Laineema デジタルハードウェア徹底レビュー

「あなたの知りたいは誰かが知っている」

ユーザー目線でパソコン・モバイル関係のハードウェアレビューを発信!
買ったら徹底レビューで表も裏も全部公開です!!

不定期更新でお送りしています。




    タグ:Google

      このエントリーをはてなブックマークに追加

    LaineemaElectroConnect


    M-777 Howitzer Artillery Cannon
    M-777 Howitzer Artillery Cannon / The U.S. Army

    Google対Appleの代理戦争が始まるのか!?、舞台はブラウザそこではH.264軍とWebM軍に別れ激しい戦いが繰り広げられる可能性が出てきた!

    ITmediaNews:Google、ChromeブラウザでのH.264サポート終了へ

    Appleはクローズ、Googleオープンといった対極にある存在だ、すでにMicrosoftは過去のものになり現在のIT企業の戦いはこの2社へと切り替わっていった、オープンだろうとクローズだろうと結局は出してきたものに対して市場が良い悪いを決めるだけで企業の思想は大抵の人間は知らぬところである、だが彼らにとっては非常に大切なもののようだ。

    この2社の動きは連携するところもあれば対立するところもある、例えばAppleは過去にAdobeのフラッシュと決別し、逆にGoogleはAndroidでフラッシュをサポートしたという経緯はiPadが発売される前ぐらいに話題となった、AppleとしてはHTML5への移行を協力に推進するための行為で結果動画サイトはHTML5のサポートを加速し始めた、同じくHTML5を推進するGoogleもYoutubeをHTML5に対応させる試みを進めている、今ではニコニコ動画をサファリで楽しむことができる等彼らの思惑通りに進んでいるように見えた。

    しかしここに来てHTML5に異変が起きた、Googleが出しているクロームブラウザが突如H.264のサポートやめた、H.264はオープンな風土には溶け込めないと判断したようだ、過去にGIFのロイヤルティーでかなり揉めたことがあったがその二の舞は避けたいという強い思いがあってのことだろう。

    現在YouTubeにあるHD動画はH.264だ、H.264についてはインターネット上の配信に関してはライセンス料は永久に無料といっているがGIFの時のように手のひらを返される可能性は全くないとは言い切れない、最悪H.264のライセンス料を払えとなった場合Googleが支払う金額はとても大きな額となるだろう。
    このH.246だが実はAppleはH.264側にいるのだ、彼らもそして多くのユーザーもインターネット上の動画フォーマットのデファクトスタンダードはH.264に決まったと思いこみ、これからHTML5の流れが加速する動きに入ろうとしているのを実感しているときだけに出鼻をくじかれた形となった、Appleとしてはフラッシュのように自分の手の中で操作出来ないものは嫌うような傾向が見える、HTML5にしろH.264にしろAppleは関係企業としてある程度の影響を与えることができるが今回のGoogleのWebMについてはAppleの手のひらの外側のことで影響を与えることが出来ない。

    Googleが提案する新しくオープンな動画フォーマット「WebM」はH.264に対してのアドバンテージは今のところオープンで(特許について難ありの模様)ロイヤリティフリーという点だ、今後については賛同しているメーカー(Engadget Japaneseへ)を見ると分かるがハードウエアアクセラレーターでサポートされる動きが見えてくる、さらにYouTubeの動画もWebMに移行するということでインターネット動画配信コンテンツ市場への影響は計り知れないものがある。

    ここでMicrosoftが無茶な動きに転じた、Googleに呼応するかのように即座にInternet ExplorerでのWebMサポート発表した(ただしプラグイン形式)、しかしMicrosoftはH.246を支持している側の立場にある、過去にはH.264のライセンスを嫌ったFirefoxに対してH.264プラグインを出すという当てつけのような荒技をやってのけている、しかしこのような動きをするということはMicrosoftはFirefoxやChromeブラウザにシェアを奪われ続けているのが相当気にくわないように見える、もうなりふり構っていられないのだろう。

    SourceForge.JP:米Microsoft、Firefox向けにH.264動画再生用プラグインを無償提供 

    Ogg TheoraとH.264の戦いにWebMが参戦した形となりブラウザでの対応(最新のベータ版を含む)は以下のようになっている、プラグインでの対応は除外した。

    動画別ブラウザ対応表

    これでは全ての動画をサポートするものが無くユーザーは困ると思うかもしれないがプラグインでどうにでもなるためGoogle Chromeブラウザ・Internet Explorer・Firefoxについては少なくとも動画フォーマットを気にする必要はないだろう。
    そしてこの機会を逃さない企業がある、Adobeだ、ブラウザにプラグインを提供できればユーザーはフラッシュを通してH.264だろうとWebMだろうとOgg Theoraだろうと動画フォーマットなど気にする必要がない、これに乗じてHTML5でフラッシュが返り咲く可能性が十分にある。

    AppleはH.264で進むと思っていたHTML5がWebMの登場で再び混乱し、あげくHTML5で追い出したかったフラッシュにアドバンテージまで与えてしまったことはショックだろう。
    現在AppleはWebMについては何も反応を示していない、対応するともしないともいっていないがこれらの経緯を見るとWebMに対応する気はさらさら無いように思える。

    今後この戦いはAndoroidとiOSすら巻き込み激しい戦いになるだろう。

      このエントリーをはてなブックマークに追加

    LaineemaElectroConnect  Laineema Paradigm Purge

    The Planet Data Center
    The Planet Data Center / The Planet

    さて前編ではGoogle ChromeOSの正体を見てみました、今回は弱点のお話とそれに絡め光回線のお話もしたいと思います、もし前編を読まれていないなら今回のお話が分かりませんので是非ともそちらを先に読んでください、それでは後編を進めていきましょう。

    現在クラウドを使ったサービスは人気DropboxEvernoteなどのサービスがすでに普及しています、ドロップボックスは無料で2GBの容量を使わせてくれる便利なサービスです、私も使っていますが非常に便利で人気のため大量のファイルがドロップボックス上に存在していることでしょう、しかし無料とはいえサービスを提供している側はクラウドを動かすために多大な費用を支払っていますのでDropboxの運営経費<有料プラン会員からの収益にならないと企業としては意味がありません。
    ここが問題です、大きなファイルや多くのファイルが置かれるとそれに対応してクラウドも拡張しなければいけません、それは新たなる経費の発生です、この点Googleはサイズを指定するかのごとくテキストメインのデータを対象にサービスしているように思えます、しかし例外もありYoutubeは動画という非常に大きなサイズのファイルを扱うため運営費用は収益を超え赤字との話だそうです。
    しかしこれらのことはGoogle自身のことでありGoogleが自身により処理することができることです。

    そして本当の弱点は大きくそしてGoogleが自身により処理できない問題です、それは通信速度です。

    connecteurs
    connecteurs / Groupe Aménagement Numérique des Territoires

    PCの話で説明した倉庫(HDD)はPC本体に装着されています、今のPCのHDDに使われているSATAの速度は6Gbpsですから750MB/秒です(理論値)、約CD-R1枚分のデータが1秒で転送できることになります、そしてクラウドという巨大倉庫への道は早くても光回線で100Mbpsですから12.5MB/秒(理論値)です、ですがこの速度はあくまでも光通信の速度です、では光通信環境の人はどれだけいるのでしょうか?
    光回線の普及率について調べてみましたがWikipediaのFTTHの項目によると2010年現在の光回線普及率は35%です、すなわち高速な回線を使えない人がまだ半数以上日本にいることになります。
    アメリカはもっと酷く日本より回線速度が遅いためサイズの大きなファイルについては日本より深刻です、しかしGoogleはソフトウエアを作る企業で通信のインフラを整える会社ではありませんからこれはどうしようもありません。
    こうしている間にサイズの大きなファイルも扱えるクラウドサービスがまるで過去のGoogleのように特化して攻めてくる可能性があるのです、そういうことからライバルらが扱いにくい動画という巨大なサイズのファイルを使えるようにして守りを固めているように感じます。

    将来Googleのクラウド増強によりどんなファイルでもGoogleのクラウドにどんとこいよ!となった時にアップロード速度の遅いADSLだったらファイルを保存するのに時間がかかります、テキストベースのデータならいいですが日々画素数が上がりファイルサイズが増していくデジタルカメラのファイルや動画は大きなサイズですから保存には時間がかかります、それではGoogleは困るわけです。
    その点は現状のADSL等の低速な回線でも使えるようにシステムを組んだDropboxは上手くやっていて、一度倉庫に保存して後でせっせと巨大倉庫に送信するというシステムを取っています。

    勘違いしてはいけませんが私はGoogleの為に光回線を普及させるべきといっているわけではなく、これによりGoogleを含む数多のクラウドサービスが便利に使えるようになり日本に住む人たちに恩恵があるといいたいのです。

    My computers at WEOY
    My computers at WEOY / Rob Lee

    今では必需品となったPCですがそれらもビジネスやプライベートで使える物と認識されたからです、もしクラウドサービスがPCのようにビジネスやプライベートで使える物と認識され必需品となったらどうでしょうか。
    クラウド技術の発達によりこれから社内サーバーを持たず外部企業のクラウドサービスを使い社内のIT関連のシステムを運用する可能性もすでに現実のものとなってきています、現在では社内サーバーを持ちメンテナンスや軽い処理時の時間帯でも常にシステムを回しておく必要があるサーバータイプが占めていますが、必要なときに必要なだけ使うことができる無駄のないシステムのクラウドはこれからの主流になっていくでしょう。
    もうすでにクラウドを使用した経理ソフトなど業務用に展開が始まっています。

    PCは買ってくればいいだけですが光回線は買ってくればで済む話ではありません、敷設には多大な費用と時間が必要ですから今から準備をしておかなければいけません。
    また日本で高速回線とクラウドによる高度な連携で成功した例が出てくればそれを売りに海外に高速回線の施設・運営方法とクラウドとの連携等を売り込めばいいのです。

    これが私が思うGoogleを含めクラウドの弱点であり、そして光回線を普及させるべき必要性でもあるわけです、そしてハッキリ最後に言っておかなければいけません、出来なければまた世界の中で置いてきぼりにされるだけです、日本は技術立国です技術のない日本に何の魅力があるでしょうか?
    だからこの場を借りていいたいのです、行政とNTTは普及に向けて前向きに検討してもらいたいと。

    これから先の日本には辛い時代が来るかもしれません、しかし何もしないよりは何かをして成功する可能性に私はかけるべきと思います。

      このエントリーをはてなブックマークに追加

    LaineemaElectroConnect   Laineema Paradigm Purge

    Chrome Cr-48 netbook

                                                                  Chrome Cr-48 netbook / 惟①刻¾

    今年販売予定のCr-48(WIRED VISIONの記事へ飛びます)には各方面からの多大な視線が寄せられています、このCr-48に搭載されているOSがPCの新世代を担う可能性があるGoogle Chrome OSが搭載されているからです。

    さてこの話を進める前にPCの基礎を勉強する必要があります、難しいことではありませんので堅くならないように!!もちろん自作とかしている人は十分に知識があるでしょうから飛ばしてもかまいません。


    PCとはデータの処理を行う主要な部分だけを抜き出すとCPUとメモリとHDDとOSになります。
    CPUは司令官です、彼らは1人だけではなくデュアルコアでは2人やクアッドコアでは4人の司令官がいます、CPUの処理能力は彼らのモチベーションです、従って高い処理を持ったCPUほどモチベーションが高い司令官ということになります。
    メモリは作業部屋です、メモリ容量が少ないと作業空間が狭く思うように身動きが出来ません。
    HDDは倉庫です、アプリという作業員と作業員が加工する材料(文章ファイル、画像、動画等)が置いてあるところです、ここは大きければ大きいほど多くのものを置くことが出来ます。
    OSは司令官達が作業員に作業をさせるための間を取り持つ役目になります、司令所にある連絡システムだと思って下さい。


    それでは試しに文章ファイルを開いてみましょう、まず司令官(CPU)が連絡システム(OS)を使い倉庫(HDD)から作業員(アプリ)を呼び出し加工材料(ここでは文章ファイル)を読み出すように指示がでます、ここで作業員が倉庫から加工材量を持って作業室へ入ります、そして作業室で私たちが打ち込んだキーに反応して司令官から指示が飛んで作業員がそれに従い作業をするわけです。
    さてここで画像が見たくなりました、ちょっと息抜きに猫画像でも見ましょうか、猫嫌いですか?なら犬でも良いでしょう、画像を開くと司令官から連絡システムを使い作業員に画像を開いてこいと指示が下ります、倉庫から画像を持ってきた作業員(画像を表示するアプリ)は作業室に入ります、でもそこには先ほどの文章ファイルの作業をしている作業員がいます、画像は作業スペースを大きくとるため作業スペースが一杯になり作業員同士の肩がふれあう程密着してしまいました、コレじゃ作業にならないですよね。
    コレがメモリを増やせば作業スピードが上がるといわれる原理です、他にもモチベーション低い司令官(処理能力の低いCPU)をモチベーションの高い(処理能力が高いCPU)司令官に変えると的確な指示が出せるので作業員も的確に動いて作業スピードが上がったり、HDD(通路が少ない倉庫)をSSD(通路が多い倉庫)にすることにより倉庫内の往来を快適にしたりとPCはパーツの交換で性能を高めることができます。

    Fujitsu Futro S100 Thin Client-Three Client View

                             Fujitsu Futro S100 Thin Client-Three Client View / viagallery.com

    さてPCの内部が分かったことで次にいきましょう。

    昔々まだGoogleがまだ無かったころシンクライアントというシステムが生まれました、シンクライアントとは多くの形態がありますが簡単に言うと親玉PC(サーバーPC:処理専門、メンテナンス要員以外は使わない)が処理してその結果を末端の子PC(クライアントPC:一般ユーザーが使う)に表示させるというもの、多くの子PCがあっても処理しているのは親玉PCですから、ファイルは誰が見ても常に同じ物であったりアプリはみんなが同じ物を使えるわけです。
    シンクライアントって初めて聞いたけど何故はやらなくなったの?と思うでしょうが、実はシンクライアントのシステムを組むより普通のPCが安くなったため廃れてしましました(現在はサーバー用途でのみ価値が見直されている)、通常のPCにLANでネットワークを組む方がが遙かに低コストで済んでしまうようになったのです。

    こうして世の中にシンクライアントがあったことは忘れられたように思いましたが・・・あのGoogleは忘れていなかったようです、なんと進化版シンクライアントを作り上げたのです、実はGoogle自体の目的がPCのシンクライアント化といってもいいでしょう。

    通常のPCのメリットは安いことです、1台あればすぐに使うことが出来ます、しかしシンクライアントは親PCと子PCを各1台用意してはじめて使えます、Windowsと違った特別なメンテナンス知識が必要になりますからネットで検索しても情報は出てこないでしょう、ではシンクライアントのメリットは何でしたっけ?そうファイルは誰が見ても常に同じ物であったりアプリはみんなが同じ物を使えるでしたよね。
    今ある通常のPCでは文章ファイル1つとってもWord・一太郎・Pages・OpenOffice形式等様々です完全な互換性はありませんから開いてもレイアウトが崩れたりします、そしてOffice等は一般ユーザー向けのライセンスだとPC1台にしかインストールできません、複数のPCを持っている人は台数分ライセンスが必要と言うことになります、画像はOSに付属のソフトが開きますよね、でも複数台のPCがある場合両方のPCを立ち上げなければいけません、今流行のスマートフォンやiPadで見たい場合は転送しないと見られませんからさらに面倒です。
    シンクライアントのシステムなら確かにコレらが解決できますがコスト・メンテナンス・知識の点でどうしても通常のPCに勝てません、そこでGoogleがとった行動はブラウザでした。

    2009 - The Year of the Cloud

                             2009 - The Year of the Cloud / BasicGov

    Googleの根幹の成すのは世界トップレベルの強力なクラウドですクラウド自体は今回は簡単にいうとデータを収容する巨大な倉庫として考えてください(それ以外のことも出来るが今回は分かりやすく省略)、Googleは手始めにここにネットで集めたデータを置きました、そして検索エンジンを組み込みクラウドが保存しているネットのデータから検索して手元のPCに結果を表示するという単純なシステムをとことん極めました、その結果検索エンジン=Googleという図式が成り立ったわけです、もし今やっているサービスをこのときにやっていたらどれも極められずにまけていたでしょう、弱い物の戦い方である特化して攻めるという戦術により道を切り開いたわけです(一点集中で敵の弱いところを攻める)、そして強い物になった時多くのサービスで強い物と全面的に戦いはじめたのです(相手より大きくなったら兵を揃えて全面攻勢する)。

    そこでPCの説明でした倉庫の話を思い出して下さい、クラウドは大きな倉庫です、そこにはデータであれば何でも入れることができます、GoogleはGoogleのサービスにユーザーが来れば来るほど収益に繋がるようになっています、ですからこの倉庫にユーザーが持っているファイルを保管すればそれを見に来たり編集しに来たりするわけです、そうすればユーザーは必然的にGoogleに来るようになるわけでGoogleはハッピーです。
    ですがユーザーもハッピーにならないと来てくれません、しかし多くの人がハッピーになれる方法を用意しましたそれがサービスのマルチプラットフォーム化です、Googleはブラウザを通してどんなデバイスでも同じサービスが受けられるようにしました、これによりWindowsでもMacでもLinuxでもスマートフォンでもアンドロイドタブレットやiPadでもどのデバイスでもファイルが扱えるようになり、いつもの使い慣れたサービスが受けられ、しかも家でも職場でも通勤途中でも同じファイルを編集したりできるのです。

    これがGoogleの目指すインターネット越しのPCのシンクライアント化です、PCのお話しでいう倉庫(HDD)がGoogleの巨大倉庫(Googleのクラウド)に移るのです、そして目指すはGoogleのサービスさえあれば他はいらないよねというまさにWindowsが過去に実現させた一人勝ちをやってのけようとしているのです。


    そこでライバルに止めを刺すべき出したのがGoogle Chrome OSを搭載したCr-48です、これで高いWindows買わなくても同じことが出来るよと打って出てきたわけでわけです、HPやASUS等そしてIntelといった名だたる大手メーカーと協力して開発したそうですから各業界が注目しないわけがありません。


    猫好きかい?Googleも好きみたいだよ!

    このGoogle Chrome OSを搭載したCr-48ですが乱暴に話すとOS以外のファイルはGoogleのクラウドに収納されるのでこのノートPCが破壊されてもファイルはクラウドが保管しているので安心!ということです、もちろんそのファイルはGoogle Chrome OS以外のWindowsだろうがMacだろうが関係なく扱えるはずです、また動画のようにGoogle Chrome OSが搭載されたPCをまた持ってくればいいわけです。

    確かに凄い便利ですが1つだけどうしてもGoogleには解決できない弱点があります。

    さてお話が長くなりましたのでここらで休憩しましょう、では次回をお楽しみに。

    後半できました!:Google Chrome OSとは何か 後編 クラウドに見る光回線の必要性


      このエントリーをはてなブックマークに追加
    Laineema Paradigm Purgelai_e



    前の記事でiPadは勝ち馬だと説明しましたが、今回はAppleが勝ち馬ということをGeneralとElectroConnectの二つの視点を交え説明したと思います。
    Appleを語るのはGeneralです、すなわち経営についてですね。
    Appleは常に最先端でビルゲイツ氏がMacユーザーという噂があるくらいでMicrosoftのWindow95が爆発的ヒットするまえはMacがそれなりのシェアを誇っていた時代もあったと聞きます、最先端で良いものだったのは確かに記憶にあり、最初に個人用に手にしたのは中古のMacでしたがDOSと違いGUIを搭載しグラフィカルな画面を見せつけられて驚きました、ただ良い物が売れるかといえばそうでもなく最先端だが極限られた世界でしか生きていけない製品でした、DTP・DTM・研究機関・大学等限られた世界でしかユーザーを確保できずMac=Appleという売り方のため価格も高くビジネスに使おうなんて誰も思いませんでした、そこでX86アーキテクチャだったら動くWindows95をMicrosoftが大々的に宣伝しパソコンが変わる!ビジネスモデルが変わる!という売り込みをしたうえでローコストで導入できるという止めの一撃でシェアを独占しました、今でもWindowsシリーズは9割近いシェアを誇っています。

    AppleはMacでは商売に勝てないと考えたのでしょう、限られた世界においても浸食が始まりますます危機感を募らせたのではないでしょうか、そこでMacでシェアを取り返すぞ!となると総力戦となりますのでまず勝てません、同じ土俵にすら立たせてもらえないでしょうし(取って代わるほどの利便性が必要)立った時点で勝敗は決まっています(価格競争で利益の低下)、そこでAppleが使ったのが小規模戦場への戦力集中投入です、雌雄が決まった土俵で勝負できないのは先ほど説明したとおりなのでこれから成長する見込みのある分野に圧倒的な戦力投入をしたのです。

    ここからはElectroConnectの分野になります、すなわちハードやソフトについてです。
    まずはiPodです、デジタルハブ(デバイスの中心はパソコン)という概念の提唱、Apple特有の持つ喜びを生み出すデザイン、直感的操作性、音楽を売るためのシステムを整備し万を期して販売したことにより他のデジタルポータブルオーディオとの差別化に成功、結果爆発的な人気となりました、その後iPhoneを発表、ニッチな市場ではあったが伸びる市場と考え小規模戦場への戦力集中投入です、システム手帳の延長線での認識でしかなかったPDAをパーソナルユースで使うことを前提とした提案により差別化に成功、PDAに対する考え方と認知度を上げる快挙を成し遂げます。
    そして今回がiPadです、タブレットPCに属しますがこれもニッチな世界です過去沢山のメーカーが出していますがどれもか価格が高くデザインも誉められたものではありません、そしてここで取らるのも小規模戦場への戦力集中投入ですが、差別化は恐ろしい戦術を使ってきました、PCは何でも出来るのが売りですがiPadは何でも出来ないのが売りという戦術です、どういうことかというと沢山のことが出来るのはいいがどれも中途な物を作るぐらいなら出来ることを限定してそれを極限まで高めるという戦い方を指します(小規模戦場への戦力集中投入に似てますね)、USB・外部映像出力・キーボードを切り捨て自由ではないソフト開発環境やデータの扱い辛さ等、PCと比較して出来ないことが沢山あります、しかしPCでも前からあったデジタルブックはiPadが扱うとPCの比にならない扱いやすさ、紙の本以上の買いやすさ、新しい本の見せ方という体験が待っていることでしょう、全く今までになかった展開で広告媒体として認識されるのもそう遠くないと思っています、しかも出来ない部分は普段扱わないレベルの物でしかなく持ち運んで使う用途のものは一通りそろっています、メーラー・ブラウザ・PDFや画像ビューワ・表計算・文書作成・プレゼンテーションソフト揃っていますしエクセル・ワード・パワーポイントと互換性があるため今までWindows搭載のUMPCでしていた作業がiPadで出来るようになります、UMPCと比べデザインも良く軽くていいなと思いませんか?

    ここでまたGeneralに戻りますが、このように勝ち続ける要素を実践したためiシリーズは爆発的な人気を今でも誇っています、そこにあるのは主導権をAppleが持つという考え方です、決めるのは買う側という概念をひっくり返した展開により高利益を確保することが可能となり(圧倒的なシェアと圧倒的な商品の差別化が無いと出来ない)、iPadでは販売店の限定により価格競争による値崩れを防ぐつもりでしょう、iシリーズではソフトウエアの開発においては厳しい制限とソフトの審査が必要とさせコンセプトの崩壊を防いだりアダルトコンテンツ排除によるブランドの保護をしていますし、Intel最後の壁といわれたMacはIntelMacの登場で浸食されたと思ってる方も多いとは思いますが、OSとハードの中間を取り持つシステムの開発に着手し将来的にMacはアーキテクチャを選ばないOSになることによりハードメーカーから主導権を奪うことになるでしょう。

    このように勝ち続けることが出来るには訳があり勝ち続けるからこそ出来ることがあります、しかしながらこれがスティーブ・ジョブズ氏の能力だということがAppleの弱みです、彼はオタクの気持ちが分かるカリスマ経営者で彼によるところが非常に大きいと私は思っています、おそらく彼が抜けたときAppleは衰え勝ち馬ではなくなるでしょう。
    ビル・ゲイツ氏は経営の分かるカリスマオタクです、彼はすでに引退しましたがMicrosoftはOSにおいては未だ勝ち馬です、しかしすでに自分が作り上げた物の力を過小評価したことによりgoogleという恐ろしいライバルを作り上げてしまいました、今後もgoogleの土俵ではMicrosoftは勝てないでしょうし、Googleが進めるブラウザさえあれば何でも出来るという構想が普及すればOSに左右されることもなくなり企業は安いLinuxへシフトしWindowsは使われなくなるでしょう。
    勝ち馬もいつかは衰える時が来るのです。




    このページのトップヘ