GTX570SLI

今年の大本命ともいえるFPSであるBattlefield 3もあと少しで発売となります、綺麗なグラフィックとエフェクトが織りなす臨場感は素晴らしいものとなっています、しかしBattlefield 3はその美しさを維持しながらスムーズに動かすにはあまりにも重たくビデオカード1枚では太刀打ちが出来ないほどです。

それならばとGTX570を2-Way SLIで組み上げBattlefield 3 OPEN BETAへ挑んでみました。

GTX570シリーズ

今回用意したビデオカードは玄人志向GF-GTX570-E1280HW/FJと同じく玄人志向のGF-GTX570-E1280HDです、シングルで利用した場合のレビューもしていますので比較用にどうぞ。

当初の予定ではリファレンスクーラーモデルをセットで利用しようと思っていましたがどうやら販売開始時期から時間が経過しているため在庫が無くオリジナルクーラーモデルの購入となりました。
同じGPUで搭載メモリ量も同じであればオーバークロックモデルだろうがメーカー違っていようがSLIが可能です、今回モデルの違う2つのGTX570を組み合わせましたがちょっと問題もあったりします。

GTX570SLI2

さて今回のPCスペックは以下のようになっています。

MB:  ASUS P8Z68-V
CPU:Intel Corei7 2600K
RAM:A-DATA AX3U1600GC4G9-2G 2セット(16G)
VGA:玄人志向GF-GTX570-E1280HD
VGA: 玄人志向GF-GTX570-E1280HW/FJ
PSU:ENERMAX EMG900EWT
OD: BUFFALOB R-816FBS-BK
SSD: Crucial RealSSD C300 CTFDDAC128MAG
HDD:WD WDC WD5000AAKS-00V1A0
CASE:Lina-Li PC-V2100 PLUS II(BK)
FAN:12cmケースファンx6
CPUクーラー:Corsair Hydro H60
OS:Windows7 Profesional 64bit

マルチビデオカードの際に最も気をつけないといけないのがエアフローと電源容量です、今回の2-Way SLIを構築するにあたり電源を900Wへと交換し12cmケースファンを追加して体制を整えました。

ベンチマーク

それではGTX570で2-Way SLIを組んだ場合どの程度のパフォーマンスが発揮されるのかベンチマーク開始です。
解像度は表記がなければ1680x1050となります。

BFBC2最高設定

Battlefield Bad Company 2 最高設定
FPS Avg: 139.332 Min: 107

AvP_D3D11_Benchmark

Aliens vs Predator DirectX 11 Benchmark
FPS Avg: 123.828 Min: 74

BIOHAZARD5ベンチマーク

BIOHAZARD5ベンチマーク 解像度以外デフォルト設定
DX9モード 231.4fps ランクS
DX10モード 232.3fps ランクS

Devil_May_Cry_4_ベンチマーク

Devil May Cry 4 ベンチマーク 解像度以外デフォルト設定
DX9モード ランクS(解像度1680x1050)
DX10モード ランクS(解像度1600x1000)

ファイナルファンタジーXIVベンチマーク

ファイナルファンタジーXIVベンチマーク
LOW 5969

HAWX2ベンチマーク

HAWX2ベンチマーク 解像度以外デフォルト設定
MAX 882FPS
AVG 264FPS

5

Heaven DX11 Benchmark 2.5 解像度以外デフォルト設定
FPS88.6
スコア2231
Min FPS 29.1
MaxFPS 224.6

ロストプラネット2ベンチマーク

ロストプラネット2ベンチマーク 解像度以外デフォルト設定
DX9モード 159.4 ランクS
DX11モード 139.2 ランクS

モンスターハンターフロンティアオンラインベンチマーク

モンスターハンターフロンティアオンラインベンチマーク 解像度以外デフォルト設定
第1弾 18527
第2弾 15160
第3弾 14063

ゆめりあベンチマーク

ゆめりあベンチマーク
1024x768最高 123923
1600x1200最高 37414

3DMark_Vantage

3DMark Vantage Performance設定
スコア 31027

3DMark_11

3DMark 11 Performance設定
スコア 9443

スコアに関してはマルチビデオカードに最適化されたゲームとそうでないものについて明確に差が出ています、ゆめりあベンチではシングルカード時と比べスコアが逆に減少しているほどです。
気になるのは平均FPSが向上しているにもかかわらず最小FPSは低下してる場合が見受けられる点です、FPS底上げのためのSLIが逆に足をひっぱるとなるのは困ります。

最近のハイスペック志向のPCゲームであればまずマルチビデオカードに対応しているのでその手のゲームをするのであればパフォーマンスをもてあますことはないでしょう。

ラッシュ1

さて本題でもあるBattlefield 3 OPEN BETAについてですが専用に調整された285.38BETAドライバーにて挑んできました。
設定はULTRAで解像度は1680x1050です、結果は・・・

Caspian Border
FPS Avg: 60.584 Min: 20 Max: 124
Operation Metro
FPS Avg: 73.942 Min: 53 Max: 104

広大なマップで64人がうごめくCaspian BorderではGTX570でSLI 2-Wayをもってしてもひかかるようなフレームレートの低下を体験しました、平均FPSが60をキープしているにもかかわらずコレでは快適とはいえません。
設定をAutoにすると一部の設定がHighに切り替わりスペックにあわせて最適化されましたが特にひかかりもなくスムーズにプレイすることが可能です。

ということでGTX570で2-Way SLIを組んでも最高設定では快適にはならないという結果となりました、さらに高解像度の1920×1080の解像度ならなおさらです。

消費電力

SLIは恐ろしいほどのパフォーマンスを発揮する代償として消費電力が増加します、今回もワットチェッカーにてPC本体の消費電力を計測してみました。

アイドル時

アイドル時は省電力機能で125Wとそれほど気になる消費電力ではありません。

高負荷時

が、高負荷時の消費電力は軽く500Wを超えています、ちょっとした暖房器具並みの消費電力です。

このレベルとなると電源はしっかりと余裕のあるものを選んでおかないと後々トラブルの原因になるでしょう、余裕のある900W電源を選んでおいて正解でした。

気になる発熱は?

GTX570は結構熱いためリファレンスクーラーや小型のオリジナルクーラー搭載モデルのこの組み合わせではケース内の排熱処理が追いつかずエアフローの強化を迫られました。
もともと静音ケースなので窒息気味なのですが12cmケースファンを2個追加し静音性をある程度犠牲にしてエアフローの確保をしました、それでもやはり熱いです。

エアフロー構成
PCケース Lina-Li PC-V2100 PLUS II
フロント5インチベイに鎌平x2 12cmケースファン 約1000rpm 吸気
拡張スロット用サイド 12cmケースファン 約1000~1300rpm 吸気
チップセット・メモリ冷却用 12cmケースファン 約1000rpm 攪拌
リアケースファン兼ラジエター冷却用 12cmケースファン 1000~1600rpm 排気

排気が足りないように思いますが高負荷時はビデオカードの排気が大きくなるのとリアの拡張スロット付近はパンチングメッシュで排気するように設計されているので過給気味でも問題なしです。
ちなみにケースのフロントに装備されているフタは開放しています。

GF-GTX570-E1280HD

GF-GTX570-E1280HD 上段に設置
84℃(室温24℃)

GF-GTX570-E1280HWFJ

GF-GTX570-E1280HW/FJ 下段に設置
86℃(室温24℃)

マザーボードの温度

マザーボードのセンサーではCPUは50℃前半をうろうろ、マザーボードの項目は40℃近くまで達しています。
CPUクーラーは簡易水冷のCorsair Hydro H60なのですがケース内部の温度が上昇するとラジエターの冷却性能に影響するのでケース内に排気を撒き散らすGF-GTX570-E1280HW/FJはこの構成だと問題児です。

排気はドライヤーのような熱気で部屋の温度は上昇し朝は寒かったのに昼ごろには少し暑いと感じるぐらいでした、特に部屋の外から中に入った瞬間にあきらかに温度が違うと感じるほどです。
これから冬にかけては暖房器具として役に立つかもしれませんが夏場はしっかりとエアコンで部屋を冷却してやらないと熱でシステムが不安定になりそうです。

まとめ
Battlefield 3 OPEN BETAではGTX570 2-Way SLIをもってしても最高設定で快適にプレイすることはできませんでした、最高設定にこだわるなら3枚もしくはデュアルGPUの2枚で挑むといったエクストリームスペックへと突入する必要がありそうです。
最高設定では快適とはいえませんがHigh設定では問題なくプレイができる仕上がりとなりましたのでBattlefield 3はこのスペックで突撃の予定です。