iPhone5s

エアガン・ドール関連を扱っている別館のブログGUN DOLLにてiPhone5sのスローモーション機能を使った作品を公開してみました。

内容については別館のGUN DOLLにて書いていますが、こちらのブログでは少し技術的な面について少し紹介したいと思います。
iPhone5sで撮影をするにあたり、まず必要なのは三脚などに固定するスマートフォンマウントです。

この手の動画は手で撮影するのはお勧めできません。重量が軽いため、画面のぶれが激しく見ている人が酔ったり、見にくい動画になってしまうので固定することは必須条件だと思っています。

裏から見た

今回は撮影用にClasp for smartphoneを使い、一眼レフ用の三脚Velbon Carmagne E5400を使い撮影しています。

実際の撮影風景

また、撮影時に問題となるのがレンズが広角で光学ズームが無いという点です。これにより三脚に固定し た際に、三脚のパーツが入り込むことがあります。

デジタルズームや、編集時に拡大してフレームから出したり、スマートフォンを表裏反対側に取り付けることで対策が可能です。

今回は表裏反対に取り付けることでフレーム内に余計なものが入り込まないようにしました。この場合、デメリットとして画面の操作が難しくなります。

再生して確認する際はにはマウントから取り外せばいいものの、撮影中は全く状態が確認できないのも困りものです。

システム完成


私は撮影にはフィールドモニターを使い、リアルタイムで撮影状態を把握して撮影の効率をあげていますが、これがないと撮り直しが何度も発生することになります。



解決策としてはHDMI出力のできるコネクタを使い、フィールドモニターへ映像を流せばいつもの撮影と同じことができるのですが、頻繁に使うものでないものに費用をかけたくないと思い、あり合わせのものでモニターを確認する方法を考えてみました。

iPhone5sのモニターを反対側から見る方法

手鏡と重りを結束バンドで三脚に固定してできたのがこれです。これで幾分かはスマートフォン越しにモニターが確認できるようになりました。

iPhone5sのモニターを反対側から見る方法・裏側

この後、鏡と三脚の干渉箇所には養生テープを貼り傷が入るのを保護するようにしました。 超アナログですが、あると無いとでは雲泥の差です。

フロントカメラを使って撮影すればいいのではと思うかもしれませんが、多くのスマートフォンはリアカメラの方がフロントカメラよりも高性能なものを搭載しているため、リアカメラを使用して撮影する方が良い画質で録画ができます。

iPhone5sにおいてはリアカメラのみスローモーション撮影が可能でなこともあり、このような対策になっています。

レンズが広角故の問題はもう1つあります。

近すぎて音が割れ気味

今回の撮影では被写体であるエアガンにかなり近寄って撮影する場面が幾度とありましたが、その際にマイクに被写体が近すぎて音が割れかけている場面が出てきました。車のエギゾーストノイズなど、大きな音が出る被写体だとこの問題が出てくることになります。

iPhone5sは編集時に音声を調整すれば何とか聴けるレベルになりましたが、あまりいい音ではないのとスマートフォンの機種によっては完全に音が割れる可能性があります。

対策としては外部マイクが使えるのであれば、外部マイクを使い被写体から離して撮影する。録音時のボリュ ームが調整できる機種であればボリュームを絞るといったところでしょうか。


他にも後付けレンズなどで被写体から距離を置いて撮影するのも解決方法になると思います。ただ、レンズの質には注意しないと画質が落ちるかもしれません。

iPhoneシリーズのカメラはスマートフォンの中でもかない良い画質なので、その画質をできるだけ活かしたいところです。

そして、マイクについては風切り音も話しておかなければいけません。

ウインドマフ

撮影した動画には盛大に風切り音が入っています。これを防ぐにはファーのようなウインドジャマーを使うことで解決できます。

費用がかからない方法としては、使わないフェイクファー付の服からフェイクファー部分をカットし、スマートフォンのマイク部分に貼り付けるといったことが考えられますが、確実で手っ取り早い方法は、やはりウインドジャマーが取り付け可能な外部マイクだといえます。

過去にデジタル一眼レフ用に動画撮影向けの外部マイクを購入したのですが、ウインドジャマーによる効果を検証してみたところ、これが抜群の効果を発揮しました。

最後の問題は逆光に弱いという問題です。

逆光に弱い

レンズフードもなく広角レンズのため、太陽がフレーム内に入っていなくとも逆光による影響を強く受けます。特にフレア現象が多発するので、レンズフード代わりになるものを探さないといけません。



三脚にフレキシブルクリップを取り付け、iPhone5sの上に厚紙をかざすだけでもかなり変わると思います。これは、手で同じようなことをするだけでフレアが何もなかったかのように収まるからです。

また、後付けレンズもフードと同じ機能を持っているものもあり、逆光撮影時に頼りになると思います。


まとめ

元々撮影専用ではないものを撮影に使うため色々と不満が出てくるのは仕方がないところですが、撮影専用の機材を追加で買うよりは、iPhone5sに色々と追加して撮影した方がコスト的にはメリットがあるといえます。

また、iPhone5sに搭載されている、HD 720p対応のスローモーション撮影機能は民生品の撮影機材でも珍しい機能なので、使い方や演出次第ですが、今なら色々と注目を集めることもできるメリットがあるのはと感じます。