Amazonベーシックのロゴが入っている

被写体が乱反射する光をカットして被写体本来の色鮮やかさを表現する他、水面や光沢のあるパッケージの反射を抑えて中が見えるようになるPLフィルターですが、ずいぶんと前に購入したPLフィルターがサーキュラータイプでは無かったため、偽色が発生して使うのを控えていました。

しかし、物撮り時にパッケージの反射した光が邪魔になることが多く、やはりPLフィルターは物撮りでも必要になると思っていたのですが、いかんせんC-PLフィルターは高額なので、またの機会で良いかと購入を先送りにし続けていたのですが・・・。

ふと、Amazonを見てみると、あまりにも安いAmazonベーシックのC-PLフィルターが販売されているので、ものは試しと購入して使ってみることにしました。
C-PLフィルターと言えば径にもよりますが、基本的に高いイメージがあるレンズフィルターです。

72mm

いつも物撮りに使うレンズでは72mmが適正サイズですが、このサイズのものとなると、有名メーカーの一般的なものを購入する場合、5千円からが相場となっています。

薄型のものや付加価値が付いたものになると7千円以上のものもありますが、Amazonベーシックの激安C-PLフィルターは72mm径で約1900円と異常な安さになっています。

もちろん、このように安いと性能や品質に問題は無いか疑ってしまいますが、レビューなどを見る限り問題は無く使えるとのことでしたので、さっそく取り寄せてみました。

パッケージは簡素

Amazonベーシックだけにパッケージは簡素な箱です。

ケースにC-PLフィルターが入っている

中を開けるとケースにC-PLフィルターが入っています。説明書の類いはありません。

ケースのふたがしっかりと閉まらない

ケースはレンズ径ごとに溝が入ったケースですが、C-PLフィルターの厚みがあるため、ケースのふたがしっかりと閉まりません。屋外に持ち出して使う場合は、別途ケースを用意した方が良いでしょう。

Amazonベーシックのロゴが入っている

C-PLフィルターを取り出してみました。Amazonベーシックのロゴが入っているのが見えます。少し場違いなロゴに見えてしまうのは私だけでしょうか。

PLフィルターは経年劣化するため、倉庫や店頭で長時間在庫となってフィルターが劣化し黄ばんだものを掴まされる可能性もありますが、売れ筋商品で在庫が回転しているからか、フィルターの色は正常でした。

次にPLフィルターのテストです。Amazonベーシックとはいえども、この価格だと性能的に大丈夫かと心配になります。

PLフィルターのテスト

テスト方法はこのように、PLフィルター越しにモニターを見て、クルクルと縁を回してモニターが真っ黒になったら性能に問題はありません。

スマホやPCのモニター、デジタルテレビ等、身近なもので試せますので、PLフィルターを購入した際はテストをお勧めします。
※モニターの種類によっては完全に黒くならないこともある

厚みがある

フィルターの厚みは標準モデルのため他社が販売している薄型モデルより厚みがあります。フルサイズセンサーを使用しているカメラの場合、レンズとの組み合わせによってはレンズフィルターの縁が写る「けられ」が発生しやすくなります。

私が使用しているEos Kiss X7iはフルサイズセンサーよりも小さいAPS-Cサイズのセンサーなので、フルサイズセンサー対応のレンズと組み合わせてもレンズの縁まで使わないため、レンズフィルターによるけられは特に問題ありません。

むしろ、問題となるのはレンズの仕様によっては、使う際に面倒になることがあることでしょうか。

焦点を合わせる際にレンズフィルター部分が回転するレンズが一部ありますが、PLフィルターは回転させて使うため、この手のレンズとの組み合わせだと焦点を合わせる度にPLフィルターの調整をし直す必要があります。

C-PLフィルターを装着

Eos Kiss X7iに装着したSIGMA MACRO 50mm F2.8 EX DGにAmazonベーシックのC-PLフィルターを装着してみました。フードにレンズフィルターを取り付けるタイプなので不格好ですが、機能を果たせば十分です。

未加工写真比較

試しに、テカテカと表面が乱反射するビニールに梱包されている物を撮影してみましたが、条件さえ整えば、このように乱反射を抑えて中の物をしっかりと撮影できます。
※写真は撮影後未調整のもの

PLフィルターが無くとも、撮影後の調整である程度乱反射部分は加工できますが、最初からC-PLフィルターで乱反射を除いた場合は、中に入っている物の表面の形状が失われずに処理できるメリットがあります。

加工後比較

また、反射部分の処理を強めに掛けるとのっぺりとした色合いになることがありますが、これも防ぐことも可能になりますし、反射部分の処理をしなくて済む分、撮影後の作業も短縮が可能なので物撮りでも活躍してくれます。

やはり、C-PLフィルター自体が暗いため、未装着時と比べると明るさが落ちてしまうのは仕方が無いですが、撮影ブースの光度では問題なしといったところ。後は、フィルターが経年劣化するまで何年持つか気になるところですが、この価格なら消耗品と割り切って買い直すことができそうです。

まとめ

激安C-PLフィルターということで性能的に大丈夫かと心配していましたが、Amazonベーシックのブランドを掲げているだけあって性能に問題はありませんでした。

薄型タイプではなく、ノーマルタイプの厚みのためフィルターが付いていますと主張してしまいますが、ここは妥協のしどころでしょう。

個人的にはロゴが若干気になるところですが、C-PLフィルターとしての機能を果たしてくれれば十分なので、これからの撮影で活躍してくれることになるでしょう。