人口の減少、止まらぬ少子高齢化の煽りをもろに受けている高齢者比率TOP5の中に入る地方の田舎にすんでいるのですが、この10年特に目に見えて周りの環境で変化したことが一つあります、ハッキリと誰もが感じることですが出稼ぎ労働者をよく見るようになりました、といっても国内からではなく海外からです・・・
10年を失った・・・しかしこれからも失い続けるだろう、誰もがそう思っている。
若い人だけではない中年に至るまで暗い顔をしている、何故こうなったのか・・・誰もが疑問に思いながらも解決策を見出せないままフライホイールのように惰性で回り続ける日々を送っている。
失った10年を見てみると世界がグローバル経済化していたにもかかわらず日本は取り残されたように感じる、しかし日本人は取り残されたという感覚ではなく景気が悪いとか経済とはこういうものだと現状に納得しようとしているように感じる、違う・・・明らかに奢ったのだ、急進する日本に多数の国が危機感を抱いたのは間違いない、アメリカでは日本に飲まれると恐れジャパンバッシングが起こる、日本が再び戦いを仕掛けてきた今度は経済という戦場で・・・
しかし指をくわえて見ているだけでは何も解決できない、対抗措置をとり反撃の狼煙を上げ始めたのだ、外交による対策は確かに効果はあった、しかし企業としてはそれをあてにするわけにはいかない、日本を超える経営方法を模索する、そして出した答えの一つが生産基盤の国外移転だった。
この手段は間違いなく自国の身を切ることも意味していた、今日おける生産基盤の空洞化の原因がここにある、しかしそれらは是正されることは決してない、何故か・・・是正することは経営を破綻させることを意味するからだ、会社が生きのこるためにどうすべきかを考えた上での策なのだ、当然経済という荒波の中で生き抜こうとすれば各社対抗するためにそれに続いていった。
その結果生産基盤の国外移転の流れは必然となった、しかし日本はどうだったろうか。
未だに日本の貿易黒字は大きい、それは生産基盤を日本に持っているところはまだたくさんあるということだ。
そして本格的に狂いはじめた、安い生産コストで良いものを作るそして世界で売るという流れが主流になったにも関わらず日本は日本で作ることにこだわった、海外の企業が安い人件費で製品を製造するのに対して日本は派遣労働の制限を緩和することで人件費を削減し対抗した、しかしそれも限界だ。
日本は内需に頼ってきたところが大きかった、しかしここに来て日本という市場は枯れつつあることをハッキリと誰もが感じている、このまま国と心中するわけにはいかない、新しい市場を求め皆が海外へ販路を拡大するなかで必然的に現地生産や人件費の安い国での生産へと切り替わってきている、世界市場の中の日本の位置づけがすでにおまけ扱いとなった・・・
消極的理由ではあるが日本はようやくグローバル経済にその身をゆだねようとしている。
これが失われた10年だ、そしてこれからも失い続けるだろう、だがこの状況を非難すべきではない、これが資本主義というものだ。
次回21世紀鎖国へ続く