8Lマクロ IS USM


キャノンのEFレンズ群のなかでもズバ抜けて画写性能がいいレンズ「Lレンズ」を借りてくることができました。抜群の画写性能と強力な手ぶれ補正、そしてマクロレンズならではの被写体に極限まで近づける機能を持った「EF100mm F2.8Lマクロ IS USM」はどのような性能か?試しに使ってみました。
内容物一覧


まずは内容物一覧です。

EF100mm F2.8Lマクロ IS USM本体
円筒形レンズフード
レンズポーチ
説明書(紙とCD-ROM)
保証書

インナーフォーカス


EF100mm F2.8Lマクロ IS USMはインナーフォーカスを採用しているので、付属の深いフードを付けてもサーキュラーPLをピントを合わせるたびにグルグル回す必要がありません。

さらにUSMの型番の通りファーカス駆動用のモーターは超音波モーターを採用しています。ピントを合わせるときは非常に静かで滑らかに動いてくれるので被写体が生物の場合驚いて逃げることも少ないと思います。

レンズのフォーカスリングは使いやすい


レンズのフォーカスリングは使いやすい幅です。撮影時にココというところについているので使い勝手が非常にいいです。さらにワンショットAFの場合、ピントを合わせた後、フォーカスリングでピントを調整することができる「フルタイムマニュアルフォーカス」という機能があるため、接写時の微妙なピント調整が可能です。

単体重量は623g


持ってすぐに感じたのが重いことです。レンズの重量は単体で623gと以外と重たく、カメラによってはホールド時に前後のバランスが極端に偏ってしまいます。

EOSKissX3と合わせると1162g


EOS Kiss X3と組み合わせると1162gとかなり重たくなります。移動しながら撮影する場合は単焦点レンズということもあってパッと出して使うというお手軽レンズとはいかないでしょう。

前後のバランスが納得できないのであれば重量は増えますが、バッテリーグリップである程度調整することができると思います。バッテリーを2個使うので、交換せずに倍の撮影枚数撮影が可能になるというおまけもついてきます。

フードは深め


フードは円筒形ですが、インナーフォーカスを採用しているのでサーキュラーPLフィルターをつけても一度フィルターの設定さえ終了してしまえば触る必要はありません。ただ撮影のたびにフィルターを回すようなことがあるシチュエーションでは不利に働きます。

レンズフードは屋内での撮影では必要ないでしょうが、屋外となるとやはり光源が自由にできないため必要になってきます。

スカイフィルター67mm


屋外での使用がメインということでレンズプロテクターを着けていました。被写体やその周りの環境にもよりますが被写体に接近できるマクロゆえレンズの保護は考えておいたほうがいいでしょう。ちなみにフィルターの径は67mmです。

接写時


マクロの真髄はやはり被写体に寄れることです。EF100mm F2.8Lマクロ IS USMは最短焦点距離が0.3mとなっていますが、等倍モードで最短まで寄ると何処まで大きく描写できるのか試してみました。

結果は約22mmが画面一杯に映し出されました。
※APS-Cサイズの機種のためフルサイズ素子搭載機種では違った結果になるので注意

寄れるのはいいのですが問題もあります。ここま接近するとピントを合わせた後、被写体との距離がわずかにずれただけでもピントがずれてボケてしまいます。このようなギリギリまで寄って撮影する場合は三脚が必要になってきます。

しかし、シフトボケや手振れについてはEF100mm F2.8Lマクロ IS USMの「ハイブリットIS」という補正機能が効果を発揮してくれます。性能はマクロ時は等倍撮影時で約2段分、0.5倍撮影時:約3段分、通常撮影時では約4段分の補正をかけてくれます。

撮影時は手でホールドして撮影することが多いのですが、接写で撮影した際にこんな状態でもブレないのかと思うほど補正は強くその能力には驚かせられました。

ただし過信は禁物です、屋内で光源が貧弱だとやはり補正も限界を超えてしまいます。

被写界深度


やはりマクロだけあって開放での被写界深度は非常に狭いです。思わずマクロレンズだなぁと思わせてくれます。もちろんF32まで絞り込めば奥までしっかりピントのあったシャキッとした写真ができます。

解放時の背景ボケ


またこの被写界深度のため背景は綺麗にボケてくれます。開放時の背景ボケを確認するために1枚撮影してみましたがやわらかい印象のボケ具合になりました。

マクロレンズは意外にもポートレートにも使われることがあるのですが、この背景ボケをみると納得するものがあります。

このように撮影して等倍で確認しているとUDレンズの性能に驚きます。安いズームレンズはレンズ墨の写りが悪く収差や歪みなどが見られますがさすがはLレンズ。高品質のUDレンズがレンズの墨まで綺麗に写し出てくれます。下の無加工サンプルをクリックして無加工の写真を等倍で見てください。写真の墨まで綺麗に写っています。

無加工サンプル

撮影例2


EF100mm F2.8Lマクロ IS USMは短焦点ゆえに被写体の大きさにより向き不向きが出てきます。接写時の撮影では腕時計、指輪などのサイズが適しています。

これらのサイズの被写体ではカメラを構えたまま被写体に触ることができる距離になるので、撮影の途中に角度を変えたり調整ができるので非常に使いやすいレンズとなるでしょう。逆にこれ以上大きいと離れる必要があるので使い勝手が悪くなってしまいます。

撮影例1


ただし被写体の一部を綺麗に切り取るという使い方もあります。日常でありきたりのシーンを切り抜くのではなく、被写体の持つ意外な一面を写真として切り取るという使い方がマクロレンズの使い方でもあります。

まとめ

さすがはLの銘を持つレンズだけあります。高品質なレンズを採用しているだけあり墨まで綺麗に描写してくれますし、強力な手ぶれ補正機能がマクロ撮影時の助けになってくれます。

単焦点で重量もあるレンズなのでコンパクトデジタルカメラのように手軽に使えるレンズではありませんがここぞというときにバッチリ決めてくれるレンズです。

なにより被写体に近寄れるため小さいものを大きく撮影したり、撮影中にカメラを構えたまま被写体にさわれるというのは非常に便利でした。

個人的には焦点距離が大きく私がレビューするものには不向きですが、EF100mm F2.8Lマクロ IS USMを使っていると50mmのマクロLレンズが出ないかと思ってしまうほど魅力的な性能でした。