Laineema Paradigm Purge


日本は開かれた国だろうか?このごろ疑問に思う。
まだちょんまげをしていた時代の鎖国は積極的鎖国だった、異文化の流入を防ぐという積極的な目的による手段だった、しかしいまの日本は消極的鎖国になっているように思う。ライジングサン2















この消極的鎖国とは自ら打ってでないことだ、いまの若い人は海外へ行きたがらない人が多い、海外に打ってでないともはやこの先生きのこれないといわれる時代において人材が海外へ出たがらないのでは会社も積極的に雇えない。
何故ここまで保守的なのだろうか、海外へ出ない理由は日本は経済的に優位だからという奢りからではないのは間違いないだろう、特にエリート意識のようなものは感じることはない、むしろ逆で冷め切っているものをひしひしと感じる。
おそらく日本人のもつ鎖国体質によるものがあるのではないだろうかと思う、大きな市場ができるとそのままの体制を維持しようと利権団体を作り新規参入を困難にすることが往々にしてある、数年前のキー局買収や球団新規参入反対などが記録に新しい。
こうやって国の中ですら鎖国のような保守的行動をとって満足することが染みついているように思える、困ったことに鎖国と同じで外部が全く見えなくなるという弊害が発生する、気がついたら世界を知り世界で戦う企業が黒船を引っさげ襲い掛かってくる、ぬくぬくと温室で育ったものでは太刀打ち出来ない。
ペットを野性に放すのと同じだ、野性のルールを知らないから生きて行くことが出来ない。

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ウォークマンを知っている人は沢山いるだろう、しかしいまもウォークマンの名前でモバイルオーディオプレイヤーを売っているのは知っているだろうか、実はApple社と熾烈なシェア争いをしているが単月での1位はあっても未だにシェアは奪えない状態で、その単月1位も新製品前の買い控えによるものだ、過去にアメリカでも名を馳せたウォークマンは今やこの様な状態になっている。
Appleの戦略は正しかった、旧来の著作権の保護のために行うセキュア機能の手間を一切ユーザーに負担させなかった(SDカードを使い専用の著作権を保護するソフトが必要など)、曲もネットで安く手に入るように準備しCDの曲も簡単に取り込めるようにして入り口から出口まで用意した結果爆発的にヒットした、気がついたらiPod一色で車載用のキットや直接カーオーディオに取り付けれるようになるなど偉業を達成したといえる。

しかしこのシステムは別に特殊なものでもない、ハードについても同じことがいえる。
商売は出し抜いたところが伸びるのだ、だが日本の業界は著作権団体のいうことを真面目に受けとって右ならえの状態、負担をユーザーに渡した結果、iPodが流行始めた当時、初期のデジタルオーディオプレイヤーは韓国やアメリカ企業(iRiverやクリエイティブなど)のものがmp3がそのまま再生されていいと評価を受けていた、それらが跋扈し始めたところようやく日本の大手も対応するなど後手に回っている。

行政はもっとも保守的だ、ことなかれ主義以外のなんでもない。
記録に新しいのがスバルの自動でブレーキをかけて停止する衝突防止システムだろう、行政が認可せずVOLVOが販売したらそれを実績として認可した、だがユーザーからみれば二番煎じにしかうつらない、新しいものは一番に出した方が認知が高くなる可能性が高いのにそのチャンスを奪われてしまったのだ。
また教育の現場でもハッキリとことなかれ主義感じる、考え方を小さな枠の中に無理矢理押し込める教育方針には正直子供のときにすら腹が立ったときがある、可能性を否定してまるで工業製品のように皆似たり寄ったりの人間を構築しようとする考え方には賛成できない(社会に出る人間を社会を知らない人間が育てるというのも問題)。

この様に鎖国のような保守的な考えが蔓延しているから国から出てチャンスをつかもうなどと思わなくなるしチャンスを手にした人々も離れて行ってしまう、だが仕方ないそのように仕向けている土壌がそこにあるのだ。
残念でならないのはこの状態が今後も続くということだ・・・。

次回西昇東沈に続く