XOB360コントローラー

HTC VIVEとOculus Rift両対応のVRゲームはOculus Riftに併せて設計してあるものが多く、VIVEの専用コントローラーに対応していないものがあります。

VRゲームとはいえPCゲームなので当然キーボードとマウスでも操作もできますが、VRゴーグルを装着した状態でまともにプレイできるかというと答えは「NO」です。

そこで、快適に操作できるようにXbox 360ワイヤレスコントローラー リキッドブラックを導入してみました。
・Xbox Oneコントローラーは選ばれなかった

元々、Oculus Riftの国内向けパッケージにはコントローラーとしてXbox Oneの有線コントローラーが入っています。

本来はワイヤレス版が付属するはずだったようですが、日本では技適(総務省の無線機器認証制度)の認証を受けていないためUSBケーブルで接続するようになっています。
※Xbox Oneコントローラー自体は有線・無線両対応

また、Xbox OneコントローラーはWindows 10ではBluetoothで接続が可能ですが、Windows 7/8/8.1の場合、無線で接続するためにはXbox Oneのワイヤレスアダプターが必要になります。

このXbox Oneのワイヤレスアダプターですが、国内では正規品は販売されておらず国内で流通しているのは技適の認証を受けていない並行輸入品のみとなっています。

Windows 7を使用している私の環境では、Xbox Oneのワイヤレスアダプターの分だけ高く付いてしまうため(アダプターはコントローラーとほぼ同じ価格)、Windows 7にも対応し、無線接続できるコントローラーを探してみたところ、「Xbox 360ワイヤレスコントローラー リキッドブラック」という、まさに最適ともいえるコントローラーが有ることを発見し、即座に入手することにしてみました。
 
・パッケージから開封まで

パッケージ

パッケージは赤色の目立つブリスターパッケージです。Xbox OneとXbox360コントローラーは似ていますが、XOBX360とパッケージに書いてあるため間違えることはないでしょう。

「ワイヤレス」と表示

Xbox360には有線タイプのコントローラーもありますが、ワイヤレスコントローラーはコントローラーの下にレシーバーがあり、パッケージに「ワイヤレス」と表示されているので、これを確認しておけば間違うことはないでしょう

1、10対応

Microsoftの製品だけにWindows OSに正式対応しており、対応OSもXP SP2、Vista、7、8,8.1、10と対応しているOSが多いのが嬉しいところです。

内容物一覧

内容物一覧
 
Xbox 360ワイヤレスコントローラー本体
USBレシーバー
単3電池2本
マニュアル
サポートソフトディスク

XOB360コントローラー

今回はリキッドブラックモデルを選択したのでコントローラーは黒色ですが、今回あえてリキッドブラックを選んでいます。

というのも、調べてみるとXbox 360コントローラーは十字キーの動きが不評だったため販売途中で改良された経緯があります。

リキッドブラックモデルでは十字キーの改良が行なわれたモデルとの情報があったため、今回は改良版を入手すべくリキッドブラックモデルを選択しています。

十字キー

実際に十字キーを操作してみましたが、少し滑りやすいと感じる程度で、操作について特に不満を感じることはない完成度になっています。

さすが、大手メーカーのハードだけあってしっかりと作り込んであり、長時間の使用にも耐えるフィット感です。大きくて手に馴染まなかった初代Xboxコントローラーの反省もしっかりと活かされているようです。

上部にソケット

なお、Xbox 360ワイヤレスコントローラーには上部にソケットがありますが、ここにケーブルを差し込んでUSB有線接続に切り替えるということはできないようです。

あくまでもオプションのXbox 360 プレイ & チャージ キットを使うための電源供給ソケットとしての設計となっています。

また、PC接続時にはキーボードをコントローラーに追加する「Xbox 360 メッセンジャー キット」が使えない制約があるので要注意です。

電池ボックス

背面には電池ボックスがあり、サイズが大きいためかなり目立ちます。

カバーが外れ

上部のボタンを押すとカバーが外れ・・・

カバーに電池を挿入

このカバーに電池を挿入してコントローラー本体に取付けるようになっています。

実測265g

電池もそれなりの重量があるため、付属電池込みの状態で重量を計測してみたところ、実測265gという結果になりました。

長時間のプレイにも耐える

初めて持ったときは少し重たいかなと感じましたが、両手で保持するため長時間のプレイでも特に不満に感じることはありません。どちらかというと、電池のスタミナの方に少し不満を感じます。

プレイ環境にもよるとは思いますが、付属の電池で約60時間経過した状態で電池残量の警告(コントローラーのLEDがグルグル回るように表示される)が出てきたので、そこで電池を交換しています。

実際は2目盛り分(付属のソフトで表示される残量)電池残量が残っていましたが、VRゲームのプレイ中は電池の残量は確認できないため早めに交換しています。

ゲームをするときはガッツリとプレイするため、私の環境では1週間程度しかスタミナが持たず頻繁に電池交換をしていますが、充電電池を使っているので電池のストックに困ることはありません。

単3電池タイプの充電電池

Xbox 360ワイヤレスコントローラーを使うのであれば、単3電池タイプの充電電池4本と充電器を用意しておくと使い勝手が向上します。

・Windows PCへの接続について

PCへの接続については付属のUSBレシーバーを接続すると、OSが自動的にドライバーをインストールし始めます。
 
マークボタンを長押し

USBレシーバーのドライバーがインストールされたら、Xbox 360ワイヤレスコントローラーのXマークボタンを長押しして電源を入れます。

上部にある小さな丸ボタンを押してペアリングを開始

USBレシーバーのボタンを押してランプを点滅状態にしたら、Xbox 360ワイヤレスコントローラーの上部にある小さな丸ボタンを押してペアリングを開始します。

ペアリングが完了

XマークボタンのLEDが4つの内1つ点灯したらペアリングが完了して仕様準備は完了です(この作業は初回設定時のみ)。

コントローラーのアイコン

ペアリング完了したら、コントロールパネルのデバイスとプリンター内にコントローラーのアイコンが表示されるので、右クリックのメニューからゲームコントローラーの設定を選択をし・・・

プロパティを選択

ゲームコントローラーのウインドに表示されているXbox 360 Wireless Controller for Windowsを選択した状態で「プロパティ」を選択します。

「調整」ボタンを選択

プロパティ画面が出てきたら「設定」タブに切替え、「調整」ボタンを選択します。

デバイス調整ウィザード

デバイス調整ウィザードが始まるので指示に従いコントローラーを操作して初期調整をしておきます。

コントローラー本来の性能が引き出せる

この作業をしておくと、LRの両スティックの最大最小状態、遊び、センターの状態が正確に記録できるのでコントローラー本来の性能が引き出せます。

なお、Xbox 360ワイヤレスコントローラーは最大4台の同時接続が可能で、わざわざ1台ごとにレシーバーを追加で用意する必要はありません。

・XinputとDirectInput

Xbox 360ワイヤレスコントローラーはWindowsで使用する場合、XinputとDirectInputという両規格に対応しているコントローラーとして認識されます。

DirectInputは旧来のPCゲームで使用されている形式ですが、DirectInputのみ対応のゲームで使用する場合、トリガーの同時使用と振動機能は対応していないため、操作について問題になるタイトルもあります。

これについては非正規ドライバー(Xinput非対応になる)にて対応させることができるようです。

Xinputは対応したマルチプラットホーム用のゲームでは自動的にキーを割り振ってくれる機能やコントローラーの振動機能にも対応しています。

最近のゲームではXinput対応のものが多く、古いタイトルをプレイすることが無いのであれば困ることはないかと思います。

今のところElite:DangerousとMocuMocuDance(作者さんの都合で公開終了)で使っていますが、Elite:DangerousはHTC VIVEとOculus Rift両対応のタイトルだけあって、オプション設定を替えるだけでXbox 360ワイヤレスコントローラーのキー設定が完了します。

Xinput対応のため、両トリガー同時引きも認識するので操作に支障はなく、「フライトコントローラーまでは必要ないけど、VRでプレイするにはキーボード・マウス操作は無理なので良いコントローラーが欲しい」という人にはまさに最適なコントローラーになっています。

また、VIVEではルームスケールのためVRゴーグルを被ったまま部屋の中を移動することもありますが、ワイヤレスなので移動しながらでも使えるというメリットもあります。まさにVIVEのお供として存在しているかのような使い勝手です。

付属のサポートソフト

なお、付属のサポートソフトについてはインストールの必要はありませんが、Xマークボタンで電池の残量を表示してくれる機能が追加されるので、電池残量を小まめに確認したい場合は入れて置いて損はないと思います。

まとめ

PCの周辺機器メーカーが出しているコントローラーとは違い、大手メーカーがゲーム専用機のために開発しただけあって使い勝手は良いものに仕上がっています。

DirectInputのみの使用ではトリガーの同時使用ができない問題があるほか、電池の持ちも今ひとつですが、全体的な完成度は一度使ったら他のPC向け汎用コントローラーはいらないと思うほどです。

特に、ワイヤレス機能は移動できる範囲がケーブル長に制限されないためVIVEのルームスケールと非常に相性が良くなっています。