BenQ-XL2420Tレビュー

PCゲーマーであれば誰もがその手に勝利を掴みたいと願うのは当然のことでしょう。しかし勝利を掴むためには快適なプレイ環境が求められます。ハイスペックなCPUやビデオカード、使い心地のいいマウス・キーボードと高速な回線、そして応答速度が早く残像の少ないモニターです。

今回レビューするBenQ XL2420TもPCゲームに最適な応答速度が早く残像の少ないモニターなのですが、他のモニターと違い徹底的にPCゲームに最適化されているゲーミングモニターになっています。しかし本当にPCゲームをプレイにするのに最適なのか?廃人FPSプレイヤーと呼ばれたこともある私が、1人のプレイヤーとしてBenQ XL2420Tの性能を試してみました。

120Hzモニターって?

まずBenQ XL2420Tの話をする前に120Hzモニターのおさらいです。PCゲーム用に最適なモニターは120Hzモニターばかりですが何故そうなのか?その点を簡単に説明しておきます。

120Hzモニターとはモニターが1秒間に画面を更新する速度が120回と普通のモニターの倍の更新速度をもっています。パラパラ漫画で例えると分かりやすいのですが、普通のモニターが60枚の枚数を1秒でパラパラとめくっているのにたいして120Hzモニターは1秒間に120枚の枚数をパラパラとめくっていると考えると分かりやすいと思います。

120枚もあれば大きな動きでもヌルヌルと動くということです。さらに液晶モニターは全てにおいて残像が発生しますが倍速になった分、前の映像が残像として残らないように応答速度を改善して残像を最低限に抑えています。

詳しいことはこちらの記事で紹介していますので、PC用の120Hzモニターを詳しく知りたいという方はどうぞ。


内容物一覧

BenQ XL2420T
内容物一覧


BenQ XL2420T本体
OSDコントローラー
マニュアル(紙、CD-ROM)
DVI-Dデュアルリンクケーブル
D-subケーブル
USB2.0ケーブル
電源ケーブル
モニターカバー

BenQ XL2420Tは前のモデルであるBenQ XL2410Tよりも豪華な内容になっています。いままで様々なモニターを買ってきましたがモニターカバーが付いたものは初めてです。

持ち運びスタイル

また、このモニターカバーをかけたまま、バッグのように簡単に持ち運びができるようになっています。海外では盛んに行われているLANパーティーに参加することを意識してのことでしょう。


外観のクオリティも向上

紅いパーツが引き締める

BenQ XL2410Tでは持つ喜びを感じるようなモニターというよりは、ゲームを快適にプレイするという点を突き詰めたものでした。しかしBenQ XL2420Tでは光沢のあるピアノブラックを所々に採用し、紅いパーツが見た目を引き締めています。

またOSD操作用のボタンはタッチボタンに切り替わり前面に設置されているためフレームもスッキリとしています。


コネクターは不足無し

BenQ XL2420Tの入力端子

BenQ XL2420Tの入力端子はディスプレイポート、D-sub、DVI(DL)、HDMI×2と不満を持つようなことはないでしょう。また、今後PC業界ではディスプレイポートに映像端子をまとめようとする動きがありますが、BenQ XL2420Tならディスプレイポートが用意されているので困ることはありません。
※左の小さな端子はOSD操作用のコントローラー用端子

0ハブ搭載

またBenQ XL2420TにはUSB2.0ハブが搭載されています。端子はリアに1つと左サイドにマイクロフォン端子と共に2つ備え付けられています。USBフラッシュメモリや外付けHDDを使う際には意外と便利です。


最適な設置位置に調整可能

高さの調整

パンの調整

仰角の調整

ゲームをプレイする際にモニターの角度や高さが気になるというかたも多いのではないでしょうか。私はモニターアームを使っているのですが、やはり高さと角度は納得いくまで調整をしています。

縦に固定も可能

縦状態の横調整

縦状態の仰角調整

縦状態の高さ調整

BenQ XL2420Tはモニターアームと同じように自由に高さと角度を調整することができます。さらに縦シューティングに使える縦置き設置も可能になっています。

これらの調整は、ある程度固定に制限があるノッチ式ではなく無段階調整式になっています。また、調整は固定ロックがないので手で自由に動かしてココだというところで簡単に固定することができます。まるで高機能モニターアーム並の調整具合です。

金属で補強しているので剛性は高い2

金属で補強しているので剛性は高い

もちろんこれらの調整時にぐらつかないように金属パーツを多用してるので、モニターの剛性は高くどっしりとしています。


OSD操作用スイッチS.Switchで快適操作

OSD操作用スイッチS.Switch

BenQ XL2420Tに付いているOSD操作用のスイッチS.Switchは非常に便利です。BenQ XL2410Tで不満に思ったのが操作性です、スイッチがフレーム下側についており操作しずらかったのですが、BenQ XL2420TではS.Switchにより快適にモニターの操作ができるようになっています。

これは非常に大事なことです。BenQ XL2420TはBenQ XL2410Tと同じく標準設定がFPSに最適化された状態になっています。画面は明るく暗い箇所も明るく浮くようになっているのでFPSゲームをするうえではまさに最適化されているといってもいいのですが、通常の使い方をすると不満が出てきます。

写真や動画を見る場合は黒が浮くので締まりが無く、Webサイトを見るには光度が高すぎて画面がギラつき彩度が非常に濃いので違和感を感じます。そこでS.Switchに3つ用意されている設定ボタンに自分で納得のいく設定を登録することで、使い方にあったモードに簡単に切り替えることができます。

FPS専用モニターというだけあって3つの設定はどれもFPS向けの調整をしてあるので、最初に1つだけ通常のモニターと同じ彩度と光度になるように調整したもの設定しておいた方がいいでしょう。

一体感のあるデザイン

このS.Switchですが本体にフィットするように設計されており、左右両方に付けることができるうえマグネットでぴったりとくっつくようになっています。

本体の調整も使いやすく

また、本体で調整をする場合も使いやすくなっています。OSDに合わせてLEDが点灯し、連動してメニューが切り替わるので視覚的に操作ができるようになっています。


VESAマウント対応

VESAマウント対応

BenQ XL2420Tはモニターアームにも使えるように100x100mmのVESAマウントに対応しています。モニターアーム使いなので個人的に無いと困ります。


設定について

120Hzモニターはパソコンに取り付けたら勝手に最適化されるわけではありません、しっかりと設定をしないとその効果を発揮できません。

DVI-DL

まず付属のDVI-Dデュアルリンクケーブルでビデオカードと接続します、決して普通のモニターに付属しているDVI-Dシングルリンクケーブルを使わないようにしてください。

写真を見ると分かるのですがDVI-Dデュアルリンクケーブルは120Hzで表示する場合に必要な高速な転送速度に対応しているためピンの数がDVI-Dシングルリンクケーブルよりも多くなっています。そのため転送速度の低いDVI-Dシングルリンクケーブルで接続すると120Hz駆動することができません。

ケーブルの長さが足りないなどでDVIケーブルを購入する際もDVI-Dデュアルリンクケーブルを必ず選択してください。

OSの設定


接続したら画面の解像度から詳細設定に入り、モニタータブで画面のリフレッシュレートを120ヘルツに切り替えます。これで設定が完了です。切り替わった後マウスを少し動かしてカーソルの動きを見てください、今までに感じたことがないほどヌルヌルと動くのが分かると思います。

120Hz駆動を確認

念のためモニター側で120Hzで駆動しているか確認しておきましょう、OSDからシステム>情報でモニターのリフレッシュレートを確認することができます。写真のように現在の解像度の最後が@120となっていれば120Hzで駆動しています。

もしNVIDIA Inspectorを使用している場合は要注意です、過去にNVIDIA Inspectorを使用していた環境でBenQ XL2410Tを120Hzで駆動させようとしたら画面が乱れてしまいましたのでBenQ XL2420T を含め120Hzモニターを使う際はNVIDIA Inspectorは使わなでください。


消費電力

輝度100%

BenQ XL2420Tは初期設定のままだと34Wです。120Hzで駆動するからといっても普通の24インチモニターと変わりのない消費電力です。

輝度50%

試しに輝度を50%まで下げてみると消費電力は26Wまで低下しました。この状態は普通のモニターとさほど変わらない輝度で、100%時のギラギラする眩しさを感じません。ゲームをしないときは輝度を下げておけば目にも財布にも優しくなります。

ちなみにBenQ XL2420TはLEDバックライトを採用しているため、冷陰極管タイプのモニターと比べるとモニター背面からの排熱が少ないという特徴もあります。排熱が少ない分エアコンの消費電力も僅かなら抑制できるかもしれません。


FPSゲームで使ってみた

BF3プレイ

今なお賑わっているBATTLEFIELD3で実際にBenQ XL2420Tの性能を試してみました。この頃は通常のプレイに飽きたのでナイフとピストルのみ使用できるサーバーで遊んでいることが多いのですが、必然的に至近距離の戦闘になるため敵味方のプレイヤーがこれでもかと画面中を動き回ります。

しかし120Hzモニターのヌルヌル感により激しい動きのなかでもしっかりと敵を捕らえて撃ち勝ことが多くなります。また、FPSモードならではの映像設定で暗い箇所に潜んでいる敵プレイヤーも見つけやすくなっていますので、物陰に隠れていた敵プレイヤーに撃たれるというような不利な条件になることが減少します。

もちろんモニターの性能によるものもありますが、120Hzモニターの性能を最大限に発揮できるように120fpsのフレームレートを確保できるスペックを用意しているというのもあります。
※フレームレートはGPUが1秒間に作り出せる画像の描写速度、120fpsなら1秒間に120枚の画像を作り出していることになる

いくらモニターのリフレッシュレートが120Hzになったからといっても、肝心の映像のフレームレートが120fpsを切るとせっかくの120Hzモニターもその性能を最大限に発揮できません。ビデオ設定で低設定にするかハイスペックなパーツを付けて120fpsのフレームレートを維持できるようにしましょう。

ゲーム中のフレームレートが分からない場合はFRAPSを起動したままゲームをすると画面の墨にフレームレートが表示されます。

ゲームではないのですが、パソコン用の地デジチューナーをつかいBenQ XL2420Tでサッカー観戦をしていたのですが、意外なことに60Hzのサブモニターよりも明らかにヌルヌルと動いていました。映像ソースは60fpsなのですが残像が少ないためヌルヌルと表示されたのでしょう。


まとめ

最高のパフォーマンスを発揮するにはハイスペックなパソコンが必要になりますが、それさえ用意できればFPSゲームに最適なモニターとなるでしょう。もちろんFPS以外でも動きが激しいスポーツゲームやシューティング、レースゲームや格闘ゲームなどでも快適なプレイができること間違い無しです。

OSDの操作性も向上し、1台のモニターでゲームもWebや写真、動画を見たりという場合にもスイッチ一つで自分好みの設定を呼び出せるのでモニター1台でやりくりする場合も使い勝手に不満を感じることはありません。

ただし、IPS液晶と比べると色に深みはないので映りを重視する場合はお勧めできません。また、同じサイズのモニターを2台買ってもお釣りがくるほどの高価な価格設になっているというデメリットも存在しています。

しかし、それらの点を気にしないのであれば最高のヌルヌル感を味わうことができるPCゲーム向モニターとしてお勧めできる一品にになります。