今年も残すところ今日のみとなりました、雪が積もり寒いのに東京ビックサイトはコミケ最終日と熱そうです、この頃サブカルチャーというかオタクによる現象が前にも増して目立っているのですが市場としてはどうなの?という経済的観点に基づいた話については殆ど聞いたことがありません、しかし意外なとこに車の情報サイトなんですがResponse.jpに面白い資料がのっていました!!
恋愛シュミレーションゲーム市場などが拡大……「オタク市場」に関する調査
Response.jpでは場違いな記事なんですが自身がオタクなのでほいほい見てしまいました、なるほどオタク経済といったところです。
記事はジャンルの内容に軽く触れる程度だったので、ここではさらにオタク文化について深く掘り下げて濃いその世界を紐解いてみたいと思います、興味を持ってみるのはいいのですがひとたびその世界に飲み込まれると恐ろしいことになります、特に沼にはまると恐ろしい勢いでお金が流れていきます(○○沼という使われ方をする、現実の沼と同じくはまってなかなか抜け出せない状態のこと)、イヤッッホォォォオオォオウ(衝動買いすること、特に金額が逝っちゃってることがありキャッシュがあればいいがカード分割とかになると後々地獄を見る)なんぞしようものなら生活費すら流れ込むという・・・
オタクが肌に合わない人はここで折り返しましょう、若干アダルティな要素が入っていますので苦手な人もここで折り返しです。
さて「人はみな 何かしらかの おたくです」とオタク川柳で歌われているようにかなりの人がオタク的な趣味を何かしら持っているものです、オタクと言っても多種多様で俗にいうオタク=アニメオタクとは違いここでは矢野経済研究所の資料に合わせ「電子コミック(電子書籍)」「同人誌」「プラモデル」「フィギュア」「ドール」「鉄道模型」「アイドル」「コスプレ衣装」「メイド・コスプレ関連サービス」「オンラインゲーム」「恋愛シュミレーションゲーム」「ボーイズラブ」に分けていきます、「アダルトゲーム」「AV」は内容があれなのでカットです。
後半あたりのジャンルに期待している人は場違いな期待をしないように!ま・じ・め・なブログです!!
「電子コミック」
422億円市場
携帯電話コンテンツでじわじわと拡大しiPadで始まった電子書籍のブームは予想以上の拡大を見せており雑誌は早々に淘汰されるのではないかと予想しています。
今では大人が読むのも別に違和感を感じない時代になってきていますが大人だけに経済力に物を言わせ過去の漫画を大人買いしたりする方々も見受けられます、大人買いすると結構な量になるコミックも多々あり読んで後は売ったり捨てたりするという人には非常に便利なものなのではないでしょうか。
かさばらず何処でも見れる点が評価されいるようで通勤電車などで活躍しているみたいです、市場は電子書籍と連動して右肩上がりを続けている市場のようでiPadでもアプリで購入できるものもあります。
※一時期広告大攻勢をかけていたムダヅモ無き改革、人気殺到のようでDVDも販売された。
ただし電子化の流れはあるものの電子化に係わる漫画家と出版社の契約や権利の問題で少しつまづいている部分もあり、出版社が出す場合や漫画家自身が出す場合があるようです。
そのため自炊といって個人で電子化する人たちもいて裁断機とオートドキュメントフィーダ(連続給紙機能、複数の原稿をまとめてスキャナできる)で破壊的電子化し綺麗取り込んで楽しんでいるようです、また電子化サービスを行う業者も多数出てきており一冊から低価格で電子化できると注目を集めているようです。
この場合はZipに圧縮してZip対応のビューワーで見るという形になります(iOSですと青空文庫、AndroidはCOMICROID、Windowsではマンガミーヤあたり)が、音楽と同じく著作権がありますので人に渡したりすることは法律で禁止されています、国内はmp3が流行りだした当時のような論争になるかもしれません(もちろんそうやって争っているうちにまた日本だけ置いてきぼりでしょうが)。
後半のボーイズラブとも関係している部分があり、店頭で買うのは恥ずかしという女性を救済しているという話もあるようです。
この市場は今後確実な拡大を見せていくことが予想されていますが、末端の消費者としてもはっきりと目に見えるところです。
「同人誌」
664億円市場
ここでの同人誌は個人が自主作成するコミックのこと指しています、オリジナルのキャラクターやストーリーで作成される場合と人気のアニメや漫画などのキャラクターを使った自主製作ストーリーに大別でき同人ジャンルで一番活発なジャンルになっています(他には音楽やゲーム)。
こちらも電子化の流れに乗ろうとしているようでemes -えむえす-(同人誌電子書籍化サービス)というサービスが展開されているようです、但し同人はアダルトが結構な割合で占めているためこのemesを含めアダルト同人誌はiOSでの展開は難しいと思われます、アダルト同人誌を電子書籍マーケットで展開するにはジョブス氏が言ったようにAndroidで展開していくかブラウザからダウンロードしてアプリで見るようになるのではないのでしょうか、Androidタブレットも拡大の兆しが見えていますし可能性は高いと思われます。
ネットではすでに同人専門店がダウンロード販売を始めているため今後このジャンルも2010年は拡大予想となっていますが分かる気がします。
「プラモデル」
255億円市場
子供の頃に一時期はまっていたのですがスポーツカー・戦車・ジェット戦闘機・ガンプラ・モーターヘッド等を組み立てて喜んでいたのを思い出します、当時流行ったダンスダンスレボリューションのマットコントローラーを友人が持ってきて遊んでいたときにプラモデルが振動で台から落ちて大変な事になったのは今ではいい思い出です。
今では硬派なオタク趣味として鉄道模型と肩を並べていますがジオラマを作ったりダメージ・劣化の再現など填ると奥深い世界がまっています。
塗装に使う塗料の問題もあり(臭いやエアブラシなどへの投資等)製作するにはある程度のスペースが必要となるため手間がかかります、そのためこのごろは完成品の販売もよく見るようになりました。
中でもスケール・価格ともいっちゃっているインターアライドのオーシャンヴォヤージュモデル 戦艦長門については売価が80万を超えており近いスケールの戦艦プラモデルを福岡で見ましたが恐ろしいほどのスペースを占拠していたのを覚えています。
また140cmのザク等プラモデルのレベルを超えたものも商品の一部で見ることができます。
このジャンルはこの頃元気がないと思っていましたやはり市場自体が縮小傾向にあるようです。
「フィギュア」
283億円市場
オタクのハード投資においてはフィギュアはおそらく同人誌についで多そうなイメージです、食玩からゲームの特典までと幅広い展開をみせておりその殆どが完成品ということもあり手軽に楽しめるようになっています。
フィギュアとドールについて混同されている方もいると思いますがフィギュアはポーズが固定なのに対しドールは間接がついておりポージングが出来るものをさします。
市場が伸びているため参入業者は多く人気のあるアニメなどでは同じキャラクターが数社から出ていることもあり、またアニメや漫画で着ている衣装以外にもオリジナル衣装で販売したりきわどいポージングのものやキャストオフといったパーツ(主に服)をはぎ取ることもできるフィギュアも存在しているようです。
また同人のように個人が趣味で作成したり、現存のフィギュアを改造(胸を爆乳にしたりするなど本来の状態を著しく改造することを魔改造と呼ぶ)したり等楽しみ方は千差万別となっています。
ディスプレイ近くや専用ケースにいれて飾っているのをよく見ますが中には何処に置くのか困る1/1フィギュアなどもありオタク世界の混沌とした様相を垣間見ることが出来ます、業者の中には親会社がダッチ●イフを製作しているところもあり飾ってみるだけ以外にもそれなりに需要もあるようで、なにやらぶっかけて写真をとってみたりと怪しげな世界も一部では存在しているようです。
堅調な伸びを見せていますが市場を見ていると分かるような気がします。
「ドール」
135億円市場
フィギュアと違い女性をターゲットとした商品が展開されていることもあり商品の毛色はフィギュアとは違う物という点が掘り下げてみると感じるところです。
フィギュアも堅調ならドールも思うかもしれませんがいかんせん伸び悩んでいる市場に感じます、商品単価がフィギュアと比べものにならないほど高いというのが原因の一つではないでしょうか、60cmドールを一体そろえるのに8万円程度の費用がかかるためフィギュアのように手軽にという感覚で手を付けることは出来ないように思えます。
フィギュアの場合は一体成形などでパーツの組み替えは基本的には出来ませんがドールについてはボディパーツ・ウイッグ・衣装などあらゆるパーツが交換できるためサードパーティで好きなようにカスタムすることができます、但し生産数量自体が少なく手作りや手間がかかりコストが高くつくため売価も高くなってしまいます、衣装であれば1万以上のものもざらです。
フィギュア以上にカスタム要素が強く、個人で製作した衣装やパーツをオークションなどで取引している人がよく目につきます、有名どころの製作パーツは高値で取引されているようで事業として展開されているところも少数ですが存在しています。
Dollfie Days - Karin About Town / Danny Choo / Hatsune Miku Dollfie / Danny Choo
1/1スケールではペーパームーン、60cmなどの小さなモデルではボークスがシェアを占拠しているようにぱっと見えるほどの市場の小ささで、漫画やゲーム・アニメなどのキャラクター関連ドールも製作されていますがロットも小さく毎回予約がすぐに埋まってしまいますし追加生産は基本的に無いようです。(コレについては品質を落としてまで生産したいと思わないというボークスの考えもあってだとは思いますが)
ドールにも1/1スケールが存在していますがAVがジャンルとしてあるだけにダッチ●イフはこのジャンルに入るのか気になるところ。
やっぱりフィギュアと同じで飾ってみるだけでは物足りず旺盛なチャレンジ精神を発揮している方々がいるようで、行くところまで行った人たちのコミュニティをネットで見ることができます。
「鉄道模型」
160億円市場
カワイモデル / 007 Tanuki
ここで並んでいるオタク趣味としてはもっとも硬派だと感じます。
世界的に愛好家がいるので日本だけの趣味というわけではなく各国様々なメーカーが商品を販売しており、また縮尺サイズから複数の規格が存在し日本ではNゲージという規格が主流となっているようです、ゲージ同士の互換性はあまりないようで一度買ったらその規格から離れにくいということもあるみたいです。
周辺商材を含めた数字となっているようでジオラマ等の本格的な趣味の世界に浸ることも出来ますがスペースの問題があり日本の都会事情を考えればある程度の収入がある人に限られてくるため今後の拡大の余地は無いというところでしょう。
商品単価自体はそれほど高いといった感じではなく1万円もあればそれなりの車輛が買えるようで、ビンテージ物もたとえ台数が少なくとも評価が低い商品であればたいした値しかつかないなど少し不思議ところがあります。
正直なところよく分からない世界でだったりします、何せこの手の趣味の人に実際にあったことがないので・・・
「アイドル」
542億円市場
熱狂的なファンというのは何処にでもいるものです。
モーニング娘が下火となりネクストアイドルが不在でしたが秋葉原からの救世主AKB48が大ヒットして盛り返しているように思えます。
CDやDVD、ポスター等のグッズをお布施と称し大量購入したりと熱狂的なファンも多くそれらに支えられているようです。
大衆向けメディアとは相性がいいので販促も効果が見込めるという点において市場の大きさは納得できるものがあります。
これだけアイドルというものに対して市場があるとは思いませんでしたね。
「コスプレ衣装」
406億円市場
コスプレが一般的な趣味として認知と書いてありますがちょっと?ですね、確かにオタクの間ではもっともポピュラーな表現方法として親しまれているのはもっともですが市場の大きさがここまであるのが不思議です、しかし計算すると2万円のそれなりのものを買うとするとすると売り上げベースで20,300着ですから可能性としてはありそうな気がします。
SNSの発達で小規模的なイベントやユーザーの自発的なイベント等による需要やビデオ投稿サイトで投稿者が利用する等の需要も少なからずあるのではないでしょうか。
もっとも受け皿として楽天などに出店している低価格でコスプレ衣装を販売している店舗があるというのも大きなウエイトを占めていると思いますし、アニメ・漫画・ゲーム関係以外の衣装も入るなら問答無用でこの市場規模に納得がいきます。
ドール関係と同じで少なからずコスプレ衣装の製作販売を個人事業として展開されているところもあり、価格は高めですがクオリティは高いところが多いのが特徴です、低価格帯の商品を売っているところとはその点棲み分けができているようですが個人事業のため対応が酷い場合があり商品代金を振り込んだのに納期の返答すらこないなど一部では揉めたりすることもあります。
この頃では市場拡大が進んだためか等身大フィギュアやドール向けのオーダーメイド調整や女装向けのキングサイズも手軽に入るようになったみたいでその手の趣味の人々を救済しているようです。
今年は拡大の見込みだったようですがどうなったのでしょうか。
「メイド・コスプレ関連サービス」
84億円市場
知的財産実務研修 H-1 / Sekikos
すでに頭打ちしている市場のようで下降気味なようです、アニメ・漫画・ゲーム系オタクが3次元といって敬遠することもある実在の人間に対してはそこまで填るのか?という部分に対して疑問が沸きます、ただし他の層がこの市場の消費者としているのかもしれません。
サービスに関しては普通の喫茶店と違い従業員とコミュニケーションを取るといったことも可能だそうですが一部の行為は飲食店業以外の免許が必要なため問題になったこともあるようです。
市場の小ささは尖って刺さる人にしか刺さらない指向的なサービス業ですからある程度その手の人間がいる都市部でのサービスが前提となります、その点ですでに足かせが出来ていますので今後の拡大については見込めないのは理解できるところです。
コスプレ関連サービスとしては耳掃除とかも入ってくるのでしょうか?
秋葉原には行ったことはあるのですがメイドカフェに入ったこと無いですね、機会があれば一度経験してみたいものです。
「オンラインゲーム」
2,131億円市場
堂々たる市場規模ですね、特にこの頃TVCMで見るGREEやモバゲー等の携帯電話向けモバイルオンラインゲーム等が攻勢をかけているのは肌身を持って感じるところです、競争も過熱しこの度GREEがモバゲーを運営するDeNAに対して訴えを起こしたのは記憶に新しいところ。
さらにモバイルでは携帯電話以外にもスマートフォンやiPadなどのデバイスでも手軽オンラインゲームが楽しめるようになっています、これらのプラットフォームでは個人が作製したオンラインゲームも公開されており市場拡大幅の大きさも納得がいきます。
従来からオンラインゲームと言えばPCが主流でしたが今では据え置き型ゲーム機どころかPSPやDSですら無線LANを標準装備してオンラインゲームが出来る時代です、逆にオンラインゲームを開拓してきたPCについてはその市場規模が年々縮小しておりPCゲームから撤退する企業も出てきています。
現状ではビックタイトルのゲームはマルチプラットホームといいPS3・XBOX360・Wii・PCで同時に発売することが多くなってきました、それらの製作委費は十数億円ともいわれ製作費用が頭痛の種になっていることもあるようです、有名シナリオライターや有名人を声優に招いたり、また最新の技術を扱うことが多い3Dゲーム製作環境構築についてもとてつもない費用がかかるのは理解できるところです、さらにオンラインゲームについてはP2Pのシステムでハード同士が通信したとしてもサーバーを必要とする場合があり(ランキング用・ユーザーデータ保存用)ランニングコストも馬鹿に出来ないので十数億といわれてもなるほどと思ってしまいます、但しこれらの話は海外や日本大手ゲーム会社の一部のタイトルのみですから上記の数字には反映されてないでしょう。
そういえばこの前携帯電話のゲームで使うアイテムが60万円で落札されて話題になっていましたが携帯電話でゲームをするライトゲーマー層ってそんなに持っているイメージがわかないのですがリアルマネートレードといわれるアイテムを現金で売り買いすることにより稼いだりする人がこの手のゲームにもいるのでしょうか?
何にせよ日本ではライトゲーマー層の開拓で伸びていくという予想になっているようですが製作会社の株価は大手TVメディアの株価を抜いているので期待されているのは確かなようです。
「恋愛シュミレーションゲーム」
86億円市場
アダルトゲームでない健全な美少女ゲームと表現すればいいのでしょうか、アダルト要素がないためコンシューマゲーム機においても販売か可能なのですが美少女ゲームと比較して欲望に直結していないためか市場は100億に届いていないようです、ただし拡大の予兆はあるようで一大ブームを巻き起こしたラブプラスが牽引していくとのことですがそれが今年の予想です。
海外でも日本進んでる等どちらの意味でも評価されたラブプラスですがどこまでその熱が保てるかといったところではないでしょうか、この手のゲームはそれほどヒット作がなくラブプラスの前ではニコニコ動画などに投稿され人気が加速し一大ブームを引き起こしたアイドルマスターがありましたが来年はポストラブプラスは出てくるのでしょうか。
女性向けについても触れられていますがやはりそちら側の市場が大きいのはいったい何でといったところですが結構レディース向けでもきわどい表現があるものがあるのでそういう意味ではその手の延長線上に需要として存在しているのかもしれません、携帯電話のゲームの広告もよく見ますし。
本年は拡大予想となっていますがどうだったんでしょうか。
「ボーイズラブ」
213億円市場
ボーイズラブというジャンルで十把一絡にしていますが紐解いてみればゲーム、漫画等全て合わせといったこところではないのでしょうか。
すでに頭打ちになっているようで市場の伸びは期待できないようです。
というか213億円も市場があったのがビックリですが・・・
以上オタク市場を見てみましたがこれ以外でも自作PCやピュアオーディオの世界なんかがイッてる世界なので興味がある方は調べて見るといいですよ。
それでは皆さん良いお年を!
※2011年1月12日修正