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The Planet Data Center
The Planet Data Center / The Planet

さて前編ではGoogle ChromeOSの正体を見てみました、今回は弱点のお話とそれに絡め光回線のお話もしたいと思います、もし前編を読まれていないなら今回のお話が分かりませんので是非ともそちらを先に読んでください、それでは後編を進めていきましょう。

現在クラウドを使ったサービスは人気DropboxEvernoteなどのサービスがすでに普及しています、ドロップボックスは無料で2GBの容量を使わせてくれる便利なサービスです、私も使っていますが非常に便利で人気のため大量のファイルがドロップボックス上に存在していることでしょう、しかし無料とはいえサービスを提供している側はクラウドを動かすために多大な費用を支払っていますのでDropboxの運営経費<有料プラン会員からの収益にならないと企業としては意味がありません。
ここが問題です、大きなファイルや多くのファイルが置かれるとそれに対応してクラウドも拡張しなければいけません、それは新たなる経費の発生です、この点Googleはサイズを指定するかのごとくテキストメインのデータを対象にサービスしているように思えます、しかし例外もありYoutubeは動画という非常に大きなサイズのファイルを扱うため運営費用は収益を超え赤字との話だそうです。
しかしこれらのことはGoogle自身のことでありGoogleが自身により処理することができることです。

そして本当の弱点は大きくそしてGoogleが自身により処理できない問題です、それは通信速度です。

connecteurs
connecteurs / Groupe Aménagement Numérique des Territoires

PCの話で説明した倉庫(HDD)はPC本体に装着されています、今のPCのHDDに使われているSATAの速度は6Gbpsですから750MB/秒です(理論値)、約CD-R1枚分のデータが1秒で転送できることになります、そしてクラウドという巨大倉庫への道は早くても光回線で100Mbpsですから12.5MB/秒(理論値)です、ですがこの速度はあくまでも光通信の速度です、では光通信環境の人はどれだけいるのでしょうか?
光回線の普及率について調べてみましたがWikipediaのFTTHの項目によると2010年現在の光回線普及率は35%です、すなわち高速な回線を使えない人がまだ半数以上日本にいることになります。
アメリカはもっと酷く日本より回線速度が遅いためサイズの大きなファイルについては日本より深刻です、しかしGoogleはソフトウエアを作る企業で通信のインフラを整える会社ではありませんからこれはどうしようもありません。
こうしている間にサイズの大きなファイルも扱えるクラウドサービスがまるで過去のGoogleのように特化して攻めてくる可能性があるのです、そういうことからライバルらが扱いにくい動画という巨大なサイズのファイルを使えるようにして守りを固めているように感じます。

将来Googleのクラウド増強によりどんなファイルでもGoogleのクラウドにどんとこいよ!となった時にアップロード速度の遅いADSLだったらファイルを保存するのに時間がかかります、テキストベースのデータならいいですが日々画素数が上がりファイルサイズが増していくデジタルカメラのファイルや動画は大きなサイズですから保存には時間がかかります、それではGoogleは困るわけです。
その点は現状のADSL等の低速な回線でも使えるようにシステムを組んだDropboxは上手くやっていて、一度倉庫に保存して後でせっせと巨大倉庫に送信するというシステムを取っています。

勘違いしてはいけませんが私はGoogleの為に光回線を普及させるべきといっているわけではなく、これによりGoogleを含む数多のクラウドサービスが便利に使えるようになり日本に住む人たちに恩恵があるといいたいのです。

My computers at WEOY
My computers at WEOY / Rob Lee

今では必需品となったPCですがそれらもビジネスやプライベートで使える物と認識されたからです、もしクラウドサービスがPCのようにビジネスやプライベートで使える物と認識され必需品となったらどうでしょうか。
クラウド技術の発達によりこれから社内サーバーを持たず外部企業のクラウドサービスを使い社内のIT関連のシステムを運用する可能性もすでに現実のものとなってきています、現在では社内サーバーを持ちメンテナンスや軽い処理時の時間帯でも常にシステムを回しておく必要があるサーバータイプが占めていますが、必要なときに必要なだけ使うことができる無駄のないシステムのクラウドはこれからの主流になっていくでしょう。
もうすでにクラウドを使用した経理ソフトなど業務用に展開が始まっています。

PCは買ってくればいいだけですが光回線は買ってくればで済む話ではありません、敷設には多大な費用と時間が必要ですから今から準備をしておかなければいけません。
また日本で高速回線とクラウドによる高度な連携で成功した例が出てくればそれを売りに海外に高速回線の施設・運営方法とクラウドとの連携等を売り込めばいいのです。

これが私が思うGoogleを含めクラウドの弱点であり、そして光回線を普及させるべき必要性でもあるわけです、そしてハッキリ最後に言っておかなければいけません、出来なければまた世界の中で置いてきぼりにされるだけです、日本は技術立国です技術のない日本に何の魅力があるでしょうか?
だからこの場を借りていいたいのです、行政とNTTは普及に向けて前向きに検討してもらいたいと。

これから先の日本には辛い時代が来るかもしれません、しかし何もしないよりは何かをして成功する可能性に私はかけるべきと思います。