Nexus7


 7インチタブレットPC、iPad mini Nexus7 KindleFireHDを3つとも購入して実際に使ってみたが、最後に手元に残ったのはNexus7だった。

どのタブレットPCも魅力的で、それぞれ得て不得手があり、それらを踏まえ最終的に私の使い方にはNexus7がもっとも最適だと判断したのだが、今回は各タブレットPCの魅力と問題を提示し、なぜ私がNexus7を選んだのかを紹介していきたいと思う。

 ●一番遠くにあったKindleFireHD


KindleFireHD


KindleFireHDはAmazonが送り出したタブレット端末だが、位置づけとしてはAmazonのコンテンツに直結し、販売による収益を得るためのツールだ。

似たような収益システムとしてプリンターがある、プリンター本体を赤字で売りインクで利益を上げるという収益形態とそっくりなのである。 だからKindleFireHDは価格不相応な性能を持っている。

実際にレビューするために触ってみたのだが、低価格帯のタブレットにある不満がまったくなかった。 タッチにしっかりと反応するし、通常の操作についても引っ掛かりを感じる場面はほとんどなかった。1万円中盤で買えるタブレットPCというには性能が良い。

しかし、性能の良さが使い勝手に直結するかというとKindleFireHDにおいてはそれはありえないといえる。もとより小売店の商品を売るための受け皿として作っているため、Nexus7やiPad miniのような汎用性がないのだ。

たとえばAndroidタブレットを購入すれば登録したGoogleアカウントはPC、タブレットPC、スマートフォン、縦横無尽に連携して各サービスを受けることができる。これはAppleのモバイル端末も程度は違えどほぼ同じだ。

KindleFireHDはAndroidタブレットでありながら連絡先などの同期の連動に使用するアカウントはAmazonのアカウントのため、同期ができる端末はAmazonの販売するモバイル端末に限られる。
 ※電子書籍やMP3はiOSとAndroid用にアプリが、AndroidのみAmazonアプリストアのアプリが用意されている。

この時点で選択候補から外れることとなった。今後買い換える際に連絡先や登録されたスケジュール資産を生かすにはAmazonが発売するタブレットを買い続ける必要があるからだ。


電子書籍リーダーとして


確かにKindelのコンテンツは日本の電子初期サービスの中でもすばらしく、特に若い人向けにコミックが充実しているので電子書籍リーダーとしては優秀な点は見逃せない。

メールやブラウザについてもPCやITに詳しくない一般の人が使うには十分なものは持っている。しかし、元よりコンセプトにかみ合っていない使い方になるため、突き詰めると不満が出てくる。

ホーム画面のGUIもそうだが、アプリストア、OSレベルでの同期はやはりGoogleのアカウントと連動できないことがすごく不満になった。

GPSもないので出張の際の簡易ナビにもなれないなど、私にとって必要なものが欠けていたためKindleFireHDは残念だが選ばれなかった。

ただし、KindleFireHDのすべてが悪いわけではない、電子書籍リーダやゲーム機としては完成度が高いという点は改めていっておきたい。


●完成度の高さに迷ったiPad mini


Apple


男には度し難いものが数多くあるが、その1つに実用性を無視してデザインを優先することがあげられる。

私も趣味で使用している愛車は実用性のかけらもない。車に興味ない人から見れば非実用的なデザインと部不相応なパワーをもったバランスの悪い車にしか映らないだろう。しかし、そこに男心はくすぐるられるのだ。

iPad miniにはそんな男心をくすぐる完成されたデザインがある。それも外観だけでなくGUIレベルにまで達するほどだ。それでいて汎用性が高く、実用性があるというから売れないわけがないのだ。


iPadmini


今だに機種別では出荷台数上位にAppleのタブレットPCが座り続けていることからもその魅力は伺える。 正直なところNexus7とどちらにするかずいぶんと迷ったのだが、困ったことにどちらとも満点とはいかなかった。

どちらにも欠点がありお互いが自身が持っていないものを、相手が持っているという困った状態となった。

WindowsOSのように業界のシェアを一気に持っていけばWindowsだったら何でもできるという状態となるが、現在のタブレット業界はAndroidOSもiOSもしのぎを削る戦いでいまだに勝敗は見えてこない。

業界で独占的な立場となれば、サードパーティメーカーはそれに従いサービスやハードウェアが後を追ってついてくる。一昔前のWindowsがまさにそうだった。 しかしiPad miniとNexus7にはそれがないのだ。


iOS


ファイルの取り扱いでいえば面倒なiPad miniとPCライクで違和感なく使えるNexus7。
タッチの反応や追従性は抜きん出たiPad miniと、いまだに遅れがちなNexus7。
ホーム画面のカスタマイズはほぼに固定されているiPad miniと、ホームを担当するアプリさえ変更できるNexus7。
Wi-FiモデルにはGPSを搭載しないiPad miniと、GPSが装備され実用的なナビが用意されたNexus7。
驚異的薄さのiPad miniと厚いのにバッテリー消費が3時間も短いNexus7。

何かを取ると何かを捨てなければいけないという選択に私は迷った。

さらに困るのは、どちらもレベルは違えどできることはほとんど同じということだ。初代iPadや2台のAndroidタブレットをプライベートだけはなくビジネスにも投入した結果では、そのどちらにも可能性はあるという結果だった。

実際にiPadやiPadmini、Androidタブレット、どちらとも私のビジネスシーンでは他の人が持っているのを見かける。

どのタブレットPCを選ぶかは個人の考え方や経済的な理由などがあるだろうが、iPadシリーズやAndroidタブレットはすでにビジネスに浸透しているという結果は間違いないのだ。


●そして残ったNexus7


Nexus7logo


iPad miniは私の手を離れた。ずいぶんと迷ったがNexus7を使うことに決めた。

3台もタブレットを購入して比較している時点で経済的な理由はここにはない。 Appleストアの有料アプリや連絡先という資産ももっているが、同時にGooglePlayの有料アプリ・コンテンツや連絡先も持っているので過去の資産を一切考慮する必要もない。

今あるのはiPad miniとNexus7、どちらが私に適しているのかだけである。

突き詰めていった結果たどりついたのはコンセプトだったことに気付いた。そう、オープンかクローズかその二つのコンセプトが差を分けたのだ。

AppleのデバイスのGUIレベルまで達する美しさはクローズ戦略によるものだ。GUIはガイドラインに従う必要があり、アイコン一つとってもAppleの厳しい制限の中で作らなければならない。iOSはAppストア以外からアプリをインストールすることができない現状、アプリはAppleの戦略に従うこととなる。

ハードウェアレベルでも同じく認められたものしか利用できないクローズな考えかただ。iPadは何代目かも忘れるぐらい世代を重ねたが、未だにUSBフラッシュメモリは使用ができない。


遊び心を忘れないオープンなタブレット


Googleはこの真逆を行く。オープンで自由なGUIとユーザーが作成したアプリを自由にインストールできる環境をAndroidでは用意した。

これには問題もある。ウイルスアプリに感染する可能性も出てくるし、システムが複雑化しすぎて衝突やエラーを起こす可能性も高くなる。実際にiOSとAndroidではアプリに不具合が発生する確率は圧倒的にAndroidのほうが高い。

しかし、古くからPCを活用してきた私にとってはそんなことはWindowsで既に体験していることでしかない。

ウイルスの脅威、アプリケーションのコンクリフトやシステムエラーはオープンなコンセプトを持ったOSなら当たり前のことだ、そのリスクと引き換えにユーザーが自由に環境を構築できるメリットが存在している。

iPad miniを使うと自由に環境を構築できないことにたいして不満が募った。壁紙、ホーム画面、ウィジェット、ファイルマネージャーなど自由に使える環境のAndroidを選ぶのはPCユーザーとしては自然な流れだったのかもしれない。

結果、最後に残ったのはNexus7だった。もちろん今でもNexus7は私の傍らにあり、ビジネスシーンとプライベートシーンを行き来している。


各タブレットレビュー記事へのリンク
Laineemaブログ的 Nexus7まとめ
驚異の薄さと完成度!Apple iPad mini Wi-Fi 16GBモデルレビュー ハードウェア編
純正アプリも実用性有り!Apple iPad mini Wi-Fi 16GBモデルレビュー ソフトウェア編
そのタブレットに実用性はあるのか!? Amazon KindleFireHDレビュー