BF3

空前の大ヒットを記録したBattlefield1942から9年の歳月が流れました、途中Modern CombatやBad Companyなどのサブシリーズも出てきて楽しませてもらいましたがやっぱりBattlefieldといえば64人という大人数による対戦が売りです、トレイラーやαテストの動画を見るとBattlefield3では再び大人数で楽しめるゲームとして面白い仕上がりになっているように見えます。

が・・・綺麗なグラフィックを処理するためマシンパワーは必須です、そこで今回は「目標はBattlefield 3が快適に動くこと」ということでパーツを選定していきたいと思います。

まずはパーツ選定の前に書いておかないといけないのが「快適」の定義です。
私の「快適」とは平均フレームレートが60FPS以上の状態を指しています、人によって快適の指数は変わるでしょうが基本ともいえる60FPSさえキープしていればまず快適と感じるでしょう。

それでは現在私が使用しているマシンのスペックです。

MB:GA-P35-DS3R rev1.0
CPU:Core2Quad Q8200
RAM:UMAX Pulsar DCDDR2-4GB-800 + UMAX Pulsar DCSSDDR2-2GB-800
VGA:GF-GTX260-E896G2
PS:EarthWatts EA-650
OD:LITE-ON DH-4O1S
OD: DVM-RXG16FB-BK(DVR-111D)
SSD: Crucial RealSSD C300 CTFDDAC128MAG
HDD:WDC WD5000AAKS-00V1A0 2個でRAID0
FDD:?
CASE:Lina-Li PC-V2100 PLUS II(BK)
FAN:鎌平(BK)他12cm×3
OS:Windows7 Profesional 64bit

既に設計が4年以上前の物なので騙し騙し使っている状態ですが通常の作業になんら問題はないスペックです、ただし3D系のPCゲームをするなら別です、過去に紹介したFallout New Vegasではパワー不足のため最低設定でないと快適にプレイできませんでした。

CPUからみるとすでに3世代以上前のものなのでパーツは総取っ替えですが電源・PCケース・ドライブ類はそのまま利用できるため今回はそのままとしておきます。

さてパーツ選定にはBattlefield 3の動作スペックを確認しておかないといけません、9月21日に待ちに待った公式の要求スペックが公開されました、以下がそのスペックです。

Battlefield 3 公式
最低動作スペック

OS
: Windows VISTA (SP2) 32Bit
CPU: 2GHz デュアルコア(CORE 2 DUO 2.4GHz か ATHLON X2 2.7GHz)
メモリ: 2 GB
ストレージ容量: 20GB
ビデオカード(AMD): Direct X 10.1互換ビデオカード VRAM 512MB  (ATI RADEON 3000・4000・5000・6000 シリーズ、RADEON 3870またはそれ以上の性能のもの)
ビデオカード(NVIDIA): Direct X 10.0互換ビデオカード VRAM 512MB(NVIDIA GEFORCE 8・ 9・200・300・400・500シリーズ、8800GTまたはそれ以上の性能のもの)
サウンドカード: Direct X 互換
キーボードとマウス
DVD-ROMドライブ

推奨動作スペック
OS
: Windows 7 64Bit
CPU: クアッドコアCPU
メモリ: 4GB
ストレージ容量: 20GB
ビデオカード: Direct X 11互換ビデオカード VRAM1024MB (NVIDIA GeForce GTX560もしくはATI RADEON 6950またはそれ以上の性能のもの)
サウンドカード: Direct X 互換
キーボードとマウス
DVD-ROMドライブ

現在の構成で最低動作スペックは満たしています、しかし後に説明があるビデオカードの性能比較を見る限り平均して30弱程度のFPS程度しか出ないと思います、これでは快適にはほど遠いです。

ちなみに今回のBattlefield 3についてはDirect Xの関係でWindows XPはサポートされません、ですからWindows XPを使用している場合はOSも取っ替えとなります、加えて推奨スペックのWindows 7が64Bitなのは32Bit環境では認識できるメモリ容量に制約があるためです。
Windows 7 32Bit版のDSPを使用している人はOS上から有償アップデートが可能ですから検討してみるといいかもしれません。

ここで性能に大きく左右するビデオカードをについてさらに掘り進めていきましょう。
実はベータテストのまえにアルファテストがあり参加者によりビデオカード別の性能が公開されています。

Battlefield 3 アルファテスト 非公式ビデオカード別性能
1920х1080 ハイクオリティ設定 DirectX 11

Min57 Avg78 GTX580 AMP!
Min55 Avg76 GTX580
Min49 Avg64 HD6970
Min48 Avg66 GTX570
Min47 Avg82 HD6990
Min44 Avg64 GTX480
Min44 Avg61 HD5870 Eyefinity
Min43 Avg61 HD5870
Min43 Avg65 GTX590
Min43 Avg56 HD6950
Min40 Avg55 GTX560Ti
Min37 Avg48 HD6870
Min35 Avg49 HD5850
Min33 Avg48 GTX470
Min29 Avg38 HD6850
Min28 Avg39 HD5830
Min26 Avg38 GTX460
Min25 Avg37 GTX465
Min23 Avg32 HD5770 HAWK
Min22 Avg33 GTX460 SE
Min21 Avg30 HD5770
Min20 Avg29 GTS450 ichiLL
Min18 Avg25 HD5750
Min18 Avg26 GTS450 0*84

情報元(ロシア語)

※このテスト結果は最小FPSを基準に並べ替えているので上級クラスのビデオカードが下級クラスよりも下位になっています。

この結果を見てみると平均60FPSをキープできるのはNVIDIAならGTX480から、ATIならHD5870からとなります、ならばそのビデオカードでイイじゃないかと早とちりをすると失敗します、よくよく調べるとこのビデオカードよりも上の型番のビデオカードのほうが価格が安い場合がありますので型番が価格と比例していると思い込まないほうがいいです。

ちなみに古いビデオカードの場合も調査されています、以下がその結果です。

Battlefield 3 アルファテスト 非公式ビデオカード別性能

1920х1080 ハイクオリティ設定 DirectX 10

Min34  Avg43  GTX285
Min33  Avg41  GTX275
MIn30  Avg37  GTX280
MIn29  Avg36  GTX260(SP216基盤)
Min27  Avg35  HD4890
Min24  Avg30  GTX260
MIn22  Avg28  HD4870
MIn20  Avg26  GTS250
Min20  Avg26  8800Ultra
Min18  Avg23  8800GTX

現在GTX260(SP216基盤)が搭載されていますがビデオカードだけで見ればハイクオリティで平均FPSが36程度しかでないということになります、実際はCPUも古いためもっとFPSは落ちそうです、快適にはほど遠い世界です。

この資料はあくまでもアルファテストでの結果のためオープンベータや正式リース版では違った結果になる場合があります、軽くなることはあっても重たくはならないとかけてこの資料を参考に組み上げていきます。
もちろん私のこの記事を参考にして同じ構成で組んでみたが快適じゃなかったといわれても責任は取れませんのでベータや正式リース版でのテストを待ってから確実な情報で組むのもよし、各自で判断して下さい。

さて、本題にもどり今回組み上げる予定のマシンスペックについてです、個人的には処理能力重視はIntelで、コストパフォーマンス重視ならAMDと思っています、今回は処理能力を重視するためIntelCPUで組み上げていきます。

今回組み上げる予定のスペックです。

MB:ASUS P8Z68-V
CPU:Core i7 2600K or 2600
RAM:A-DATA AX3U1600GC4G9-2G 2セット
GPU:GF-GTX570-E1280HD
CPUクーラー:APSALUS 120
以下現在のパソコンから流用
PS:EarthWatts EA-650
OD:LITE-ON DH-4O1S
OD: DVM-RXG16FB-BK(DVR-111D)※IDEはサポートされないため使用不可
SSD: Crucial RealSSD C300 CTFDDAC128MAG
HDD:WDC WD5000AAKS-00V1A0
CASE:Lina-Li PC-V2100 PLUS II(BK)
FAN:鎌平(BK)他12cm×3
OS:Windows7 Profesional 64bit

ここで何故このスペックで組むのか?各パーツについて選定理由などを書いていきたいと思います。

MB
マザーボードについてですが第二世代Core iシリーズであるSandy Bridgeに対応したチップセットはIntel Z68とIntel P67とIntel H67と3種類ありそれぞれ機能が違います。

P67はミドル~ハイエンド向けでCPU内蔵GPUが使えません、最初からビデオカードを使う前提のチップセットでビデオカード2枚差しが可能でその際はPCIe 2.0 x 16ソケットがx8幅で動作します(H67は2レーン不可)、またオーバークロック制限がないKナンバーのオーバークロックが可能となっています(H67はKシリーズのCPUを付けても不可の模様)。

H67はローエンド~ミドル向けでCPU内蔵GPUを使うことが出来ますのでビデオカードの必要はありません、代わりにビデオカードはPCIe 2.0 x 16が1レーンのみとなっています、またオーバークロック制限があり2600Kを載せても自由にクロック設定できないため定格で使ったりビデオカードを使わないもしくはシングルカードで十分といった人向けです。
CPU内蔵GPUによるエンコード支援を受ける場合はH67の方がおすすめのようです、P67はソフトとの相性があるようです。

Z68はP67とH67の機能を併せ持ったうえIntel Smart Response Technologyに対応しています、Intel Smart Response TechnologyとはSSDを読み書きのキャッシュとして利用してSSDの高速な転送速度とHDDの大容量を併せ持ったストレージを作る機能です。
SSDを使ったReadyBoostのようなものといえば分りやすいかもしれませんね。

今回は最上級のZ68チップを搭載したASUS P8Z68-Vを採用しました、別にオーバークロックしたりSLIやCrossFireXをする気はないのですがそれほど価格は差がないのである意味保険としてZ68チップセットを選択しました。
いざという時はこの保険でもあるZ86チップセットの機能を生かし、電源交換のうえSLI環境へ突入します。

CPU
CPUについてはCore i7 2600K or 2600となっていますがKと無印の差はCPU内蔵グラフィック性能の差とオーバークロック制限の有無です。
ビデオカードを取り付けるので内蔵GPUは使いませんしCPUも定格で動かすので性能差はあってないようなものです、ですから今回はどちらでもということでこのような表記になっています。

メモリ
メモリについては注意が必要です、Sandy BridgeはSATAポートの設計ミスによるリコールをやらかしただけでなくメモリ相性が厳しいという若干癖のある仕上がりとなっています、特にUMAXとPatriotメモリは相性が出やすいと多数の報告が上がっていますのでメモリの選定には注意が必要です。
UMAXは愛用のメーカーだけに残念です、仕方がないので今回はA-DATAのメモリを選定しました。
今回使用するASUS P8Z68-Vの8GBメモリモジュールの推奨リストにA-DATAが乗っているので相性がいいのでしょうかSandy BridgeではA-DATA製のメモリが人気のようです。

2600Kではメモリの転送速度も十分でヒートシンク付きと定格で使うには勿体ないですが同じくA-DATAの売れ筋AD3U1333C4G9-2と比べると見た目がイイ!!タダそれだけです、その分値段は1000円違いますので見えない所に使うものだから別に使えればいいやというならAD3U1333C4G9-2で十分でしょう。

ビデオカード
ビデオカードはGTX570搭載のGF-GTX570-E1280HDです、RADEONにしようかなとも思いましたがGTX570が搭載されたビデオカードだと27000円からなのに対してほぼ同等のFPSを出しているHD6970が搭載されたビデオカードは33000円からです、また若干HD6970の消費電力のほうが高く電源容量的に12Vラインが80%近くとなり安定性を失う可能性がありますのでGTX570にしました。
これが価格的にも電源容量的にも丁度いいところです。

ちなみにGTX480はGTX570と同じ価格帯ですからGTX480を買うならGTX570を買った方がお得です。

CPUクーラー
今回初めて水冷に挑戦したいと思います、CPUだけ水冷にする一体型取り付けキットがこの頃1万円を切る価格で販売されています、本格的な水冷だと管理が適当な場合水漏れなどのトラブルに見舞われますがこの手の完成品は取り付けるだけかんたんに使えるので手軽に水冷の冷却性能を手に入れることができます。
ただし工業製品である以上故障はつきもので中にはホースが外れたという報告もあるようです、空冷でファンが止まった場合CPUが異常加熱してサーマルプロテクターが働き電源が落ちるだけで済みますが、水冷の冷却液が漏れたとなると被害は大きく最悪パーツ全取り替えとなります。
リスクを取って静音性と冷却性を高めるか、静音性と冷却性を捨て安全性を取るかは人それぞれでしょうが私は新しいものを使ってみたいという好奇心が強いのでリスクを取って簡易水冷キットのAPSALUS 120にしてみます。

ちなみにLGA1156に対応したCPUクーラーはLGA1155でも使用可能です。

電源容量

電源容量計算


さてこのスペックで一体どれだけの電源容量が必要か計算しておかないといけません、計算はいつもの電源容量 ☆ 皮算用 ☆ 計算機。で計算してみました、12Vラインが厳しいかもと思いましたが計算上では問題ないようです。
ビデオカードは特に12Vのラインを使用しますから事前に計算をしておかないと電源容量不足で再起動したりとさんざんな目に遭います、電源の容量と品質をしっかり確認して選択しましょう。
もし電源容量が足りない場合は思い切って交換です、電源は長く使えるものなのでこれだ!と思うものを思い切って1台入れておきましょう、けちると後々トラブルの原因になる可能性があります(実際友人が立て続けに電源トラブルに見舞われたことがあります)。

※リストにないものは似たようなものを適当に選択しています。

予算
さて今回の予算ですが以上のパーツを合せると以下のようになりました。

MB:ASUS P8Z68-V 14,644円
CPU:Core i7 2600K or 2600 23,880円(2600K)
RAM:A-DATA AX3U1600GC4G9-2G 2セット 7,960円
GPU:GF-GTX570-E1280HD 26,980円
CPUクーラー:APSALUS 120 4,980円
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合計78,444円
※2011年9月22日 価格.com調べによる
※送料込み

さて随時パーツを発注していきますので次回のレビューにご期待ください、また古いパーツはリビングPCへと再生させる予定ですのでそちらもお楽しみに!

新しい自作PCが完成しました!ミドルハイクラスとかいいながらできたのはハイスペック!

というか今回4年ぶりに熱心に自作パソコンの勉強をしたのですがGbpsからGT/sになっていたりFSBからQPI速度やDMIになっていたり表記が変わっていて何だろうと思ったことが・・・たった4年でガラリと変わるパソコンの世界を再認識したところです。