電熱線上の亜細亜 採掘リグ

この頃メディアに取り上げられているBitcoinを初めとする仮想コインですが、これら仮想コインはPCによる採掘によりブロックを発見することでコインを手に入れることができます。

前回、主力のマシンで試しに採掘してみたのですが、scrypt系のコインならGPUを使い採掘してもまだ採算が合うことが分かったので、今回は採掘専用のPCと採掘リグを組んでみました。

Litecoin

採算性はあるのか?


まず採掘の前に採算性についてあらかじめ話をしておきたいと思います。

結論から言うと、今回導入したパーツ諸々の費用は回収できない可能性が50%、回収できる可能性が30%、回収したうえ利益が出る可能性が20%程度と運任せ的なところがあります。

仮想コインは採掘によりブロック(コイン)が発掘されると、採掘難易度が上がるシステムのため、同じ処理能力を持っていても、日時の経過により手に入るコインの量が減るからです。

また、上昇率は採掘者が増えれば増えるほど上がりやすいため、コインの価値が大きくなるほど採掘者が増えて難易度が比例して上がります。

特に、現在採掘しているLitecoinは価値が高騰したため、過去4%程度の伸び率だった採掘難易度がいきなり14%近くになり、今も3日ごとに難易度が約14%上昇し続けています。
https://www.litecoinpool.org/chartsより

試しにこの上昇率で採掘難易度の予測をしたところ、60日程度で採掘PCの価値は失われるほどの動きで、導入にかなり迷っていましたが、Litecoinとはライバル関係に位置するFeathercoinにシフトすることで、リスクは分散できると考え導入することにしました。

それでも冒頭で説明したとおり、回収できない可能性が50%、回収できる可能性が30%、回収した上利益が出る可能性が20%程度です。

他にも仮想コインのバブルがはじけたりと採算性低下の要因は多く、最悪、最後は採掘PCを売り払ってトントンであれば御の字かなと思っています。


採掘に重要なのはGPUと電源

採掘に関して重要なのはGPUと電源です。Bitcoinのような非scrypt系のコインはすでに専用機を用意しないと採算が合わないほど難易度が上がっていますが、scrypt系のコインなら専用機がまだ登場していないため、GPUで採掘しても採算が合う難易度となっています。

玄人志向 RH7850-E1GHD

GPUはAMD製のGPUを採用したものが効率が良く、nVidia製のGPUは採掘に適しません。今回は採掘PCを組むに当たり、HD7850を搭載した割安な玄人志向 RH7850-E1GHDを2つ用意しました。

PCI-E x16スロットが2つ

マザーボードはPCI-E x16のスロットが2つあるASRock B75M R2Jです。採掘はCPUやメモリはほとんど使わないため、複数枚ビデオカードが挿せるマザーボードほど消費電力対効率が良くなります。

次に電源ですが、GPUは常にフルパワーで稼働させるため、GPUに安定した電力を供給できる電源はとても重要になってきます。

KRPW-SS600W/85+

特にオーバークロックして採掘する場合は12Vが太くないと動作が不安定になります。ちょうど街に仕入れに行った際に、玄人志向のKRPW-SS600W/85+があったのでこれを使います。電源変換効率も良く、いくぶんか消費電力対効率は上がるはずです。

Intel Celeron G1610T

 逆に、CPU、メモリ、ストレージについてはほぼ処理を必要としないので、ここで無駄に消費電力を使わないようにCPUはTDP35Wの省電力CPU Intel Celeron G1610Tを使います。

5

ストレージは夏に壊れて稼働していない車載PCから取り出したIntelのSSDSA2M080G2GC 2.5を使います。消費電力的にSSDや2.5インチHDDは有利になります。

余っているからといって3.5インチのHDDは使わないほうがいいです。これだけで20Wの差が出てます。

NBのバルクメモリ

メモリはNBのバルクものを購入してきました。ともかく初期コストをいかに落とすかが肝ですので、見た目やブランドにはこだわってはいけません。

Windows7 HomePremium 64bit

OSについては採掘ソフトCgminerがWindowsVistaから対応となっているため、Windows 7 Home Premium 64bit DSPをメモリと同時に購入しておきました。

ここまでで6万5千円近くの費用がかかっています。

なお、PCケースについてはGPUの廃熱を妨げる要因となるので、このままケースレスで稼働させます。


組んだぜ!採掘リグ

ガン堀魂

組み上げた状態がこれです。scrypt系コイン採掘マシン1号、名付けて!「ガン堀魂 - Gunboricon -」

20%オーバークロックしたHD7850が、1枚300~320kH/sのハッシュレートを叩き出します。

流れ者 堀田天次郎

そして、部屋にあった中古パーツと中古で売っていたビデオカードをかき集めて組み上げたscrypt系コイン採掘マシン2号!その名も「流れ者 堀田天次郎」

中古で組み上げた格安採掘PC

電源、マザーボードは私で3人目、CPU、ビデオカードは中古品、メモリは2世代目サブPCのお古、流れものの部品を最大限に活用した採掘PCです。

OSはCgminerがWindows XPで動かないことが最後の最後で発覚したため、急遽、採掘専用にカスタムされたLinuxOS BAMTをUSBメモリから起動して採掘できるように仕上げています。

ライザーカードでL字付け

そして一番気になるであろうこの部分は、元々PCI-E x4のスロットに無理矢理ビデオカードを取り付けているためです。

PCI-E x4のスロットにPCI-E x1をPCI-E x16に変換するライザーカード(DIR-U19X1-EX16)を取り付けているため、このようにL字にビデオカードがついています。これでも正常に動くので驚きです。

採掘にはPCI-Eのバス帯域もバージョンも問題とはならず、実際に採掘してもPCI-E x4に差込んだビデオカードがPCI-E x16に挿したビデオカードと同じハッシュレートを出しています。

流れ者 堀田天次郎


流れ者 堀田天次郎は中古のSAPPHIRE HD 5750 1GB GDDR5 PCIE HDMI/DPが1枚150kH/sを処理し、PC合計で300kH/sのハッシュレートを持っています。

BAMT


そして一番苦労したのが、採掘専用にカスタムされたLinuxOS BAMTの導入でした。

元々Bitcoinの採掘用だったBAMTをさらにカスタムし、scrypt系のコイン向けの採掘に使えるように仕上げてあるLitecoin BAMTを今回は使用しています。
Litecoin BAMT https://litecointalk.org/index.php?topic=2924.0


まともに動くまでネットで調べながらコンフィグファイルを何度も繰り返し書き換え、ようやく使えるように仕上げました。

cgminerのようにメジャーなアプリなら、日本語で説明しているサイトが僅かにあるわけですが、BAMTは日本語の情報は無いに等しいので、英語のページを眺めながら奮闘し、まともに動いたときはかなり感動しました。
※実際の所BAMTの採掘ソフトはcgminerのLinux版でconfigファイルで設定する
参考にしたconfig(Quoteの部分)https://litecointalk.org/index.php?topic=1748.0


オーバークロックが使えるLinux版のCatalystはプリインストールしてあるものの、0番ポートのGPUしかクロックが変更できないため、定格のまま採掘に使っています。

400Wでも行くしかない


電源は400Wで、ビデオカードを同時に2枚、しかもフルロードさせるには12Vの容量が心許ないのですが、ドライブ類を取っ払っているおかげか、何とか動いています。

電源だけではないですが、高負荷を掛けると寿命が身近くなるので、どこまで耐えられるか心配なところです。


そして裸ん坊の採掘PC2台をそのまま設置する採掘リグも作りました。


電熱線上の亜細亜 採掘リグ


名付けて「電熱線上の亜細亜」採掘リグです!

採掘PCは24時間常に全力で稼働するので、電源から出火しても延焼して被害を増やさないため、防火壁を取り付けています。

防火壁といっても、コンロ周りを汚れから保護するアルミのパネルを貼り付けただけの代物だったりしますが、これで全面を囲い、いざという時に被害拡大を食い止めます。


エアフローは中古で適当に選んできた12cmケースファンを2個搭載し、背面側に余っていたアルミメッシュを取り付けることでGPUの廃熱を処理して熱暴走を防いでいます。


採掘リグ

「電熱線上の亜細亜」採掘リグでは合計で920kH/sのハッシュレートを持っており、メインのPCとあわせると合計で1320kH/s 1050W、現在の採掘難易度は2218.89256388なので、1日約0.58LTCの採掘量です。

GLOCKのイヤーマフ

ちなみに、耐久テスト時に採掘リグとメインPCを同じ部屋でフル稼働させていましたが、あまりの爆音で眠られず、やむを得ずサウンドマフを使用して寝ていました。

これが嘘のように無音になるのですが、目覚ましが聞こえず、朝あわてて飛び起きたりと慌ただしい数日間を送ったのは今ではいい思い出です。

テスト終了後の今、他の部屋で冷気に晒されクラッシュすることなく、安定して稼動しています。室内で稼動させると暖房を入れずとも室温が22度になるほどの排熱で、流れ者 堀田天次郎が固まることがありましたが、寒いところに置いておけば安定するので冬で本当に良かったです。

さて、今後採掘したLTCをBTCに替えていく予定ですが、相場の動きが売り要素で急降下していたり、採掘難易度が予想していた最悪のペースで上がっているなど、ドキドキしながら様子を見ているのですが、果たしてどうなることか?次回をお楽しみに。

もし、仮想コインを掘ってみたいという人は前回の記事を参考にどうぞ!


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