Laineema Paradigm Purge


地方の過疎化が進み限界集落が今後多数発生するのは問題とされていますが同時に経済もあわせて縮小することも考えなくてはいけません、これらは密接に関わっているもので経済が人の住む限界を決めているといっても過言ではないと思います(故に町興しは働く場所を作るべきだと思う、失敗しているのはその点を考えないからじゃないのか?)、若者が都会へ出て行くのも働く場所がないからです、地方でもやり手の経営者が地域丸ごと活性化させると職を求め若い人が帰ってくるということが現に起こっているのです。
残念ながらそのようなカリスマ経営者が田舎を活性化してくれるほど世の中甘くはありません、では地方はどうすべきかとなったとき高効率化を図るべきだと私は思います、それを実現するのがスモールリングイン構想です。

企業側から見た場合、仕事している時間のなかで利益を生み出す時間というのは僅かなもので数十分だというひともいます、営業部門にいたことがあるのでよくわかるのですが地方はともかく移動時間が長く、その時間は利益を生まない時間ですが利益を得るため必要な行為です、この時間を私はコストとして考えます(この時間を有意義に使えるならコストにはならない)すなわち同じ時間営業するなら少ない移動時間で済めばそれだけ商談時間も回数も沢山取れます、そしてそれが簡単にできるのは会社が密集している都会です、そうして地方から出て行くことになりますし残ればきつい競争の中低い利益率で生きていかないといけません、給料が安いし昇給もない、会社の未来が見えないとなると人はやがてやめていきます。
もう一点会社としてはやはり人材の確保が地方では難しくなっており定員割れや優秀な人材が集まらないことが問題になっています、団塊の世代が退職して行くこれから人材の確保と教育はクリティカルコントロールポイントであると思います。

教育から見ると廃校になるところが多く児童は遠くからの通学となります、また幼稚園や保育園となると親の送り迎えの時間も結構な時間です。

福祉から見ると高齢者の問題が出てきています、病院に行くのも大変で歩いていくことはできません、タクシーは費用が高く車で15分の時間の病院へ往復するのに4000円かかりバスや電車は安いのですが便が少なく勝手が悪いのが現状です、一人暮らしだと病院だけではなく買い物などの日常のこともこの問題が出てきます、さらに収益性の低下によるスーパーの撤退や倒産がこのごろ目立っておりさらに住みにくくなっています。

これらを一気に解決するのがスモールリングイン構想です、この構想は全てを集約することで高効率化を目指そうとするもので都会と同じようにある一点に都市機能を密集させようというものです、経済的観点から見て選定した場所に住居、会社、行政、福祉、厚生、学校、警察、消防など等を全部まとめてしまうのです。
これにより以下のメリットを得られると思います。

職場への移動時間の短縮
病院や小売店、役所への移動時間の短縮
学校や幼稚園の削減と中央集約による高効率化
交番、消防団の削減と中央集約による高効率化(消防団になりたい人がいない問題も解決)
企業は営業のための移動時間短縮が可能(配送も同く高効率化できるので小売店からみて魅力として見てもらえる)
小売店は一店あたりの収益増加(商品の拡充にもつながる)
インフラ整備の低コスト化(管理コストも削減)

等々他にも多くのメリットがあります。

しかしデメリットもあります、農地は必要ですが移動できない点をどうするかが課題です(集約して大型農業化するか、補助を出して農地の近くに小屋を立て農機具をそこにおいてもらう等)、他にも把握していない問題が多々あるとは思います。

このままでは緩やかな死を迎えることになるであろう地方が生きるべき道は執着心を捨て集まり固まることじゃないかと思います、もう借金だらけで国はあてになりませんし破綻もすぐそこに迫っています、今までと同じことをしていたのでは結果は変わりません、ますます厳しくなっていくこの世の中しっかりと生きていくためこの構想を実現できないものでしょうか。