HA-33MK2
ジメジメとまとわりつくような空気が漂う梅雨時期は、カメラやレンズにカビが生えやすくなるため、1年の中でも特に撮影機材の保管を慎重にしておかないといけない時期です。

今までは密閉ボックスと除湿剤を使ってカビの発生を防いでいましたが、最近、撮影機材が増えてきたこともあり、機材をまとめて保管し、放置しておいても最適な湿度に自動的に調整してくれる防湿庫を導入してみました。
コンパクト

今回購入したのはHAKUBAの防湿庫 E-ドライ ボックス HA-33MK2になります。防湿庫の中でも小型の33Lモデルのため、容量は小さい目ですが、机の上に置いておけるほどコンパクトなサイズになっています。

湿度・温度計

HA-33MK2は国内メーカーが販売する防湿庫の中では低価格モデルになりますが、防湿庫に必要な基本はしっかりと抑えてあります。

ドアにはアナログ式の温度・湿度計が用意されており、カメラやレンズの保管に最適な湿度帯がブルーのエリアで表示してあるので、一目で安全な湿度帯か分ります。

鍵

また、ドアにはロックがかけられるようになっており。小さな子どものいる家庭では、不用意にカメラやレンズを持ち出されないように対策をすることができます。

中を開けた状態

ドアを開けると除湿ユニットが見えます。

除湿ユニット

この除湿ユニットが庫内の湿度を吸湿し・・・・

背面

背面から湿気を排出することで庫内の湿度を調整するようになっています。

湿度コントローラー

コンセントから給電して動作するため、最初に湿度コントローラーで好みの湿度帯になるように調整すれば、後は放置しても勝手に湿度を指定した状態に保ち続けます。

ドライボックスの場合は除湿剤が機能しているか適時確認し、必要に応じて除湿剤を交換しないといけませんが、防湿庫であれば面倒な除湿剤の管理から解放されます。

棚

付属品には棚も含まれており、好きな高さで棚を固定することができます。この棚は機材に傷が入らないように柔らかな生地が貼り付けられています。
※この棚は単体でも販売されています。
レンズマット

さらに、レンズマットもついており、望遠レンズ等の長めのレンズも安定して保管しておくことができます。

開始時

機材をあれこれ入れる前に、防湿庫の能力をテストしてみました。中に温度・湿度計を入れて2時間ばかり放置してみました。

なお、湿度コントローラーは出荷状態の標準にセットして実施しています。

2時間後

2時間後の結果は約38%という結果になりました。

実際に機材を入れて乾燥させる場合はある程度時間がかかりますが、しっかりと除湿してくれますし、カビが生えず、また、乾燥して機材を傷めることがない湿度帯をキープし続けてくれます。

17W

防湿庫は常にコンセントに繋いでおくため消費電力が気になるところですが、実際に計測した結果は稼働初期で25W、十数分後には17Wまで低下したのを確認しています。

停止時

最終的には庫内の湿度が最適になると除湿ユニットが停止するため、消費電力は0Wとなります。防湿庫は常に電気を消費しているわけではありません。

また、防湿庫は気密も高いため、ドアを閉めておけば湿った空気が庫外から入ることも無く、頻繁に開け閉めしなければ、殆ど電気を消費しません。

機材を詰め込んでみる

テストも終わり、実際に撮影機材をあれこれと詰め込んでみました。一番大きなEOS Kiss x7iは撮影に使っているので入っていませんが(その分のスペースは空けています)、手持ちの撮影機材とバッテリー・充電器、SDカード類を入れても、まだ余裕があります。

カビが生えると困るレンズとカメラだけにしても、デジタル一眼レフに標準ズームレンズを付けた状態で2台に、25cm程度の長さのレンズ3本は十分に収納できるほどはあろうかという収納スペースです。

この状態で一晩置いてみましたが、翌朝湿度は40%程度まで下がっており、機材をしっかりとカビからガードしています。

防カビ剤

防湿庫によりカビの心配は去ったといえますが、一度カビが生えると除去は困難なので念には念を入れ、ドライボックス・防湿庫向けの防カビ剤「フレンズ」を合わせて購入しておきました。

このフレンズは防カビ剤であって乾燥剤ではありません。あくまでも、乾燥剤を入れたドライボックスや防湿庫と併用して使う防カビ剤になります。

乾燥剤ではない

このケース内部に入っている薬剤がゆっくりと気化し、庫内でカビの繁殖を防いでくれます。

効果は約1年

効果は約1年なので適時交換する必要がありますが、カビが生えないお守りのようなものだと思って使っています。 

これで梅雨も安心

今回、防湿庫の導入で機材の管理が随分と楽になりました。二重のカビ対策もしたので、梅雨も安心して乗り越えられそうです。