フィールドモニター


この頃屋外での撮影が増えてきたのですが、屋外撮影は太陽光でモニターが見えくかったり、モニターが小さく撮影状態の確認がしにくいなど屋内での撮影と比べると制限が多い環境です。

そんな屋外でも大きな画面でピントを確認したり、モニターを自由な場所に設置して撮影しながら状態を確認できる7インチのフィールドモニター FEELWORLD FW689-HDを導入してみました。
●フィールドモニターとは

フィールドモニターとはバッテリーで稼働する小型のモニターで、三脚のネジや専用のアタッチメントに取付けることで、三脚やカメラのアクセサリーシューに取り付けることができるモニターです。

デジタルカメラと連携すれば大きな画面でピントの確認や、撮影した画像を確認することができますし、デジタルビデオカメラと連携すれば、撮影時の状態をカメラのモニターを見なくとも確認することができます。

ビデオカメラの場合、1人で撮影する際に後ろから自身にカメラを向けていたとしても、モニターを自身の前に置いておけばどのように撮影されているのか後ろを振り返ることなく確認できます。

ようするに、デジタルカメラやデジタルビデオカメラのモニターが大きくなって、本体とは別に持ち運びができる装置とでも思ってもらえれば問題無いと思います。

●FW689-HDレビュー

内容一式

・FW689-HD本体
・ACアダプター
・HDMIケーブル(HDMI-ミニHDMI)
・AVケーブル(映像2系統、音声1系統)
・アクセサリシュー取付けアタッチメント
・サンシェード
・両面テープ
・説明書(英文)

モニターサイズは7インチ


モニターはアスペクト比16:9の7インチモニターのノングレア液晶となっています。

ノングレア液晶ですから光源が入り込んでも彩度が落ちるだけで、光沢液晶のように反射した光源が目立って見えない現象が起きません。

左右視野角140度

視野角は左右が各70度で140度。

上視野角50度下は70度

上下は上が50度で下が70度となっています。

すでに屋外で使用していますが、視野角について特に問題に感じるようなシーンはありませんでした。

操作ボタン

操作ボタンは指先で押すには十分な大きさで、操作に関しては問題となることはありません。

メニューボタンではOSDメニューを呼び出し以下の各種設定が可能になっています。

輝度、コントラスト、色相、彩度、Check Field(用途不明)、色温度、言語、縦軸、横軸、OSDタイムアウト、Camera(用途不明)、透明度(OSDの)、リセット、アスペクト比、Screen Markers、Centre Markers、LR、UD、音量、フォーカス、バージョン

怪しい日本語

日本語にすると中華ものには良くある機械翻訳したと思われる怪しい日本語表示に切り替ります。

モニター背面

モニター背面にはバッテリープレート、スピーカーが見えます。

バッテリプレートから伸びているコードは電源アダプタ用のソケットに差込むようになっています。

三脚用のネジ穴

下部には三脚用のネジ穴が用意されています。

付属のアタッチメントを取付けアクセサリシューに取付けたり、三脚に取付けスタンドの代わりにすることができます。

左サイド

左サイドには電源ソケット、HDMI端子、D-sub15ピン、AVケーブル用ソケットが用意されています。

アダプター

アダプターはバッテリープレートから伸びているものを差込んでいますが、ACアダプターを使う際は取り外してACアダプターのコネクタを差込みます。

アクセサリシュー用アタッチメント

付属品にはアクセサリシュー用アタッチメントが付いています。

アクセサリシュー用アタッチメントの使い方

このようにアクセサリシュー用アタッチメントをモニターしたのねじ穴に差込んで固定します。

アクセサリシュー用アタッチメントの使い方1

後はアクセサリシュー用アタッチメントをアクセサリシューに取付けてネジを回して固定すれば取付け完了です。

中途半端に固定すると使っている途中で画面が動くので、しっかりと固定しないと危ないです。それでもグラつきに不安を感じたら、DSLRリグのように専用の機材を導入することをおすすめします。

AVケーブル

付属のAVケーブルは専用のケーブルで、映像2系統と音声1系統となっています。

AVケーブル取付け

取付けはAVケーブル用のソケットに差込むだけです。

アナログ出力の入力がこれで可能になるので、古い映像機器でも使うことができます。

HDMI-ミニHDMIケーブル

HDMIコネクタが付いた現行機のビデオカメラやデジタルカメラに使う場合は、付属のHDMI-ミニHDMIケーブルで接続します。

長さやコネクタ形状が合わない場合は別途ケーブルや変換コネクタを用意すれば大丈夫です。

ACアダプター

ACアダプターは12V 1.5A出力となっています。

マジックテープ

マジックテープはサンシェードの取付けに使用します。

サンシェード

これがサンシェードです。長めのシェードなので屋外でかなりの力を発揮します。

サンシェード展開

フチにはマジックテープが付いており、先ほどのマジックテープをモニターに貼り付けて取付けます。

サンシェード取付け時

サンシェードを取付けた状態です。

これで屋外でも太陽光や光源によりモニターが見えにくくなるのを防いでくれます。

互換バッテリーと充電器

FW689-HDにはバッテリーが付いていません。そこで中華製の互換バッテリーと充電器をAmazonで買ってきました。

ものはSONYソニー NP-F970/F960/F950/F930互換バッテリーSONYソニー NP-F550/F750/F960対応互換充電器です。

充電器

充電器にはシガーソケットから充電ができるアダプターが付いていますので、車でも充電が可能となっています。

充電器背面

もちろん家庭用のコンセントに繋いで充電もできます。

この充電器は出力が800mA+-50mAなので、今回購入した7200mAhの互換バッテリーの充電には9時間以上必要な計算になります。

SONY F970互換バッテリー

SONY NP-F970互換バッテリーは商品紹介に6600mAhと表記されていたものの、中身を開けてラベルを見てみると7200mAhとなっていました。

FW689-HDの消費電力は6Wとなっていますので、ラベルの容量を信じるなら、この互換バッテリーで8時間半連続で稼働させることができる計算になります。

バッテリー装着時

バッテリーの装着をすると後方に重心バランスが傾くので要注意です。

スタンドの代わりには一応できる

出っ張っているのでスタンド代わりには使えますが、安定性はそこそこなので三脚を用意したほうがいいでしょう。

SLIK三脚 ミニ2

ということで、今回はスタンド用にSLIK製の三脚 ミニ2を同時に購入しています。

低いうえ、脚の部分が大きく開くため安定性が高く、フィールドモニターのスタンドとしてかなり重宝します。

屋外使用時の構成

これで必要なものが揃いましたので、屋外用の構成にセットアップして各種撮影機材と接続してみます。

システム完成

まずはデジタルビデオカメラのSONY HDR-CX590Vを付属のHDMI-ミニHDMIケーブルで接続してみました。

実際に撮影に使っているところ

これが本命の使い方となりますが、すでに動画の撮影に運用しており、背面からカメラを向けるシーンでもモニターが前にあるためしっかりと状態を把握して撮影でき、効率よく撮影ができるようになりました。
真夏の炎天下だとさすがにサンシェードを付けていても地面など空の反射光が入り、色合いの確認には厳しいものとなりますので、そこまで追求するのであれば国内メーカーのフィールドモニターを買ったほうがいいでしょう。


便利なことにFW689-HDにはオートオフ機能が付いているので、信号が入力されないと自動的に電源がオフになり、信号が入ると再びオンに自動的に切り替ります。

デジタル一眼レフカメラで使う

もちろん、HDMI出力コネクタを備えるデジタル一眼レフカメラと組み合わせて使う事もできます。

マクロ撮影時のピントの確認はファインダーや本体の小さいモニターでは難しいですが、FW689-HDなら7インチモニターでしっかりとピントを確認することが出来ます。

地面にいる虫や動物、花などを撮影する際にはローアングルになりファインダーが覗けないことがありますが、このフィールドモニターを使えばファインダーの代わりに構成やピントを確認することができます。

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さら本格的に撮影するのであれば、フィールドモニター以外にもスタビライザー機能にフラッシュやライトなどを統合的に組み込むことができるDSLRリグに組み込んで使うという方法もあります。

この組合わせなら、デジタル一眼レフカメラを使った動画撮影でもブレを抑えたりマニュアルでもピントをしっかり合わせて撮影できるでしょう。

●まとめ

デジタルカメラ、デジタル一眼レフカメラ問わず、モニターが小さくてピントが確認しにくい、そもそもカメラを後方に固定しているので撮影している状態が全く分らないという問題をフィールドモニターは解決してくれます。

色合いまでこだわるとなるとFW689-HDでは役不足となりますが、構成の確認やピントの状態を確認するのであれば十分に期待に応えてくれるフィールドモニターです。

ちなみに、今回Amazonで購入してきましたが、FEELWORLDの製品にも関わらず何故かKoolertronと表記されていました。さすが中華、やってくれます。