転送先は対応サイトのみ)へ転送します、もちろん端末に一度保存してから送信も可能です。
撮った写真をみんなで見たい
FlashAirは複数の端末からアクセスができます、ただしセキュリティ的に問題があるのでFlashAirの無線LANアクセスパスワードを教える場合は信頼できる人のみにしておきましょう。
一度端末に転送してから見せるならどちらでも可能です。
物撮りするときに使いたい
パソコンやタブレットの近くで写真の確認をする場合はFlashAirは不向きです、毎回手動でページを更新する必要がありますし写真を保存したい場合はさらに保存する手間がかかります。
Eye-Fiならタブレットやパソコンに撮った写真を自動的に転送しアプリによっては全画面表示してくれますし同時に保存もやってくれます。
特にプロの場合撮影した写真をその場でバックアップされるかたがいますがEye-Fiならカードと転送先に画像が残るので万が一の時にも安心です。
写真をパソコンに保存するのにカードを外すのが面倒、FlashAirで解消できる?
Eye-Fiなら外出時に取りためた写真をパソコンを立ち上げアプリを起動してデジタルカメラの電源を入れれば転送が始まります。
※要無線LAN環境
FlashAirは接続後にブラウザで写真を1枚1枚手動で保存する必要があります、ただし今後自動で写真を取得するアプリが出る可能性はあるかもしれません。
転送するたびにアクセスポイントを切り替えるのが面倒
FlashAirは接続するたびに端末側で無線LANの接続先をFlashAir切り替える必要があります、ノートパソコンや無線LAN機能のみのタブレットの場合FlashAirに接続している間はインターネットやLAN内の他の端末にアクセスできなくなります。
Eye-Fiは子機としても動作するため1端末としてネットワークに接続しルーターを経由してパソコンやモバイルに転送します、インターネットや他の端末との接続が切れることはありません。
ただしWi-Fiネットワークがないとこの動作ができないため外出時はモバイルルーターが必要です、無い場合はダイレクトモードを使うことになるのでFlashAirと同じ結果になります。
デジタルカメラ・ビデオカメラ以外で使いたい
FlashAir一択です、転送できるファイルに制限はありません。
バッテリーの持ち
以下の方法でテストしてみました。
デジタルカメラはCANON IXY DIGITAL 20IS
端末はiPad
バッテリーは純正バッテリーを完全に充電してから使用
FlashAir
カメラで撮影後ブラウザの更新ボタンを押して撮影した写真を選択して表示する、その後戻るボタンを押して戻り再び最初の動作へ。
結果 304枚撮影
Eye-Fi
Eye-Fi X2 Proを使用してダイレクトモードを使用して接続、iPadでEye-Fiアプリを使用して画像を受信。
FlashAir時のiPad操作時の待機時間を考慮して10秒毎にシャッターを切る。
結果 475枚撮影
この結果はちょっと意外でした、現在2枚のEye-Fiカードを使っていますがのバッテリーの消費具合は結構なものがありEye-Fiのほうが減りが早い印象がありましたが結果はEye-Fiに軍配が上がりました。
ただ無線LANに対応しているSDHCカードといってもFlashAirは受信、Eye-Fiは送信と同じ動作をする訳ではないので使い方次第で持ち具合は変わってくるでしょう、あくまでも参考程度に考えてください。
電波強度の調査
無線LANの技術的な問題から金属筐体や内部に金属プレートなどが入っているデジタルカメラ、特にデジタル一眼レフカメラでは無線LANの通信を筐体が阻害して電波強度が低下することがあります。
CANON IXY DIGITAL 20ISとiPadを使った調査では見通し直線距離で20m離れてもアンテナ3本で速度の落ち込みは僅かと小さいカードなのに意外と電波強度は強いようです。
CANON EOS KISS X2では同じ環境で計測した場合アンテナが2本と電波強度が低下しています、通信速度比例して転送速度も低下するので画像を開いたときに遅いと感じました。
無線LANの転送速度
今回の計測環境はバッファローの無線LAN子機WLI-UC-GNを使いパソコンと接続して撮影した画像を読み込んだときの速度を計測しました。
デジタルカメラと子機との距離は50cmで障害物は一切ありません。
まずこちらがIXY Digital 20ISの計測結果です、この速度ならEye-Fiカードと比較しても体感的に差がない程度です。
先ほどの電波強度の問題からも分かっているとおり同じ環境でもEOS KISS X2ではこのように転送速度が低下します。
この接続時にOS側が接続できないとエラーを返すこともあり接近させて接続を完了させたりと無線LANの弱点が出てきています、デジタルカメラ・端末の性能・転送距離によってはうまく接続できないこともあるかもしれません。
ベンチマーク

転送速度を表すSDスピードクラスは6ですが実際のスピードはどの程度かベンチマークをしてみました。
シーケンシャルライトで10MB/s出ています、普通のSDHCカードと同じ程度の速度なのでデジタル一眼レフカメラで連写する用途には向きません、物撮りやコンパクトデジタルカメラでの使用には十分と言ったところです。
FlashAirだからできること
SDカードを取り付けることができるハードウェアであればどのようなハードウェアでも利用が可能で扱えるファイルには制限が無いため発想次第では面白い使い方ができるのではないでしょうか。
例えば家庭用の複合機の中にはスキャンした画像をSDカードに保存することができるモデルがありますがFlashAirを使えば無線LANでアクセスして画像を確認・保存できます、iPad・iPod・iPhoneでは実用性が少なからずあるかもしれません。
現在はFlashAirに接続して中のファイルを見るにとどまっていますが、今後出るであろうFlashAir対応家電やデジタルカメラには送受信機能やSNSやクラウドストレージへのアップロード機能を持たせることも考えているようです。
これらの考えを見るにTOSHIBAはデジタルカメラを中心とした無線LANのデファクトスタンダード規格を狙っているのではと思います。
自社内に家電部門を持っているだけに対応機種の発売は早いかもしれません。
一部機種での不具合に対応したファームウェアへアップデート
SONYの一部の機種で不具合が確認されているようです、対象の機種で使う場合は事前にファームウェアのアッデートが必要です。
まずファームウェアのアップデータを公式サイトからダウンロードします。
FlashAirカードをメモリカードリーダーへ差込みダウンロードしたアプリケーションを実行します。

FlashAirカードのドライブレターを選択して更新をクリックします。

アップデートの確認画面で表示されるのでOKをクリックします。

アップデートが始まります。

アップデート終了後ハードウェアの安全な取り外しでFlashAirカードを取り外して再度挿入します、その後OKをクリックします。

再度ファームウェアのアッデートが始まります。

後はFlashAirカードを抜き出してデジタルカメラ等の対応機器へ挿入して電源をいれて30秒待ちます、その後デジタルカメラのカード初期化機能でフォーマットした後モバイルやパソコンからアクセスして初期設定を行なえば完了です。
カード異常と表示されデジタルカメラのカード初期化機能が使用できない場合はパソコンでフォーマットすると正常に戻ります。
初期設定画面の右下にF24A6W3AW1.00.01と表示されていればファームウェアのアッデートが適用されています。
まとめ
スマートフォンやタブレットにデジタルカメラで撮影した画像を保存して確認したりそこからSNSや写真共有サイトに投稿するという使い方なら現状でも十分にその機能を発揮してくれます。
パソコンも専用のアプリも必要なくブラウザから手軽にアクセスして設定やファイルの表示・保存ができるという点はEye-Fiには無いメリットです。
ただ画像はあくまでも端末側からアクセスして取りに行かないといけないという特性上パソコンやタブレットと連携して撮影した写真をその場で確認するという使い方では自動でファイルを送信してくれるEye-Fiに軍配が上がります。
しかし扱えるファイルに制限がないという点ではEye-Fi以上の可能性を秘めておりデジタルカメラやデジタルビデオカメラ以外のハードウェアや家電でも使えるというのはEye-Fiに無いものですし発想次第では面白い使い方もできるのではないでしょうか。
今後FlashAir対応のハードウェアや家電が登場すれば利便性は広がるでしょうがまずはEye-FiのようにスマートフォンやタブレットでFlashAirに保存された画像を自動的に取得するアプリを期待したいところです。








































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