今まで使用していたモニターはゲーマー向けの倍速液晶でしたが、最近では動画や写真の編集作業が増えてきたため、編集作業に向いていそうなウルトラワイドモニター ASUS PB298を導入してみました。
一般的な16:9のアスペクト比のモニターよりも3割横に長くなるウルトラワイドモニターですが、慣れが必要かと思いきや違和感なく使える編集作業向けモニターでした。
ASUS PB298の内容物は以下のようになっています。
ASUS PB298本体
HDMIケーブル
デュアルリンクDVIケーブル
DisplayPortケーブル
オーディオケーブル
電源ケーブル
マニュアル類
モニター本体はシンプルなデザインで、映像への没入感を損なわないように黒を基調としたカラーリングです。
フレーム部分はベゼルレスのように見えますが、実際には1cm程度のフレームが内部にあります。デザイン性を考えてのことでしょうが、この部分は黒の沈み具合がフレームよりも良く、没入感を増す効果もあります。
背面には各種I/Fとスピーカー、VESAマウントが用意されています。
スピーカーについてはおまけ程度の音質で、背面から音が出ていることもあり、壁が近いと反響して余計にひどく感じます。
1000円程度で買えるスピーカーで満足するのであれば不満は出ないでしょうが、それ以上の質を求めるのであれば、スピーカーは別に用意するべきです。
モニターアームに取付けるための100mmVESAマウントも用意されています。
I/Fは左からDisplayPort、デュアルリンクDVI、HDMI、オーディオイン、オーディオアウトとなっています。
高価な多機能モデルのウルトラワイドモニターと比べるとI/Fは少なめですが、スタンダードモデルに位置するASUS PB298はその分安価となっています。
操作用ボタンはビジネス用モニターのようなシンプルさです。デザインは今ひとつですが、ここは価格からすれば仕方ないと思わないといけないところでしょう。
付属のDVIケーブルはデュアルリンクDVIケーブルです。これは2560×1080という大きな解像度のため、映像のデータが多くなり、シングルリンクのDVIケーブルでは対応できないためです。
買い換えの際にはシングルリンクDVIケーブルを流用しないように要注意です。
ASUS PB298のモニターサイズは29インチですが、アスペクト比が21:9と横に長いため、23・24インチのワイドモニターがそのまま横に伸びたようになります。
逆に縦のサイズは殆ど変わりがないにもかかわらず、錯覚なのか実際以上に小さく感じます。
今までメインで使用していたゲーマー向け24インチワイドモニター(BenQ XL2420T)と比べても、明らかに横に長いのが分ります。
実際には約3割程度横に長くなっています。
スタンダートモデルでもモニタースタンドは多機能です。高さ、スイベル、チルト、ピボットとモニターアーム並の機能が揃っています。
少し残念だと感じたのが、スイベル機能については台座ごと動くタイプになっている点です。
私の勘違いもあるのですが、ここまでスタンドの機能を付けているのだから、折角なので台座が動かないタイプにしてもらいたいところでした。
ASUS PB298はAH-IPSパネルを採用しており、水平178°、垂直178°と視野角が広いのも特徴です。
少なくともモニタースタンドの機能で稼動できる範囲では、画面が見えにくくなるということはありません。
編集作業中に作業者の横から確認する程度は余裕です。個人的には願い下げな環境ですが、5人が横に一列になって、同時に画面を確認する程度なら耐えられるでしょう。
さて、ここからはウルトラワイドモニターとフルHDワイドモニターの解像度比較になります。横に長いウルトラワイドモニターのメリットを比較しながら説明していきたいと思います。
まずはエクセルで比較してみます。
列の幅を変更することなく数字を入力していますが、フルHDワイドモニターが26列までしか表示できないのに対して、ASUS PB298では35列まで表示することができます。
横に長いシートを多用するのであれば、表示できる情報量が増えるため、作業効率の向上が望めます。
ブログを表示してみると、ASUS PB298は横幅が広すぎて余白が大きくなってしまいます。
モニターの解像度に合わせて最適化して表示してくれるサイトもありますが、マイナーな解像度のため、全画面よりは小さいサイズで表示したほうが見やすいと感じます。
YouTubeの動画をフルスクリーン表示にしてみましたが、16:9のアスペクト比の動画だと左右に黒帯が発生します。これは、少しばかりスッキリしない感じがします。
代わりといってはなんですが、シネスコープサイズの映像であれば、黒帯無しで映すことができるようです。
ASUS PB298に変えて一番期待したのは、クリエイター向けのツールが使いやすくなることです。
フォトショップやイラストレーターでは、横に長くなった分、多くのツールウィンドウを同時表示させることができるようになり、作業の効率化が期待できます。
プレミアプロではシーケンスの表示が長くなり、スクロールの回数が減ったり、ファイルを探す際にファイル名が見えずに手間取ることが少なくなります。
横に長いことを活用し、ウインドを左右に並べるといった擬似マルチモニターとして使うのもお勧めです。
動画をみながらブログを見たりといったながら作業や、文章を書きながらWebで情報を調べたりと1台でマルチモニターのような作業ができます。
なお、ASUSではこのような使い方を想定してASUS MultiFrameというアプリを無償で提供しています。
※ASUS MultiFrameはこちらよりDL可
ASUS MultiFrameを使えば、簡単に左右均等にウインドウを揃えたりできるので、上記のような使用方法を多用するのであればインストールしておいて損はないでしょう。
最後にPCゲームに使ってみました。ASUS PB298は応答速度やフレッシュレートの関係でガチゲーマー向けとはいきませんが、ゲームでも大きな変化をもたらしてくれます。
2560×1080という解像度に対応していれば、このように左右の映像が追加で表示されるため、ゲームを有利にしたり、没入感が向上します。
ただし、目の前いっぱいに広がった映像がグリグリと動くため、目が疲れやすいのと、3D酔いしたことがないので私は分りませんが、人によっては3D酔いしやすくなるとの話もあるようです。
ブラー効果を抑えると疲れは和らぎますが、それでも眼前に広がる映像がグリグリと動くのは目に来ます。
しかし、ゲームへの没入感は素晴らしく、左右の視野いっぱいに広がった画面がゲームの世界へと引き込んでくれるのは間違いありません。
今回のモニター更新に伴い、メインをASUS PB298にして、今までメインだったBenQ XL2420Tをサブにしてみました。
BenQ XL2420Tのフレームが分厚く見た目は不釣り合いに映りますが、期待していたクリエイター向けのアプリを使うには快適な環境となり、今後の動画編集がはかどりそうです。
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