USB電圧・電流チェッカー

通信だけでなく充電等の電源供給用途としても使われるようになったUSB端子ですが、100Vのコンセントに差込み計測するワットチェッカーのような計測ツールが前から気になっていたので購入してみました。

Route RのUSB簡易電圧・電流チェッカー


今回購入したのはRoute RのUSB簡易電圧・電流チェッカーです。

これはUSBコネクタに差込んでおけば、電圧と電流を切り替わり表示してくれるタイプで、3.5V~8Vの電圧、0~3Aまでの電流に対応しています。

USB電圧・電流チェッカーの中には2Aまでしか計測できない物もありますが、タブレットPCの中には2Aを超える電流を必要とするものもあるので能力不足に要注意です。

3Aまでの電流に対応

Route RのUSB簡易電圧・電流チェッカーは3Aまで対応しているので、ほとんどのスマホやタブレットPCの電源供給時の電圧と電流を計測できます。

非常にシンプル

作り自体は非常にシンプルで、USBフラッシュメモリサイズの大きさの筐体に電圧と電流を表示するLED基盤が見えます。

よく見ると手で組んでいるのか、指紋の跡が残っているのが見えたりしますが、手作り感というか電子工作といったレベルの製品なのでしょう。

早速使ってみたいところですが、その前にもう1つ組み合わせて使用する物を購入してきました。

オウルテックの急速充電ケーブル


USBについては前から2点ほど不思議に思っていたことがあり、その謎に終止符を打つために急速充電ケーブルを購入してきました。

USBの不思議に迫る

今回この2つを使って調べるのは、USB電源アダプタの電流と電圧は本当に仕様どおりなのか。そして、USBケーブルを変えただけで電流や電圧が変化し、充電時間が短縮される効果が見込めるのか、この2点を調べてみました。

今回の計測にはWindows8タブレットPC ASUS VivoTab Smart ME400C ME400を使い、これを充電する際の電圧と電流を調べてみます。

ASUS VivoTab Smart ME400C ME400の純正USB電源アダプタ

まずはASUS VivoTab Smart ME400C ME400の純正USB電源アダプタです。出力は5V 2Aとなっています。

ME400V
ME400A

充電時の結果は5.13V 1.38Aとなりました。

ASUS VivoTab Smart ME400C ME400は充電時にアダプタがかなり熱くなるので、もっと電流が流れいるものと思っていたのですが、そうでもないようです。

また、電圧の仕様表示もいい加減だということも合わせて確認できました。
 
ASUSのケーブルV
ASUSのケーブルA

続いてケーブルをASUSのUSBケーブルに切り替えてみました。

結果は5.15V 1.12Aとなり、USBケーブルによる電流と電圧の変化があることが分かりました。

まさかケーブルで充電時間が変わるなんて・・・と思っていましたが、どうやらUSBケーブルにより充電時間が変化するというのは間違いないようです。

上記の例だと高速充電ケーブルが5.13V×1.38Aで7.08W、ASUSのケーブルが5.15V×1.12Aで5.78Wの計算となり、1.3Wの差が出ている計算になります。

MeMO Pad 7 (ME176)のUSB電源アダプタ

次はASUSのMeMO Pad 7 (ME176)のUSB電源アダプタです。出力は5.2V 1.35Aとなっています。
 
ME176V
ME176A

結果は5.23V 1.1Aとなりました。先ほどは高速充電ケーブルを使用して1.38Aを出していたのに、今回は定格出力の1.35Aまでは出ていません。
 
PROTEKのUSB ACアダプターAC2001

次はかなり古いUSB電源アダプタ PROTEKのUSB ACアダプターAC2001です。

仕様は5.5V 0.55Aと、今となっては出力が貧弱気味ですが、当時としてはかなり重宝する製品でした。

PROTEK V
PROTEK A

結果は5.23V 0.23Aと出ました。

調べる前は2Aの表示があるUSB電源アダプタなら、2Aぐらい流れているのではと思ったのですが、どうやらUSB電源アダプタは仕様ほどの出力ほど電流を供給しないことが分かりました。

が・・・

iPad V
iPad A

充電するタブレットPCをiPad Retinaディスプレイモデルに変え、純正の充電器とケーブルで充電してみたところ、5.07V 2.24Aという表示が出ました。

iPadの充電は純正品で十分に高速充電の能力を発揮しきっています。これだと、高速充電のために社外品を買う必要は全くないといえます。 

しかし、ここまで徹底しているとは思いもしませんでした。何だか、ここでもAppleのこだわりというものを見せられたように思います。

AnkerのAstro E3 第2世代 10000mAh 大容量モバイルバッテリー

番外としてモバイルバッテリーも計測してみました。対象はAnkerのAstro E3 第2世代 10000mAh 大容量モバイルバッテリーで、仕様は5V 3Aです。

Astro E3 AV
Astro E3 AA

電圧については昇圧回路の性能が良くないのか4.94Aと5Vを割り込む結果が出てきました。

充電対象はASUS VivoTab Smart ME400C ME400を使いましたが、これまでの結果からみて1.11Aしか出ていないというのは仕方がないかという感じです。

Astro E3 AnV
Astro E3 AnA

コネクタによって変化があるかもしれないと思い、もう1つのコネクタに差し替えてみましたが、結果は電圧が4.97Vと僅かに上がった以外は変わりませんでした。

電源が無い場所で充電したいのであればモバイルバッテリーは便利ですが、電源のある場所で急速充電が必要ならば大容量のUSB電源アダプタを使う方が正解です。
 
ということでUSBの謎に迫ってみましたが、結果は

「USB電源アダプタは、必ずしも表記している性能を発揮するわけではない」
「USBケーブルによって電流と電圧は変化する」

ということが分かりました。

以上から、スマートフォンやタブレットPCを急速充電をしたいのであれば、実際の出力が大きなUSB電源アダプタと、高速充電に対応したUSBケーブルを組み合わせるのがベストだと分りました。